今回は子どもの叱り方について紹介していきたいと思います。
これから紹介する20個の項目を全て意識するなんていうのはもちろん難しいでしょう。
でも、皆さんが特に大事だなと感じたことが一つでもあれば、実践してみてください。
子どもの叱り方
- 子どもを叱るケースを決めておく
- 能力では叱らず、しつけという面で叱る
- なぜ叱られているのか伝える
- 短く叱る
- 過去のことを言わない
- 人と比べて叱らない
- 人格ではなく行動を叱る
- 叩くならお尻を叩く
- 冷静に叱る
- 子どもの言い分も聞く
- 叱った後はフォローする
- 時間を置いてから叱る
- 一貫性を持つ
- 叱る場所を選ぶ
- 叱るタイミングを考える
- 叱る前に褒める
- 叱る理由を具体的に伝える
- 叱る内容を簡潔にする
- 叱る後に良い行動を示す
- 自分の行動も見直す
1.子どもを叱るケースを決めておく
まずは子どもを叱るケースを決めておきましょう。
これが叱るプロになる基本です。
叱るケースは?と言われれば、例えば危険行為・迷惑行為・人の道に反した時などです。
それ以外のことでは諭したり、子どもの話をちゃんと聞いていったり、子ども自身に考えさせるなど、他の方法で子どもに伝えていくようにしていきましょう。
今この瞬間に叱らないと一生後悔させることになる、と思った時だけ叱るようにしていきたいですね。
2.能力では叱らず、しつけという面で叱る
能力が不足していることで起きてしまったことは絶対に叱ってはいけません。
- 問題がスムーズに解けない
- 字が書けない
- テストの点数が悪い
- サッカーの試合でうまくプレーができない
- 勉強が習慣にならない
これらはすべて能力的なことです。
最後の勉強が習慣にならないということは能力ではないのではと思うかもしれません。
しかし習慣化する力や決断力など立派な能力を必要とする行為です。
3.なぜ叱られているのか伝える
叱るときに子どもだからと考えて省略して、とにかく○○はダメでしょ、分かったね、で終わらせてはいけません。
これでは子どもは次の改善ができません。
子ども扱いせずにちゃんと何がいけないのかを論理的に説明する必要があります。
4.短く叱る
長くダラダラ叱るのはNGです。
叱るのは1分以内を心がけましょう。
長くダラダラ叱ると、「叱られる」というマイナスの行為がどんどん子どもに与えられて、悪い印象として残っていきますし、聞く気も失せていくものです。
長いなぁ
早く終わらないかな
大人が会社で上司から叱られている時だって、長いとこう思いますよね。
早く仕事やらないと納期に間に合わないんだけどなぁ
こんな感じで上司の言葉から自分の意識が離れていってしまいます。
子どもも同じです。
5.過去のことを言わない
昨日も○○だったでしょ
この前○○したばかりでしょ
このように今叱られていることと関係ないのに、昔のことを引っ張り出してくるのはNGです。
今のことと関係ないことを掘り返されると子どもの頭の中がパニックです。
一番伝えたいことがますます伝わらなくなってしまいます。
6.人と比べて叱らない
〇〇ちゃんはそんなことしないわよ
友達は誰もそんなことしてないでしょ
このように人と比べる叱り方は子どものプライドを傷つけてしまいます。
それを繰り返されると自己肯定感を傷つけてしまうかもしれません。
もっと人と比べる価値観を植え付けてしまうことにもなります。
「お兄ちゃんはもっと成績が良かったよ」なんていうのは最悪ですね。
7.人格ではなく行動を叱る
叱るときにはあくまで行動を叱りましょう。
その時のポイントは主語を子どもにしないことです。
主語を子どもの名前にして「〇〇ちゃんダメでしょ」といった叱り方は、その子の存在を否定してしまうことになります。
主語は子どもの名前ではなく、「そんなことしちゃダメでしょ」というように行為を主語にしましょう。
8.叩くならお尻を叩く
本当に悪いことをしたら、言葉だけでなく手を出すのがやむを得ない場合もあるかもしれません。
せめて叩くのであれば、お尻を叩くのが一番です。
お尻ならば痛みはありますが大きな怪我にはなりにくいです。
子どもの身体に痕が残らないように気をつけることも大事です。
また、暴力ではなくあくまでしつけの一環として行いましょう。
9.冷静に叱る
感情が高ぶったまま叱るのは避けましょう。
冷静になって叱る内容を理路整然することで、子どもにも理解しやすくなります。
感情的になってしまうと、子どもは親の感情に圧倒されてしまい、叱られた内容が頭に入らなくなります。
10.子どもの言い分も聞く
叱る前に子どもの言い分を聞くことも大切です。
- 子どもが何を考えていたのか
- なぜその行動をしたのか
これを理解することで叱る理由を明確にし、子どもに納得させることができます。
