お菓子中毒から脱却するための方法

あなたは気づかないうちにお菓子中毒に陥っているかもしれません。次のような症状がいくつか当てはまるなら、お菓子中毒の可能性があります

  • お菓子を食べている時が至福の時間
  • 3時のおやつは欠かせない
  • コーヒーには必ずお菓子を添える
  • お酒の後のデザートは「別腹」と感じる
  • お菓子のストックが常にある
  • 毎日のように食べる習慣がある
  • 食べる量や回数が増えている
  • イライラした時はお菓子に手が伸びる
  • 食べないとイライラする
  • 時々ドカ食いしてしまう
  • 控えようと思っても続かない
  • 痩せたいと思ってもやめられない
  • 健康診断で血糖値が高いと指摘されてもやめられない
  • 将来の健康より今お菓子を食べたいと思う

これらに1つでも当てはまる場合、お菓子中毒の可能性があります。今回は医学博士の白澤卓二先生の著書「お菓子中毒を抜け出す方法」を基に解説していきます。

目次

お菓子中毒の原因となる「超加工食品」

お菓子の多くは「超加工食品」に分類されます。超加工食品とは、常温で長期保存できるように砂糖、塩、油脂、保存料などを加えて高度に加工された食品のことです。

代表的な超加工食品

  • ケーキ、クッキー、ドーナツ、マフィンなどのお菓子全般
  • 甘い清涼飲料水
  • 菓子パン
  • カップラーメン
  • 肉や魚の加工食品(ミートボール、チキンナゲット、ちくわ、はんぺんなど)

超加工食品は家計に優しく、日持ちするため便利ですが、摂りすぎや習慣化すると健康に悪影響をもたらします。欧米ではすでに肥満、糖尿病、心血管疾患、がんなどの健康リスクとの関連で警鐘が鳴らされています。

医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」では、アメリカ人が食事で摂取するカロリーの半分以上が超加工食品であるという研究結果が発表されました。日本でも超加工食品の消費量は年々増加傾向にあります。

お菓子中毒にする7つの犯人

著者は特にお菓子に注目し、知らず知らずのうちに中毒に陥っている人が多いと警告しています。市販のお菓子には中毒症状をもたらす成分が多く含まれており、それがやめられない原因です。意志の弱さではなく、中毒性の高い材料による化学的な反応なのです。

お菓子中毒をもたらす7つの犯人

  1. 白砂糖
  2. 加糖
  3. 人工甘味料
  4. 小麦
  5. 食塩
  6. ストレス

お菓子を食べ続けると、体重増加、血糖値上昇、血圧上昇、悪玉コレステロール増加などが起こり、生活習慣病のリスクが高まります。さらに、この状態が30〜40年続くと、認知症やがんといった深刻な疾患を誘発する恐れもあります。

白砂糖の中毒性と健康リスク

白砂糖とは

白砂糖はサトウキビや砂糖大根から製造される砂糖で、本来はアミノ酸やミネラルといった栄養素も含まれています。しかし、精製過程でこれらの「不純物」が取り除かれ、ショ糖(ブドウ糖と果糖が結合したもの)が主成分となった純度の高い砂糖になります。

砂糖の種類

砂糖は大きく3種類に分けられます:

  1. 白砂糖:ショ糖以外の栄養素がほとんど含まれず、血糖値を急激に上昇させる
  2. 茶色い砂糖:白砂糖と精製度が変わらないものから、やや精製度が低いものまで様々
  3. 自然由来の砂糖:精製度が低く、アミノ酸やミネラルも含まれており、独特の風味や味わいがある(例:黒砂糖)

白砂糖の問題点

白砂糖の最も深刻な問題は、精製度が高いために血糖値を急激に上昇させることです。血糖値(血液中のブドウ糖量)の急上昇は以下のような健康問題を引き起こす可能性があります:

