畜産物とは
畜産物は私たちの食卓に欠かせない生鮮食品です。畜産物には主に食肉、乳、食用鳥卵などが含まれます。これらは動物由来の食品であり、適切な表示が求められています。畜産物の正しい理解と表示方法を知ることは、消費者に安全な食品を提供するために重要です。畜産物には様々な種類があり、それぞれに適した保存方法や表示方法があります。ここでは畜産物の分類や表示に関する基本的な知識をご紹介します。
畜産物の種類と分類
食肉の種類
食肉は単に切断・冷蔵・冷凍した状態の肉を指し、以下のような種類があります。
牛肉 | 日本ではすき焼きやステーキなどで使用される代表的な肉。 |
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豚肉 | しょうが焼きやトンカツなど家庭料理に多く使われる。 |
鶏肉 | 唐揚げや焼き鳥に活用され、脂肪が少なくヘルシー。 |
馬肉 | 刺身などで食べられることもあり、低脂肪。 |
めん羊肉 | ラムやマトンとして知られ、香りが特徴的。 |
山羊肉 | 地域によっては伝統的に食べられる。 |
うさぎ肉 | 日本ではあまり一般的ではないが、欧州では食用とされる。 |
家きん肉 | 鶏肉の他、鴨肉や七面鳥肉などが含まれる。 |
これらはすべて「生鮮食品」として扱われ、加工をしていない限りは畜産物に分類されます。
食肉は単に切断、薄切りなどしたもの、単に冷蔵及び凍結させたものを含みます。畜産物として分類される食肉には様々な種類があります。牛肉、豚肉、いのしし肉は私たちが日常的によく食べる食肉です。その他にも馬肉、めん羊肉、山羊肉、うさぎ肉、家きん肉なども畜産物として分類されます。これらの肉類は調理方法によって様々な料理に活用されています。家きん肉には鶏肉、鴨肉、七面鳥肉などが含まれ、それぞれ特徴的な味わいがあります。
乳製品
乳製品の元となるのが「生乳」です。以下の種類があります。
生乳(牛乳) | 一般的な乳製品の原料で、カルシウムやタンパク質が豊富。 |
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山羊乳 | 独特の風味を持ち、アレルギー反応が出にくいこともある。 |
水牛乳 | 日本では少ないが、モッツァレラチーズの原料になることも。 |
生乳は加熱処理をせず、そのままの状態で保存・流通されるため、温度管理が厳密に行われます。
乳製品の基本となるのは生乳です。生乳とは搾乳したままの状態の牛乳のことを指します。生山羊乳は山羊から搾った乳で、牛乳とは異なる風味があります。その他の乳としては水牛の乳などもありますが、日本ではあまり一般的ではありません。これらの生乳は適切な温度管理が必要な食品です。乳は栄養価が高く、カルシウムやタンパク質を多く含む重要な食品源です。
食用鳥卵
畜産物に分類されるのは「殻付きの卵」です。
鶏卵 | 最も一般的。栄養バランスが良く、様々な調理に適する。 |
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うずら卵 | 小さく、ゆで卵やお弁当のおかずに使われる。 |
アヒルの卵 | 中華料理などで用いられることがある。 |
ガチョウの卵 | 日本では希少で、海外では食用として流通することも。 |
殻の色や形状には違いがありますが、栄養価には大きな差はありません。
食用鳥卵は殻付きのものに限り畜産物として分類されます。鶏卵が最も一般的ですが、アヒルの卵、うずらの卵なども食用として利用されています。その他の食用鳥卵としては、ガチョウの卵なども含まれます。卵は良質なタンパク質源であり、様々な料理に使用されます。殻の色や大きさは鳥の種類によって異なりますが、栄養価に大きな違いはありません。
その他の畜産食品
内臓肉や凍結肉なども畜産物に含まれます。
冷凍レバー | 牛や豚の肝臓。鉄分が豊富。 |
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ハツ(心臓) | 豚や鶏の心臓で、焼き物に使われる。 |
モツ類 | 腸や胃などの部位。もつ鍋などで親しまれている。 |
これらも未調理で加工していない状態であれば、生鮮の畜産物として扱われます。
