トマトを食べ過ぎるデメリット6つ!食べ過ぎの基準、効率的な食べ方

夏の野菜といえば太陽の様に光り輝く真っ赤なトマト。

今回はそんなトマトのメリットデメリットについてお伝えします。

トマトが好きでよく食べるけど食べ過ぎかもという人や、健康に良いのはなんとなくわかるけどどんな効果があるかは分からないといった方は、ぜひご覧になってみてください。

目次

トマトの栄養

トマトの魅力はなんといっても低カロリーなのに豊富な栄養成分が含まれた健康野菜であるということです。

トマトはさまざまな栄養素をバランスよく含んでいます。

ビタミンC

体の免疫力を高め、風邪をひきにくくします。肌の健康にも良く、コラーゲンの生成を助けます。

ビタミンE

強力な抗酸化作用があり、細胞の老化を防ぎます。肌の保湿にも効果的です。

カリウム

体内の塩分バランスを整え、血圧を下げる効果があります。筋肉の働きもサポートします。

食物繊維

消化を助け、腸内環境を整える効果があります。便秘の予防にもなります。

リコピン

抗酸化作用が非常に強く、生活習慣病や老化を防ぎます。トマトの赤い色の成分です。

ベータカロテン

体内でビタミンAに変わり、視力を保護します。免疫力を高める効果もあります。

また、この中で近年、特に注目されているのがカロテノイドの仲間であるリコピンやベータカロテンです。

このリコピンやベータカロテンの主な健康効果として挙げられるのが、ビタミンEと同じくアンチエイジングの基本ともいえる抗酸化作用です。

抗酸化作用とは

私たち人間や地球上のほとんどの生き物にとって酸素は欠かせない存在です。

でも、この酸素が体に与える影響は良いことばかりではありません。

実は酸素は体の細胞を酸化させ、老化や動脈硬化、さらにはがんなどの病気を引き起こすこともあるんです。

抗酸化作用は、この体の酸化を防ぐ働きのことです。

トマトのデメリット

  • 花粉症の人は摂取方法に注意
  • 体が冷える
  • 消化が悪くなる
  • 胆石や結石のリスク
  • 手や足の裏が黄色くなる
  • かゆみやじんましんといった症状が出ることも

花粉症の人は摂取方法に注意

リコピンにはアレルギー反応を抑える力があるから、トマトジュースは花粉症対策に良いとされています。

しかし、花粉症がひどいなら生のトマトを食べることはNGなんです。

トマトジュースや加工されたトマト食品なら大丈夫ですが、生のトマトはスギ花粉と似たタンパク質構造を持っているので、体が勘違いしてアレルギー反応を起こしてしまうことがあります。

花粉症の人は、トマトを加熱して食べましょう。

体が冷える

東洋医学では、トマトは体を冷やす食べ物とされています。これは、夏場の暑い日に特にうれしい効果です。

でも、トマトを食べ過ぎて体が冷えすぎると、胃腸の働きが鈍くなります。胃腸が元気でないと、お腹がゴロゴロしてしまったり、元気が出なくなったりします。

また、トマトに限らず冷たいものを一度にたくさん食べると、胃がびっくりしてしまいます。これが原因で、水分がうまく吸収されずに下痢になってしまうこともあるので、気をつけましょう。

冷たい生のトマトは一度にたくさん食べないようにしましょう。

消化が悪くなる

トマトの皮は食物繊維が豊富ですが、消化しにくいです。

適量であれば問題ありませんが、食べ過ぎると便秘や下痢などになる可能性もあります。

トマトを食べた翌日に便に赤いものが混ざっていたら、それが原因かもしれません。

皮をむいたり、加熱して皮を柔らかくすると、消化が楽になります。

ミニトマトなら、冷凍してから流水につけると簡単に皮がむけます。

さらに冷凍することで栄養価をキープでき、うまみ成分が出やすくなるというメリットもあるのでおすすめです。

胆石や結石のリスク

トマトには「シュウ酸」という物質が含まれています。

このシュウ酸がたくさん体に入ると、体の中で石を作ってしまうことがあるんです。

これが胆石や尿路結石と呼ばれるものです。

ホウレンソウやコーヒーと比べると、トマトには少ししかシュウ酸が含まれていません。

でも、たくさん食べすぎると問題が出てくるかもしれません。

シュウ酸は水溶性なので、トマトは茹でると減らすことができます。

茹でるとシュウ酸が水に溶け出して減るんですね。

また、カルシウムと一緒に摂ると、シュウ酸の吸収が減ると言われています。

手や足の裏が黄色くなる

トマトには、カロテノイドの一種であるカロテンがたっぷり含まれています。

このカロテンは、体にとってとても大切な栄養素ですが、食べ過ぎるとちょっと注意が必要なんです。

カロテンをたくさん摂りすぎると、手や足の裏が黄色くなる「柑皮症」が起こります。

みかんを食べ過ぎた時によく聞く話ですが、トマトを食べ過ぎても同じことが起こるんです。

かゆみやじんましんといった症状が出ることも

トマトに含まれるアセチルコリンという物質が原因で、体にかゆみやじんましんが出ることがあるんです。

これを「仮性アレルゲン」と言い、普通のアレルギー反応とは違うので、毎回症状が出るわけではありません。

もしトマトを食べて、体にかゆみやじんましんが出るなどの違和感を感じたら注意が必要です。

その場合は、自己判断せずに必ずお医者さんに診てもらいましょう。

トマトをどれくらい食べると食べ過ぎ?