  • 肥満のリスク増加
  • 生活習慣病の発症
  • インスリンの過剰分泌による健康障害

白砂糖の中毒性メカニズム

白砂糖が中毒性を持つ理由は、その強烈な甘さにあります。白砂糖を含むお菓子を食べると、脳の報酬系が活性化され、特にベータエンドルフィンというホルモンが分泌されます。

ベータエンドルフィンは「脳内麻薬」とも呼ばれ、過剰に分泌されると:

  • 精神活動や感情を麻痺させる作用がある
  • ドーパミンの抑制が効きにくくなり、摂取欲が増す
  • 同じ食べ物をもっと食べたいという欲求が強まる

驚くべきことに、このメカニズムはコカインなどの薬物依存症と同じ仕組みで発生します。

インスリンと健康への影響

甘いお菓子の摂取量や頻度が増えると、血糖値を下げるためにインスリンが過剰に分泌されます。これが続くと:

  • インスリンがオーバーワークに陥り、血糖値が高い状態が続く(糖尿病の発症リスク)
  • 脂肪細胞での脂肪合成が促進され、脂肪分解が抑制される
  • 細胞の老化が促進される

さらに、インスリンの過剰分泌が続くと「インスリン抵抗性」が生じ、認知症のリスクが高まる可能性があります。認知症は近年「脳の糖尿病」とも呼ばれるようになりました。これは以下の理由によります:

  • インスリン抵抗性によって神経細胞がブドウ糖を取り込む機能が低下
  • インスリン分解に使われる酵素が、認知症の原因となるアミロイドベータを分解できなくなる

果糖(加藤)の中毒性と健康リスク

果糖とは

果糖は文字通り果物に含まれている糖質で、天然の糖質の中で最も甘みが強く、コクがあります。単糖類であり、ブドウ糖と結合すると砂糖の主成分であるショ糖になります。

果糖の問題点

果物そのものを適切に食べる分には大きな問題はありませんが、精製された果糖、特に「異性化糖」と呼ばれる形態は深刻な健康リスクをもたらします。

異性化糖について

異性化糖は、トウモロコシやジャガイモ、サツマイモなどのでんぷんから人工的に作られる果糖で、以下のような種類があります:

  1. ブドウ糖果糖液糖:果糖含有率が50%未満
  2. 果糖ブドウ糖液糖:果糖含有率が50%以上90%未満
  3. 高果糖液糖:果糖含有率が90%以上
  4. 砂糖混合異性化液糖:上記のものに10%以上の砂糖を加えたもの

異性化糖の健康への弊害

異性化糖は以下のような深刻な健康リスクをもたらします:

  1. 血糖値の急上昇:精製された形態のため、血糖値を急激に上げる
  2. 食欲コントロールの乱れ:食欲中枢を混乱させ、満腹感が得られにくくなる
  3. 肥満の悪循環:食欲が止まらなくなり、さらなる脂肪蓄積を引き起こす
  4. エイジスの生成促進:老化を促進する物質「エイジス」の生成が7〜10倍のスピードで進む
  5. 様々な疾患リスクの増加:動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞、神経障害、腎臓病、白内障など
  6. 認知機能への悪影響:神経細胞に直接作用して記憶力を低下させる

遺伝子組み換え問題

懸念すべきもう一つの問題は、異性化糖の原料の大半が遺伝子組み換えトウモロコシであることです。加工過程で分解される場合は「遺伝子組み換え」と表示する義務がないため、知らず知らずのうちに遺伝子組み換え作物を摂取している可能性があります。

白砂糖中毒から抜け出す方法

質の良いお菓子を少しだけ食べる

甘いお菓子が「まったくダメ」となると、人生の楽しみが減ってしまいます。お菓子を食べられないというストレスが、かえって食べたいという欲求につながり、お菓子中毒を悪化させてしまう可能性もあります。

極端な目標(「今日から甘いものは一切ダメ」「一生食べない」など)を立てるのではなく、時々はお菓子を食べて「ガス抜き」をすることが大切です。これがお菓子中毒から卒業するコツの一つです。ダイエットと同様、我慢しすぎた反動でドカ食いをしてしまわないよう、無理なく継続する工夫が必要です。