その他の畜産食品には、単に切断、薄切りなどしたもの、単に冷蔵及び凍結させたものが含まれます。これらは加工度が低く、素材の状態に近いものを指します。例えば、冷凍した牛レバーや豚の心臓などの内臓肉も畜産物に分類されます。これらの食品も適切な温度管理と表示が必要です。畜産物は鮮度が重要であり、適切に保存されていなければ品質が急速に低下する特徴があります。
加工食品との違い
見た目は生でも、加工を施された肉類は「加工食品」に分類されます。
調味した場合
調味した肉は加工食品に分類されます。
例:焼肉用味付けカルビ、生姜焼き用豚肉など
これらは味付けされることで保存性が変わり、本来の畜産物とは異なる取り扱いが必要になります。調味料が加えられることで塩分や糖分が増加し、風味も変化します。表示方法も生鮮食品としての畜産物とは異なる規則が適用されます。
衣を付けた場合
肉に衣を付けたものも加工食品に分類されます。
例:トンカツ用豚肉、唐揚げ用味付き鶏肉など
衣を付けることで調理方法や保存方法が変わります。衣付きの肉製品は生の状態でも加工食品として取り扱われ、それに応じた表示が必要です。一般的に衣付きの肉製品は、生の畜産物よりも賞味期限が短くなる傾向があります。
表面をあぶった場合
表面をあぶった肉も加工食品になります。
例えば、牛たたき(生食用食肉の規格基準を満たすもの)、炙り焼き牛肉など
表面をあぶることで見た目や食感、風味が変化し、保存性にも影響を与えます。表面をあぶった肉製品も、適切な温度管理と表示が必要です。特に牛たたきのような半生食品は、安全性の確保が特に重要になります。
畜産物の表示義務
必須表示事項
販売時には以下の情報の表示が必須です。
名称 | 商品の種類(例:牛肉、豚肉、鶏卵など) |
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原産地 | 国名や「国産」などの表示 |
消費者向けに販売する際に必ず表示が必要になる事項は名称と原産地です。これらは消費者が商品選択をする際の基本的な情報となります。名称と原産地は見やすい場所に、明確に表示する必要があります。
これらの情報は消費者の知る権利を保障し、適切な選択をサポートするために重要です。特に原産地表示は食品の安全性や品質を判断する上で重要な情報となります。
名称の表示方法
専門用語や略称ではなく、誰が見てもわかる一般的な名称を用います。
例:和牛肩ロース → 牛肉
鶏卵(Lサイズ)→ 鶏卵
業界内で使われている略語は、消費者にとって誤解のもとになるため避けます。
名称については、その内容を表す一般的な名称を表示することが求められています。例えば「牛肉」「豚肉」「鶏卵」などの一般的に理解されている名称を使用します。
消費者が一見して内容を理解できるような名称をつけることが重要です。専門的な名称や業界用語ではなく、一般消費者にわかりやすい表現を用いることが求められます。
原産地の表示方法
国内品と輸入品では、表示方法が異なります。
国産品 | 「国産」と明記(ただし、外国で長く飼育された家畜は対象外) |
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輸入品 | 「アメリカ産」「オーストラリア産」など具体的な国名を記載 |
消費者の誤認を避けるためにも、事実に基づいた正確な表示が求められます。
原産地の表示方法には詳細なルールがあります。国産品には国産である旨を表示します。ただし、国内における飼養期間が外国における飼養期間より短い家畜を国内でと畜して生産したものは除かれます。
輸入品には原産国名を表示します。国内における飼養期間が外国における飼養期間より短い家畜を国内でと畜して生産したものは輸入品として扱われます。国産品については、主たる飼養地が属する都道府県名、市町村名その他一般に知られている地名をもって代えることもできます。
複数原産地の表示方法
混合している場合
複数の原産地で同じ種類の畜産物を混合している場合は、全体重量に占める割合の高いものから順に表示する必要があります。
原産地 | 重量割合 | 表示方法 |
---|---|---|
国産牛肉 | 60% | 国産/豪州産 |
豪州産牛肉 | 40% | (上記と同様) |
これにより消費者は何が主な原産地かを理解することができます。