子どもの言い分を無視して叱ると、子どもは自分の意見を無視されたと感じ、反発心が芽生えるかもしれません。
11.叱った後はフォローする
叱った後には必ずフォローをしましょう。
叱ることで子どもが傷ついてしまうこともあります。
そのため、叱った後には「でもお母さん(お父さん)は〇〇が大好きだからね」と伝えてください。
叱られた後も子どもが安心できるようにしましょう。
12.時間を置いてから叱る
その場で叱ることも大事ですが、感情的にならないために時間を置いてから叱ることも有効です。
時間を置くことで冷静になり、子どもも自分の行動を振り返る時間ができます。
13.一貫性を持つ
叱る基準やルールは一貫性を持つことが大切です。
日によって叱る基準が変わると、子どもは混乱してしまいます。
叱る内容に一貫性があれば、子どもは何がダメなのかを理解しやすくなります。
14.叱る場所を選ぶ
叱るのは場所も重要です。
公共の場や人前で叱るのは避け、できるだけプライベートな場所で叱るようにしましょう。
人前で叱ると子どもは恥ずかしい思いをし、反発心が強くなることがあります。
15.叱るタイミングを考える
叱るのはタイミングも重要です。
子どもが疲れている時や機嫌が悪い時に叱ると、効果が半減することがあります。
子どもがリラックスしている時や冷静になっている時に叱ることで、叱った内容が伝わりやすくなります。
16.叱る前に褒める
叱る前にまず褒めることも大切です。
子どもの良い行動を褒めてから悪い行動を叱ることで、子どもは自分の良い面も認められていると分かってくれます。
ポジティブなことも頭に残しておくことで、叱られた内容を受け入れやすくなります。
17.叱る理由を具体的に伝える
「〇〇しちゃダメ」というだけでなく、なぜそれがダメなのかを具体的に伝えることが大切です。
子どもが具体的な理由を理解することで、同じ過ちを繰り返さないようになります。
18.叱る内容を簡潔にする
叱る内容は簡潔にまとめることが大切です。
長々と叱ると、子どもは途中で話を聞かなくなってしまいます。
ポイントを絞って簡潔に伝えることで、子どもに理解してもらいやすくなります。
19.叱る後に良い行動を示す
叱るだけでなく正しい行動を示しましょう。
叱った後には「どうすれば良かったか」を具体的に伝えることで、今後の行動が改善されます。
20.自分の行動も見直す
叱る人は、自分の行動も見直すことが大切です。
親としての自分の行動が子どもに悪影響を与えていないかを常に考え、自分自身も成長していく姿勢が大切です。
親が良い手本を示すことで、子どもも自然と良い行動を学びます。
叱るために重要なこと
- 叱ることの重要性を理解しておく
- 叱ると怒るの違いを理解しておく
- 叱り過ぎない
- 叱るよりも褒めることが大事と理解しておく
・叱ることの重要性を理解しておく
幼少期に全く叱られずに育ってきた子は人の痛みがわかりません。
親から言葉を通じてダメなことはダメだとズバッと言われたり、時には体をグイッと引っ張られていけないことを止められたり、そういった心と体の痛みの経験が人の痛みを分かるために、ときには必要です。
叱られないで育った子っていうのは人の痛みを理解できないため、叱られた経験がちゃんとある子に比べて100倍以上の攻撃性が出るという研究結果もあるようです。
しつけで心の痛みを感じることはとても大切なんです。
そして子どもが社会に出れば嫌でも叱られることがあります。
叱られた経験が全くない子はそれだけで挫折してしまうかもしれません。
叱りすぎはもちろんよくないですが、叱られた経験があるということは子どもが社会に出る準備としてもとても大切です。
・叱ると怒るの違いを理解しておく
怒るは簡単に言うと、感情をむき出しにしてすることです。
怒るは親が自分の感情をスッキリさせたいという動機のもと行われます。
叱るは親の感情がなるべく動かず、子どものために行われることです。
まずは感情が抑えられないような状態で子どもに言葉を発すると叱るではなく、ただ怒っている行為になりやすいので気をつけましょう。
・叱り過ぎない
実は、叱って言うことを聞かせる方法は持続しません。そして批判に使うと効果が下がります。
人は強制されたことはやりたくないですし、やったとしても形だけになるからです。
本当に習慣から継続させたいのなら怒るのではなく、自分からやりたくなるような環境をつくるのが一番です。
叱るというのは必殺技。一度使えば次に最高のパワーを発揮するまでには充電が必要です。
・叱るよりも褒めることが大事と理解しておく
褒めることの方が大事というのは大前提です。
今回の話は、それでも叱らなくてはいけないことはあるよね、という時のためのものです。
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