菓子製造許可を取る方法|「抜け道」を紹介します(合法)

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菓子製造業許可に「許可の抜け道」はある?

菓子を作って販売したいと思ったとき、必ず出てくるのが「製造許可」という壁です。

SNSやマルシェでの手作りお菓子販売が広がる中、「家庭で作って売るには許可が必要?」「抜け道ってあるの?」と考える人も少なくありません。

結論から言えば、「抜け道」と呼べるような法的に安全な方法は存在しません。

ただし、許可を取らずにできる例外的な販売形態や代替策はあります。

この記事では、菓子製造許可の基本と、誤解されがちな“抜け道”の実態、そして合法的な対応方法をわかりやすく解説します。

菓子製造業許可とは?

「菓子製造業許可」は、食品衛生法に基づき「菓子を販売目的で製造する際」に必要となる許可です。

これは、保健所が施設の衛生状態を確認し、安全な食品を提供できる環境かどうかを判断するもの。

家庭のキッチンであっても、販売を目的にした製造であれば原則としてこの許可が必要になります。

設備要件

許可を取るには、以下のような設備要件が求められます。

主な設備要件内容
調理場の独立家庭用キッチンと分けられていること
手洗い設備専用のシンクがあること
冷蔵・冷凍設備原材料や製品を適切に保管できること
床・壁の清掃性水洗いできる素材、衛生的な構造であること

よくある「抜け道」の誤解

ネット上では「これなら許可がいらない」と紹介される情報もありますが、その多くは誤解を含んでいます。

1. 家庭で作って友人に販売

「友人限定だから大丈夫」と思いがちですが、金銭のやり取りが発生すれば販売行為とみなされます。 例えSNSで少量でも、販売を目的としていれば許可が必要です。

2. イベントやマルシェでの販売

イベントだから特例がある、ということも基本的にはありません。 ただし、「主催者が保健所の一時営業許可を取っている場合」に限り、出店者も販売できるケースがあります。

3. 外注製造(OEM)に頼む

自分の名前で売っても、実際の製造を許可のある業者に委託する場合は合法です。 この方法は“抜け道”ではなく、正しい代替手段のひとつといえます。

合法的な「抜け道」に近い方法

では、完全に自分の厨房を構えずにお菓子を販売したい場合、どんな方法があるのでしょうか。

1. シェアキッチンを利用する

最近では「営業許可付きのシェアキッチン」が増えています。 保健所の許可を取得済みの施設を時間貸しで使えるため、自分で設備を整える必要がありません。 利用時は、営業許可番号を明記して販売することで安心です。

2. OEM(委託製造)でオリジナル商品を作る

レシピやコンセプトを考案し、実際の製造を許可を持つ工場に依頼する方法です。 初期費用はかかりますが、法的なリスクはありません。 ブランドを立ち上げたい人には最も現実的な選択肢です。

3. 飲食店営業許可の活用

自分で喫茶店などを運営している場合、「店内での提供」に限って菓子を製造・提供することが可能です。 ただし、テイクアウト販売をするには、別途菓子製造業許可が必要になります。

「許可なし販売」はリスクが大きい

一見、見逃されがちな家庭販売でも、保健所の立入検査や通報によって発覚するケースがあります。

無許可で菓子を販売した場合、営業停止命令や罰金(最大200万円)が科されることもあります。

また、食中毒や異物混入が起きた場合、法的責任を問われるリスクも。

「少しの販売だから」「友人だけだから」という甘い認識が、大きなトラブルにつながることもあるのです。

まとめ

菓子製造の許可は一見ハードルが高く感じられますが、近年はシェアキッチンや委託製造といった新しい選択肢も増えています。

抜け道を探すより、正しいルートで小さく始めることが、結果的に安心で長く続けられる近道です。

自分の菓子を安心して多くの人に届けるためにも、「抜け道」ではなく「安全な裏技」を上手に活用していきましょう。

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