例えば、国産牛肉とオーストラリア産牛肉を混合している場合、重量割合が高い方を先に表示します。混合の場合も消費者が正確に情報を得られるよう、適切な表示が求められます。
詰め合わせの場合
異なる原産地の畜産物をセット販売する場合は、それぞれの商品名に原産地を併記する必要があります。
表示例
- 国産牛ロース
- オーストラリア産ラム肩ロース
詰め合わせ商品は一括表示が誤解を招く可能性があるため、個別の明記が求められます。
原産地が異なる数種類の畜産物の詰め合わせは、それぞれの畜産物の名称に原産地を併記する必要があります。これにより消費者は詰め合わせの中の各畜産物がどこから来たものか把握することができます。例えば、国産牛肉とオーストラリア産ラム肉の詰め合わせでは、それぞれに原産地を明記します。詰め合わせ商品は複数の畜産物が含まれるため、より丁寧な表示が求められます。
主たる飼養地について
家畜が複数の場所で育てられた場合、「最も長い期間飼育された場所」を主たる飼養地として表示します。
地域 | 飼養期間 | 表示される原産地 |
---|---|---|
北海道 | 3か月 | 宮崎県 |
宮崎県 | 9か月 | (主たる飼養地) |
家畜の育成履歴に基づいた表示は、産地の誤認を防ぎ、信頼性のある情報提供につながります。
畜産物では、2か所以上にわたって飼養されている場合があります。こうした場合、最も長い期間飼養されていた場所を「主たる飼養地」といいます。例えば、子牛の時期を北海道で過ごし、その後宮崎県で肥育された牛の場合、飼養期間が長かった方が主たる飼養地となります。主たる飼養地の考え方は、消費者に正確な情報を提供するために重要です。家畜の成長過程を反映した表示により、消費者は食品の背景をより理解することができます。
特定条件での表示事項
特定保健用食品
- 保健効果に関する表示が可能
- 科学的根拠に基づいた審査が必要
- 注意事項も併記が必要
畜産物が特定保健用食品として販売される場合、特定の表示が必要になります。特定保健用食品としての表示方法は、加工食品の特定保健用食品と同様の方法に準じて行います。これには特定の保健機能に関する表示や注意事項なども含まれます。特定保健用食品は健康増進法に基づいて特定の保健機能を表示することが認められた食品であり、科学的根拠に基づいた表示が求められます。
機能性表示食品
- 科学的根拠に基づく表示
- 保存方法、販売者の氏名・住所の表示が必須
- 自己責任による届け出制度を活用
畜産物が機能性表示食品として販売される場合も特定の表示が必要です。一般用生鮮食品における機能性表示食品の場合、一般用加工食品における機能性表示食品の表示事項に加えて、保存の方法と食品関連事業者の氏名または名称及び住所を表示しなければなりません。機能性表示食品は事業者の責任で、科学的根拠に基づいた機能性を表示することができる食品です。
乳児用規格適用食品
- 消化器官が未発達な乳児に対応
- 厳格な安全基準が適用
- 「乳児用規格適用食品」である旨を明記
畜産物が乳児用規格適用食品として販売される場合も特定の表示が必要です。乳児用食品は特に安全性が重視される食品であり、適切な表示により安全な使用を促す必要があります。乳児は消化器官が未発達であるため、通常の食品より厳しい規格が適用されます。乳児用規格適用食品としての畜産物には、その旨を明記する必要があります。
特定商品の表示
密封された畜産物で、計量法の対象商品に該当する場合は、以下の情報を表示しなければなりません。
内容量 | 正確なグラム数など |
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事業者情報 | 名称・所在地 |
密封とは、包装を開けないと内容量を変更できない状態を指します。
特定商品に該当するもので密封されたものは、内容量及び食品関連事業者の氏名または名称及び住所を表示する必要があります。密封とは、商品を容器に入れ、またはパッケージして、その容器もしくはパッケージまたはこれらに付した封紙を破棄しなければ、当該物象の状態の量を増加し、または減少することができないようにすることをいいます。密封された特定商品は計量法の規制も受けるため、正確な内容量表示が特に重要になります。
食品特性による表示事項
食肉の表示
以下の項目が表示義務となります。
- アレルゲン