食べ過ぎの基準は明確には決まっていませんが、下記のように考えることはできます。

ビタミンAを基準にした場合

トマトに含まれるベータカロテンは、体内でビタミンAに変わります。

ビタミンAの上限量から考えると、1日にトマトジュースを5から6杯、生トマトを3から4個以上摂ると、取りすぎかもしれませんね。

ただし、ビタミンAは必要量以外は基本的に排泄されるので、厳格に制限する必要はありません。

カリウムを基準にした場合

1日に生トマトを6から7個食べると摂り過ぎになります。

でもカリウムの摂取を医師から制限されている人や、サプリメントでカリウムを過剰に摂取している人以外は、極端に食べ過ぎなければ特に問題ありません。

トマトの1日の目安量はどれくらい?

トマトに含まれるリコピンは、1日に10mgから20mgが目安です。

この量を摂るためには、どれくらいトマトを食べれば良いのか見てみましょう。

生トマトの場合2個
ミニトマトの場合10から15個
トマトジュースの場合1杯
ケチャップの場合大さじ4杯

これらが、1日に摂ると良い量です。トマトジュースやケチャップ、トマト缶などは栄養が凝縮されているので、意外とすんなり目安量が摂取できちゃうんです!

トマトの効果、メリット

  • 抗酸化作用が強い
  • 中性脂肪を下げる

抗酸化作用が強い

最近、トマトがこの抗酸化作用を持つ食材として、ますます注目されています。

トマトには「リコピン」という栄養素が含まれていて、これがとても強力な抗酸化作用を発揮します。

その効果は、なんとベータカロテンの2倍、ビタミンEの100倍!

つまり、トマトを食べることで体の老化をしっかりと防ぐことができるというわけです。

中性脂肪を下げる

最近の研究で、トマトが2型糖尿病や脂質異常症を改善することがわかってきました。

特に注目されているのは、トマトに含まれるリノール酸という脂肪酸です。

脂質異常症とは

脂質異常症は、体内のコレステロールや中性脂肪が高くなることで引き起こされます。

この状態が続くと、動脈硬化や心筋梗塞といった重大な病気の原因になります。

京都大学の研究

京都大学の研究グループがリノール酸の効果を突き止めました。

彼らの研究によると、トマトを食べることで脂質異常症の改善が期待できるということです。

東京医科歯科大学の研究

日本の東京医科歯科大学の研究チームは、40歳から60歳の女性95人を対象に実験を行いました。

参加者には食塩無添加のトマトジュース200mlを、朝と夕食の直前に1日2回飲んでもらい、8時間後に血液検査を実施。

その結果、トマトジュースを摂取していた女性たちは、中性脂肪の値が平均606.9ミリグラム/dlも低下し、1日のエネルギー消費量が169kcalも増加したことがわかりました。

トマトを日常的に摂取することで、血液や肝臓、筋肉に溜まった中性脂肪が減少し、基礎代謝が上がることでエネルギー消費量が増えるのです。

バルセロナ大学医学部の研究チーム

更年期を迎えた女性は中性脂肪がたまりやすく、基礎代謝も低下しています。トマトは、これらの症状やメタボリックシンドロームを改善するための効果的な食品の一つです。

トマトを用いるダイエット例「地中海式ダイエット」

地中海式ダイエットは、イタリアやギリシャなど地中海沿岸地域の食事スタイルをもとにしたダイエット方法です。

この食事スタイルでは、野菜や魚をたくさん摂り、オリーブオイルをふんだんに使います。

また、このような食事をしている地域では、心筋梗塞などの心血管疾患を発症する人が少ないというデータもあります。

トマトに含まれる代表的な栄養素「リコピン」は、熱に強く、油に溶けやすい特性を持っています。リコピンが熱に強いということは、パスタやピザに使っても栄養素が失われないということ!

トマトとオリーブオイルを使ったソースがたくさん登場する地中海式ダイエットは、トマトの栄養を効率よく摂取できる食事法でもあったのです。

トマトとオリーブオイルの相乗効果

トマトとオリーブオイルが一緒に食べると健康に良い影響を与えるかもしれないと考え、スペインのバルセロナ大学医学部の研究チーム地中海式ダイエッを基に興味深い実験を行いました。

実験の内容

平均年齢28歳の男女40人を3つのグループに分け、それぞれに下記の異なる方法でトマトを摂取してもらいました。

Aグループ

生のトマト:体重1kgあたり7g

Bグループ

トマトソース:体重1kgあたり3.5g

Cグループ

オリーブオイルで調理したトマトソース:体重1kgあたり3.5g

その結果、オリーブオイルで調理したトマトを食べたCグループが最も総コレステロール値が低下していました。

総コレステロール値平均 9.03 mg/dL 減少
悪玉コレステロール(LDL)平均 2 mg/dL 減少
善玉コレステロール(HDL)平均 2.36 mg/dL 増加

オリーブオイルの効果

オリーブオイルは一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸が豊富に含まれています。オレイン酸はコレステロール値を下げる効果を持つ成分です。

研究者たちは、オリーブオイルのオレイン酸とトマトのリコピンを同時に摂取することで、相乗効果が生まれたと考えています。

バルセロナ大学医学部の研究者

トマトを火を通してソースにすることで、食べやすくなり、簡単に摂取できます。トマトを毎日摂ることで、心疾患の予防につながる新しい発見ができました

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