左利きのお子さまを育てる親御さんへ、左利きの習字のメリット・デメリット、そして矯正に関する検討ポイントを詳しく解説します。
お子さまの意思を尊重しながら習字を学ぶサポートをして、文字を綺麗に書く楽しさを覚えてもらいましょう。
左利きで書く筆の持ち方
左利きの子どもが筆を持つ場合、右利きとは異なる工夫が必要です。以下のポイントに注意してください。
手の位置
筆を持つ手が紙の上を滑る際にインクがにじむことが多いです。
筆を持つ手を少し上に構えることで、手が紙に触れる面積を減らし、インクのにじみを防ぎましょう。
筆の角度
筆を斜めに持って手首を柔軟に動かすことで、文字の線が途切れずにスムーズに書けるようになります。
筆圧
強すぎない筆圧を保つことが大切です。
これにより紙が破れるのを防ぎ、インクのにじみも抑えられます。
左利きで書く体の姿勢
姿勢が悪いと文字の形も崩れやすくなるため、正しい姿勢を保つことが美しい文字を書くためにも重要です。
また、適切な姿勢を保つことで長時間の書道の練習でも疲れにくくなります。
左利きの子どもが快適に書道を行えるように以下のポイントに注意してください。
座り方
机に対してまっすぐに座って体がねじれないようにします。
机と椅子の高さ
高さを調整して背筋を伸ばすことを心がけましょう。
肩の位置
左右の肩が平行になるようにして片方の肩が上がったり下がったりしないように注意します。
足の位置
足は床にしっかりとつけて安定した姿勢を保つことが求められます。
左利きは右利きに矯正した方が良い?
左利きを右利きに矯正するかどうかは、多くの親が悩むポイントです。
しかし、無理に矯正することが必ずしも良い結果をもたらすわけではありません。
左利きは自然な個性の一部であり、無理に矯正することは子どもの自己肯定感を損なう可能性があります。
矯正は子どもにとって大きなストレスとなることも多く、ストレスが増えると学習意欲や集中力に影響が出るかもしれません。
最も大切なのは子どもの自然な成長を尊重して無理に矯正しないこと。
そのためには子ども自身に選ばせることも一つの決め方です。
両方の手で書いてみたことで自然と自分に合った方法を見つけられることもあるでしょう。
左利きで書くメリット
左利きの子どもは創造的な思考を持つことが多いとされています。
また、左利きで書くことで右脳が活性化され、創造力や空間認識能力が高まる可能性があり、これによって芸術的な感覚や視覚的な理解力が向上することが期待されます。
さらに、左利きの子どもは柔軟な思考を持つことが多く、新しい視点から物事を見る能力が育まれます。これらの特性は書道だけでなく、学業や日常生活においても大いに役立つものです。
左利きで書くデメリット
道具の少なさ
左利き用の道具が少なく、右利き用のものを使うと使いにくさを感じることがあります。
インクのにじみ
左利きの場合、手が書いた部分を擦ることが多いためインクがにじみやすくなります。
指導の受けにくさ
学校や習字教室では右利きの指導が一般的であり、左利きの子どもが適切な指導を受けにくいことがあります。
右利きに矯正するメリット
習字道具も含めて右利き用の道具はたくさんあるため、道具の用意しやすさ、使いやすさが上がります。
また、学校や習字教室では右利きの指導が主流であるため、先生からも適切な指導を受けやすいです。
また右利きの場合、左利きのように書いた部分を手で擦ることが少なくなるため、インクのにじみが起こりにくくなります。
右利きに矯正するデメリット
ストレス
無理に矯正することで子どもにストレスや負担がかかることがあります。
特に慣れない動作を強要されると学習意欲が低下するかもしれません。
自己肯定感の低下
左利きは個性の一部であり、無理に矯正することで自然な成長を妨げる可能性があります。
自分の利き手を否定されることで自己肯定感が低下し、自信を失うかもしれません。
日常生活への影響
あまりありませんが、矯正によって本来の利き手の動きもぎこちなくなることも考えられます。
お子さまの気持ちに寄り添いましょう
最も大切なのはお子さまの気持ちに寄り添って自然な成長をサポートすることです。
お子さまがどのように感じているかを聞いて意見を尊重しましょう。
無理な矯正ではなく本人の意思が大切です。
お子さまの書き方に適した道具を用意して環境を整えて、楽しみながら快適に学習できるようにサポートしましょう。
お子さまが自信を持って取り組めるよう、励ましと理解をもって接することが大切です。
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