- 保存方法
- 消費期限または賞味期限
- 添加物
- 加工者の名称・所在地
- 鳥獣の種類
食肉(鳥獣の生肉(骨及び臓器を含む))には、アレルゲン(特定原材料に由来する添加物を含むものに限る)、保存の方法、消費期限または賞味期限、添加物、加工所の所在地及び加工者の氏名または名称、鳥獣の種類などの表示が必要です。食肉は特に適切な保存が重要であり、消費期限の表示は安全性確保のために不可欠です。また、鳥獣の種類表示により消費者は適切な調理法を選択することができます。
鶏の殻付き卵の表示
鶏卵には次の情報を記載します。
- アレルゲン
- 保存方法
- 賞味期限
- 採卵施設の所在地
- 採卵者の氏名または名称
- 使用方法(特に生食に関する注意)
鶏の殻付き卵には、アレルゲン(特定原材料に由来する添加物を含むものに限る)、保存の方法、賞味期限、添加物、採卵施設等の所在地及び採卵した者等の氏名または名称、使用の方法などの表示が必要です。卵は腐敗しやすい食品であるため、適切な保存方法と賞味期限の表示が特に重要です。また使用方法の表示は、生食の安全性などの情報を提供するために必要とされています。
表示場所について
容器包装入りの場合
- 容器包装の見やすい場所に表示
- 卵や保健機能食品でないものは、食品に近接した掲示でも可
容器包装に入れられた畜産物には、容器包装を開かないでも容易に見ることができるように、その容器包装の見やすい箇所に表示する必要があります。ただし、名称(保健機能食品でない鶏の殻付き卵に限る)、原産地については、食品に近接した掲示その他の見やすい場所に表示することもできます。表示は消費者が商品選択時に容易に確認できる位置に配置することが重要です。見えにくい場所や開封しないと確認できない場所への表示は避けるべきです。
容器包装なしの場合
- 商品の近くに掲示が必要(対面販売など)
- 消費者が確認しやすい位置への表示が原則
容器包装に入れられていない畜産物には、食品に近接した掲示その他の見やすい場所に表示する必要があります。例えば、精肉店の対面販売では、商品の近くに表示カードを置くなどの方法が用いられます。容器包装がない場合でも、消費者が商品選択時に必要な情報を得られるよう、適切な表示場所を選ぶことが重要です。対面販売の場合は店員から直接情報を得ることもできますが、表示による情報提供も法的に求められています。
表示の文字サイズ
食品の容器や包装に表示する文字の大きさには、一定のルールがあります。これは消費者が必要な情報を読み取りやすくするために定められたものです。
標準の文字サイズ
表示に使う文字は、日本産業規格Z8305(1962)において8ポイント以上の大きさで印刷することが必要です。これは新聞や本の本文とほぼ同じ程度の大きさであり、一般的な成人が問題なく読むことができるサイズです。
小さな面積の容器における例外
表示面積がおおむね150cm²以下の容器や包装の場合、5.5ポイント以上の文字を使ってもよいとされています。これはリップクリームや小さなドリンクボトルなど、スペースに限りがある商品が該当します。
高齢者や視力の弱い人への配慮
文字が小さすぎると、読みづらくなります。特に高齢者や視覚に不安のある方にとっては重要な情報を見落とす原因になります。そのため、最低限の文字サイズが法律で定められています。
表示例
表示例:パック詰めの鶏卵
実際に販売されている卵パックの表示には、以下のような情報が記載されています。
表示項目 | 内容の例 |
---|---|
名称 | 鶏卵 |
原産地 | 国産 |
選別包装者 | ○○養鶏場株式会社(○○県××市△△─□□) |
賞味期限 | 2025.05.01 |
保存方法 | 10℃以下で保存 |
使用方法 | 生食の場合は賞味期限内に使用し、賞味期限経過後は十分加熱調理してください |
これらの表示はすべて、パッケージの見やすい場所に、規定された文字サイズ以上で記載される必要があります。
卵は鮮度が命といわれる食品です。そのため、特に賞味期限と保存方法はしっかり確認することが求められます。
表示義務者について
誰が表示を行うのか
表示をする者は、食品関連事業者です。生産者から最終消費者へ直接販売する小売業者までの流通過程の全ての者が該当します。
- 生産者
- 加工業者
- 卸売業者
- 小売業者
