子どもにどんな習い事をさせるべきか悩んでいる保護者の皆様、こんにちは。
自分の子どもにどんな習い事が適しているかは、お子さんの成長具合や現在の状況によって大きく異なります。
習い事選びは「どんな先生に教わるか」、そして「その先生との相性」も重要なポイントです。
さらに習い事が長続きするかどうかには「通いやすさ」も大きく関わってきます。
しかし、前提として言っておきたいことは「全員に当てはまるおすすめの習い事」というものは存在しないということです。
例えば、どんな子にも合う塾、どんな人にも楽しめる映画、誰もが気に入る旅先が存在しないのと同じように、どんな子にも合う習い事はありません。
ただし、「こういう考えで習い事を選ぶとほぼ確実にお金と時間を無駄にする」という考えはあります。
そこで今回は、そんな失敗する習い事選びの考えを紹介します。
失敗する習い事選びの考え方トップ3
- 第3位:やる気がなくても続けさせる
- 第2位:習い事で全スケジュールを埋める
第3位:やる気がなくても続けさせる
・続ける美徳は良く言われているが
- 石の上にも3年
- 継続は力なり
- ネバーギブアップ
- 為せば成る
- 諦めたらそこで試合終了ですよ
上記のような言葉にあるように、東西を問わず昔から諦めずに続けることの重要性は、多くの人が発信しています。
しかし、例えば何かを継続するには、その行為に対するモチベーションや熱意が大事です。
・好きこそものの上手なれ
好きであれば続けられるし、続けていれば上手くなります。
一方、好きでもないことを嫌々続けていてもなかなか上達しません。
親が決して安くはないお金を払って我が子に習い事に通わせるのは我が子の上達を期待するからでしょう。
しかし、子どもが嫌々その習い事に通っているのであれば期待するほどの上達は見込めないでしょう。
・いつまで続けさせるのか
もちろん、どんなことも1ヶ月や2ヶ月くらいでは目に見える上達は期待できないので、習い事に通い始めて3ヶ月くらいは「我が子が楽しく通えているか」という視点で見守ってみるのも有りです。
しかし、半年~1年経っても上達が見られなかったり、子どもが習い事の時間が近づくたびに毎回行くのを渋るようであれば、その習い事は見切りをつけるタイミングかもしれません。
・無理やり続けさせるデメリット
1つのことを続けることは大事ですが「それを続けることが本当に良いかどうか」は検討する必要があります。
見込みがなさそうな習い事を続けていて、もっと成果が出るかもしれない他の習い事に取り組む機会を失ってしまうのは避けたいですからね。
塾や習い事も続けるほど「ここまでやってやめたくない」「今まで費やした労力、お金、時間を無駄にしたくない」という気持ちが募る、いわゆる「サンクコスト効果」や「コンコルド効果」が発生します。
・子どもの様子を見ながら適切な判断を
昭和生まれの世代は一つのことに食らいついて続けることが美徳とされていましたが、今は移り変わりが早い令和の時代です。
半年続けて見込みがないと思ったら見切りをつけて他を試しましょう。試したその習い事で才能が開花することもありますよ。
第2位:習い事で全スケジュールを埋める
・習い事が多すぎるということは
- 月曜日は学習塾から帰ってきたらダンス
- 火曜日は学習塾
- 水曜日はピアノ
- 木曜日は学習塾から帰ってきたらまたダンス
- 金曜日は学習塾
- 土曜日はピアノ
- 日曜日はプログラミング教室から帰ってきたらダンス。
こんな感じで毎日何かしらの習い事が入っている子ども、時々見かけますよね。
これを1週間の夕食の献立に置き換えたらこうなります。
月曜日ハンバーグを食べてから天丼、火曜日はカツ丼、水曜日はビーフシチュー、木曜日はハンバーグを食べてから天丼、金曜日はカツ丼、土曜日はビーフシチュー、日曜日はカレーライスを食べてから天丼。
ハイカロリーですよね。
1週間のスケジュールを習い事で埋め尽くすのは、毎日ハイカロリーな料理を食べ続けるようなものです。
・成長には予定のない時間も必要
「今から何しようかな」という空白の時間も意外と大事です。
小学校高学年になると「何しようかな」なんて呑気に考える時間が少なくなりますからね。
子どもは遊びの天才です。
何もすることがなければ、目についたものを使って遊びを考え始めます。
親が良かれと思って与えたものの、子どもが関心を示さず放置されていた本やおもちゃを手に取って読み始めたり、遊び始めたりします。
1人きりで過ごす時間は精神を成長させます。
・友達と遊ぶ時間も重要
友達と遊ぶ時間も大事です。
子どもの頃の友達との遊びは楽しいだけではありません。
友達とうまく意思疎通ができなくて言い争いになったり、自分がしたいことをさせてもらえず悔しく思ったり、仲間外れにされてやるせない思いをしたりします。
しかし、そうやって友達とのコミュニケーションを通じて、相手の心の機微や自分自身の複雑な感情を学ぶことは、今後の学生生活や社会に出てからも、周囲と軋轢なく自分の考えを通すために役立ちます。
・空白の時間は無駄ではない
毎日習い事が入っていると、どうやって過ごすか自分で工夫する時間や、じっくり何かを考えたり振り返ったりする時間、友達と過ごす時間がなくなります。
何も予定のない日、何もすることのない空白の時間、それは決して無駄な時間ではありません。
第1位:親の考えだけで選ぶ
・子どもの気持ちも必ず確認する
親の考え先行で習い事を選ぶのは悪くないというか当然です。
親の理想を我が子で実現しようとするのも悪いことだとは思いません。
我が子を生まれた時から見てきて、我が子を一番愛しているのが親です。
避けたいのは子どもの気持ちを確認することなく、親の考えだけで習い事を選ぶことです。
・先生が良いと成長スピードも変わるが
どんな子にもお勧めの習い事は存在しません。
習い事は同じ習い事、例えばピアノ教室であっても、どんなピアノの先生が教えるかによって成果の度合いがまるで違ってきます。
言ってしまえば、習い事の先生は「なろうと思えば誰でもなれる」存在です。
だから「自分の得意分野を教える仕事をしよう」と考えて先生になる人が日本には100万人以上もいます。
しかし、「自分がうまくできること」と「それを他人にも同じようにうまくできるように指導できること」とはイコールではありません。
「自分が上手になること」と「それを他人に上手に教えること」は全く別のスキルなのです。
・結局は子どもの意欲なければ難しい
また、例えどんなに教えるのが上手でも、それを教わる側に関心がなければ身につきません。
習い事に通わせるのは子どもが「やりたい」「やってみたい」という気持ちがあることが前提です。
子どもの意思を確認せず「やるでしょ」「やるよね」と子どもがうんと言うしかない雰囲気で意思疎通をして親の気持ちだけで習い事を選ぶと、大抵親の期待通りにはなりません。
親と子は別人格ですから、親の思い通りにはならないのです。
どんな習い事を考えているにせよ、我が子が「やりたい」「やってみたい」と思う習い事を選びましょう。
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