ラムネの名前の由来
ラムネという名前は、英語の「lemonade(レモネード)」に由来しています。
19世紀末、日本に初めてラムネが紹介された際、西洋からの影響を受けて、この炭酸飲料が「レモネード」に似たものだと考えられました。しかし、日本語で「レモネード」を発音すると「レモネイド」や「レモネード」になるところを、発音が近い「ラムネ」と呼ばれるようになったとされています。
この飲み物は、もともと西洋から伝わった炭酸飲料の一種で、瓶の中にビー玉が入っている独特のパッケージが特徴です。ラムネは、特に夏の暑い時期に人気があり、日本の伝統的な飲み物として親しまれています。
ラムネの歴史
1865年 ラムネ(飲み物)の発祥起源
ラムネという飲み物は、慶応元年(1865年)に長崎の藤瀬半兵衛が日本で初めて作ったとされています。
異国の飲み物が日本文化に溶け込み、独自の発展を遂げました。
1881年 ラムネ(菓子)の発祥起源
「ラムネ」の名前が飲料からお菓子に転用されたのは明治時代とされています。
明治14年(1881年)に初めてラムネ菓子が作られたという説がありますが、詳細な記録は残されていません。
それでも、明治時代から子どもたちに親しまれていたことは確かです。
1948年 ラムネ(菓子)の発祥起源
第二次世界大戦後の日本は物資が不足していました。
甘いものに飢えていた子どもたちにとって、ラムネ菓子は特別な存在でした。
昭和23年(1948年)、東京の土棚製菓がいち早くラムネ菓子の製造を開始しました。
1949年 ラムネ菓子メーカーの活躍
翌年、昭和24年(1949年)には大阪の島田製菓が「シマダのラムネ菓子」を発売しました。さらに昭和25年(1950年)には名古屋の大橋商店(現在のカクダイ製菓)が「固形ラムネ」の名称で製造を始めました。この固形ラムネは駄菓子屋のくじの景品としても活用され、子どもたちの間で大人気となりました。
当時の駄菓子屋では、くじ引きの景品としてラムネ菓子がよく登場しました。くじに外れた場合の慰め景品であるにもかかわらず、当たりの景品よりも喜ばれたという話もあります。昭和の子どもたちにとって、ラムネ菓子は夢を与える存在でした。
1973年 コリスの「フエラムネ」の登場
昭和48年(1973年)、コリスが「フエラムネ」を発売しました。
この商品はリング状になっており、吹くと音が出る楽しい仕掛けが特徴です。
これは昭和35年(1960年)に発売された「フエガム」を元に開発され、子どもたちの注目を集めました。
コリスの「フエラムネ」は、ラムネの味わいを楽しめるキャンディです。特徴的なのは、音が鳴ること。このラムネキャンディは、包みを開けると中に小さな笛が入っており、キャンディをなめるとその音が鳴ります。楽しい音を出しながら食べることができるため、子供たちに人気があります。ラムネの甘さと、音を楽しむ要素が組み合わさったユニークな商品です。
1965年 カバヤ食品の「ジューC」の登場
昭和40年(1965年)、カバヤ食品がビタミンCを配合した「ジューC」を発売しました。
この商品は、健康を意識したラムネ菓子の先駆けとして注目されました。
カバヤ食品の「ジューC」は、ラムネの風味に加え、ビタミンCを豊富に含むことで知られるキャンディです。ジューCは、フルーツや酸味のあるジュースのような味わいを持ち、さっぱりとした風味が特徴。特に、ビタミンCが含まれているため、栄養補助としても利用されることが多いです。ラムネの軽い口当たりと、ビタミンCの機能性を兼ね備えた商品です。
1973年 森永製菓の「森永ラムネ」の登場
昭和48年(1973年)、森永製菓は瓶型容器に入った「森永ラムネ」を発売しました。
このデザインは親しみやすく、多くの人々に支持されました。
森永製菓の「森永ラムネ」は、伝統的なラムネの味わいを楽しめる菓子です。このラムネは、シンプルでありながら、ラムネの本来の甘さと爽快感をしっかりと感じることができ、手軽に食べられる小さな粒状の形をしています。懐かしさを感じる味で、幅広い世代に愛されている商品です。パッケージもシンプルで、今となってはクラシックなラムネのイメージと合致しています。
1978年 オリオンの「ミニコーラ」の登場
昭和53年(1978年)にはオリオンが「ミニコーラ」を発売。
コカ・コーラの瓶を模した容器にラムネを詰めており、その斬新さが話題を呼びました。
オリオンの「ミニコーラ」は、コーラの味を楽しめるラムネ菓子です。ラムネをベースにした小さなコーラ味のキャンディで、コーラ特有の爽快な風味を再現しています。サイズが小さく、手軽に食べられるため、子供たちや若者をターゲットにした商品です。コーラの味わいが甘さと酸味をうまくバランスよく感じさせ、ラムネならではの食感も楽しめる人気の商品です。
現代のラムネ菓子
現代でもラムネ菓子は進化を続けています。フレーバーや形状、パッケージデザインなど、さまざまな工夫が凝らされ、世代を超えて愛されています。シンプルながらも懐かしさや楽しさを提供するラムネ菓子は、これからも多くの人々に親しまれるでしょう。
まとめ
ラムネ菓子は明治時代から始まり、戦後の子どもたちに夢を与え、昭和後期には多様な商品が登場しました。現代でもその人気は衰えることなく、次世代に受け継がれています。飲み物から派生したこの小さなお菓子が、日本の菓子文化を彩り続けています。