- 輸入業者
海外から畜産物を輸入する輸入業者も表示義務があります。各事業者は自社の取り扱う段階で適切な表示を行う責任があります。畜産物の安全な流通と消費者への適切な情報提供のため、サプライチェーン全体での表示責任が求められています。
表示義務が免除される場合
すべての販売に表示義務があるわけではありません。以下のようなケースでは、表示を省略することが認められています。
- レストランや飲食店での提供
- 農家の直売所で容器包装なしで販売
- イベントでの無償配布
設備を設けて飲食させる場合、容器包装に入れずに生産地で販売する場合、または容器包装に入れずに不特定もしくは多数の者に対して譲渡する場合(無償譲渡)には、表示義務はありません。レストランや食堂などの飲食店では表示義務が免除されます。また、農家による直売所での容器包装なしでの販売や、イベントでの無償配布なども免除対象です。
ただし、免除されていても、消費者からの問い合わせに対して内容をきちんと説明できるよう、商品情報を把握しておくことが望ましいです。
生食用牛肉の特別表示
生食用牛肉の表示背景
生で食べる牛肉には特に厳しい表示基準が設けられています。これは食中毒の危険性が高いためです。
生食用牛肉については、食中毒の発生頻度や腸管出血性大腸菌等による食中毒が発生した際の健康被害の重大性により、注意喚起に関する表示基準が設けられています。
この表示基準は、外食の場合にも適用されます。生食用牛肉は適切な衛生管理が特に重要であり、消費者に対するリスクの周知も重要視されています。近年、生食用牛肉による食中毒事例が報告されたことを受け、特別な表示規制が導入されました。
容器包装入りの生食用牛肉の表示
下記の項目を見やすい場所に表示する必要があります。
表示内容 | 説明例 |
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生食用であること | 「この牛肉は生食用です」 |
と畜場の情報 | 都道府県名・名称(例:北海道○○と畜場) |
加工施設の情報 | 都道府県名・名称(例:北海道××加工センター) |
食中毒の注意喚起 | 「生食はリスクがあります」「小児や高齢者は避けてください」 |
これにより、消費者がリスクを理解したうえで購入や飲食を判断できます。
容器包装に入れられた牛肉(内臓を除く)であって生食用のものを販売する場合には、生食用である旨、と畜場の所在地の都道府県名(輸入品には原産国名)及びと畜場の名称、加工施設の所在地の都道府県名(輸入品には原産国名)及び加工施設の名称、一般的に食肉の生食は食中毒のリスクがある旨、子供、高齢者その他食中毒に対する抵抗力の弱い者は食肉の生食を控えるべき旨を容器包装の見やすい箇所に表示する必要があります。これらの表示により、消費者は生食用牛肉に関連するリスクを理解した上で購入・消費することができます。
容器包装なしの生食用牛肉の表示
飲食店や精肉店などで、容器に入れずに販売される生食用牛肉も対象です。以下のように店舗内の見やすい場所に表示する必要があります。
- 食肉の生食には食中毒のリスクがあること
- 子どもや高齢者などは生食を控えるべきであること
容器包装に入れられていない牛肉(内臓を除く)であって生食用のものを販売する場合は、一般的に食肉の生食は食中毒のリスクがある旨、子供、高齢者その他食中毒に対する抵抗力の弱い者は食肉の生食を控えるべき旨を店舗(飲食店等)の見やすい場所に表示する必要があります。飲食店などでの表示も義務付けられており、消費者が適切なリスク判断ができるよう配慮されています。
特に対面販売や飲食店での提供時には、口頭での説明と併せて、見やすい場所への表示が重要です。
まとめ
畜産物の表示は消費者に安全で適切な情報を提供するために重要です。名称、原産地畜産物の表示には、消費者の安全を守るための重要な意味があります。名称や原産地だけでなく、保存方法や注意点なども含めて、正確な情報を伝える必要があります。
また、生食用のようにリスクが高い商品については、特別な表示が義務付けられており、販売者には高い責任が求められます。
事業者は自社の取り扱う段階に応じて適切に表示を行い、消費者の信頼に応えることが求められています。適切な表示は安全性の確保だけでなく、商品価値の向上にもつながります。