1. テンパリングとは
チョコレートのテンパリングとは、カカオバターの結晶を最も安定した状態にする温度調整作業です。適切にテンパリングを行うことで、ツヤがあり、口溶けのよいチョコレートを作ることができます。
1-1. テンパリングの目的
2. テンパリングの基本手順
テンパリングは以下の3つのステップで行います。
- 溶解:チョコレートを刻み、50℃程度の湯せんで溶かす
- 冷却:冷水につけて26~27℃(チョコの種類により異なる)まで冷やす
- 調温:再度湯せんにかけ、適切な作業温度(30~32℃)にする
1. チョコレートを溶かす
チョコレートを細かく刻み、約50℃の湯せんにかけて静かに混ぜながら溶かします。ボウルに水が入らないよう注意し、温度計で測りながら40℃程度まで温めます。
2. 温度を下げる
ボウルを冷水につけ、静かに混ぜながらチョコレートの温度を26~27℃まで下げます。(ガーナブラックの場合は27~28℃、ガーナホワイトの場合は25℃が目安)
3. 調温する
再び湯せんにかけ、温度をゆっくりと30℃程度まで上げます。(ガーナブラックの場合は31℃、ガーナホワイトの場合は28℃) 温度を上げすぎるとテンパリングが崩れるため、注意しながら作業を進めましょう。
テンパリング後も、チョコレートの温度を27~30℃に保ちましょう。もし温度が32℃以上になってしまった場合は、テンパリングをやり直してください。
3. チョコレートの種類と適切な温度
チョコレートの種類 | 溶解温度 | 冷却温度 | 調温温度 |
---|---|---|---|
ブラックチョコレート | 45~50℃ | 27~28℃ | 31~32℃ |
ミルクチョコレート | 40~45℃ | 25~27℃ | 29~30℃ |
ホワイトチョコレート | 38~42℃ | 24~25℃ | 27~28℃ |
4. テンパリングの方法
4-1. クラシックテンパリング(シード法)
手順
- 刻んだチョコレートの2/3をボウルに入れ、50℃で湯せんにかけて溶かす。
- 残りの1/3を加え、なめらかになるまで混ぜる。
- 30~32℃まで温度を下げ、固まるのを確認。
4-2. タブリール法(大理石の上で冷却)
手順
- 溶かしたチョコレートを大理石の上に広げる
- スクレーパーで均一に伸ばしながら温度を下げる
- ボウルに戻し、再び適温に調整
4-3. 簡易テンパリング(電子レンジ法)
手順
- 刻んだチョコレートを耐熱容器に入れ、500Wで30秒ずつ加熱。
- 途中でよく混ぜながら、全体が均一に溶けるようにする。
- 30~32℃になるまで冷却し、テンパリング完了。
5. テンパリングの成功と失敗
成功したテンパリングでは、チョコレートに均一な光沢があり、口溶けがなめらかになります。一方、失敗した場合は、チョコレートの表面が白っぽくなったり、まだらな見た目になったりします。
5-1. 成功したチョコレートの特徴
- ツヤがあり、なめらか
- しっかりと固まる
- 口溶けがよい
5-2. 失敗例とその原因
失敗例 | 原因 | 解決策 |
表面が白くなる(ファットブルーム) | 温度調整ミス | 温度を適正に管理する |
ざらつきがある | カカオバターの結晶化不足 | よく混ぜながら調整する |
固まりにくい | 温度が高すぎる | 適切な温度まで下げる |
6. プロのコツ
- 温度計を使う:正確な温度管理が鍵
- 水分を避ける:水が入ると分離する
- 空気を含ませない:ゆっくり混ぜることで気泡を防ぐ
チョコレートのテンパリングを成功させるためには、水分の混入を防ぎ、適切な温度管理を維持しながら、カカオバターを均一に分散させるよう静かに混ぜ続けることが重要です。湯せん時の水滴は分離の原因となるため注意し、温度計を使って規定の温度範囲を守りながら、滑らかな仕上がりを目指しましょう。
7. まとめ
テンパリングは、美しいチョコレートを作るために欠かせない技術です。基本の温度管理と手順を守れば、初心者でも簡単に成功できます。チョコレートをより美味しく仕上げるために、ぜひテンパリングに挑戦してみてください。