砂糖の質にこだわる

お菓子を食べるときは、精製度の高い白砂糖ではなく、天然由来の砂糖を使ったものや素材の味を生かしたものを選びましょう。例えば:

  • 黒砂糖
  • てんさい糖
  • ココナッツシュガー

これらは白砂糖に比べて精製度が低いので、中毒性も低くなります。

さらに中毒の心配が少ないのは、季節の果物をふんだんに使ったスイーツです。生成していない自然の甘さがすでにあるため、使用する砂糖が少なくて済むという意味でもおすすめです。

質の良いお菓子を選ぶ

コンビニやスーパーで簡単に手に入る安価で大量生産される超加工食品のお菓子には、高価な精製度の低い砂糖や新鮮な果物が使われることはほとんどありません。

お菓子中毒のリスクを減らすためにも、昔ながらの製法で手作りしている和菓子店や素材にこだわるスイーツショップなどから質の良いものを買って、少しだけ楽しむのが良いでしょう。

食べるタイミングを決める

例えば:

  • 月に2回(第2と第4の土曜日)のランチ後にデザートタイムを設ける
  • 週に1回ある重い会議を終えた後にご褒美として小ぶりのお菓子を一つ食べる

など、食べるタイミングや回数をきちんと決めることが大切です。

果糖中毒から抜け出す方法

表示を確認して異性化糖を避ける

血糖値を急上昇させ食欲を高める異性化糖は、中毒を招くだけでなく、肥満や生活習慣病のリスクを高め、寿命や健康寿命を縮めてしまいます。異性化糖に関しては一切口にしないぐらいの気持ちでいることがベストです。

パッケージの表示を見て、原材料に何が使われているかをチェックすることが重要です。以下の表記があった場合は購入を避けましょう:

  • 果糖液糖
  • 果糖ブドウ糖液糖
  • ブドウ糖果糖液糖
  • 砂糖・ぶどう糖果糖液糖
  • 異性化液糖

チェックのポイント

毎回細かくチェックするのは大変なので、最低限のポイントを押さえておきましょう:

  1. 「砂糖・果糖ブドウ糖液糖・植物性油脂」と記載されているものはできるだけ避ける(超加工食品の代表)
  2. 原材料表示の記載ルールを知る:
    • 含有量が多いものから順に記載される
    • 食品添加物は最後にまとめて表示される

例えば、チョコレートの原料表示で「砂糖・植物油脂・果糖ブドウ糖液糖」などと先頭になっている場合、カカオはほとんど含まれていないことになります。チョコレートとして売られていても、内容は砂糖と油の塊のようなものですので購入を控えましょう。

カカオ含有量の高いブラックチョコレートなど、質の良いものを選ぶことをおすすめします。

飲料にも要注意

健康意識が高い人が、健康のためと思って飲んでいたドリンクに異性化糖が入っているケースもよくあります。野菜や果物を使ったジュースでも、パッケージの記載を確認すると異性化糖が入っているものも多く、健康効果よりもその弊害や中毒性が心配になります。

乳酸菌飲料や豆乳飲料なども、最も多く使われている原料が異性化糖だったというケースもありますので注意が必要です。健康のために選ぶなら、異性化糖が入っていないものをチョイスしましょう。

まとめ

お菓子中毒は、無意識のうちに依存状態に陥り、健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。特に市販のお菓子に多く含まれる白砂糖や人工甘味料、小麦、油脂などの成分は中毒性が高く、食べるほどに欲求が増し、やめられなくなる仕組みです。こうした「超加工食品」は便利で手軽な一方で、肥満や糖尿病、心血管疾患のリスクを高め、長期的には認知症やがんの原因にもなり得ます。特に白砂糖は血糖値を急上昇させ、脳の報酬系を刺激して依存症と同じメカニズムを引き起こすため、摂取のコントロールが難しくなります。お菓子を習慣的に食べる人は、自分が知らず知らずのうちに中毒状態に陥っていないか、一度見直すことが大切です。

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