ナボナとは|発祥起源や名前の由来、人気になった理由を解説

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ナボナとは

ナボナは、東京都に本社を構える老舗洋菓子メーカー「亀屋万年堂」が製造・販売する、日本を代表する洋菓子です。

このお菓子は、ふんわりと焼き上げたスポンジ生地で生クリームを挟む「ブッセ」と呼ばれる形状をしています。

ナボナの最大の魅力である、ふんわりとしたスポンジ生地と程よい甘さのクリームの絶妙なバランスが日本人の味覚にぴったり。

また、「お菓子のホームラン王です」という印象的なキャッチフレーズで知られ、発売以来、幅広い世代に親しまれています。

ナボナの発祥起源

ナボナの発祥起源は、亀屋万年堂の創業者である引地末治氏が考案したことに始まります。

そのルーツには、日本人の味覚に合う洋菓子を作りたいという引地氏の強い思いがありました。

この菓子の構想には「洋風どら焼き」というアイデアが基盤となっています。

和菓子の代表であるどら焼きをヒントに、スポンジ生地と生クリームを使ったふんわりとした食感と洋菓子のエッセンスを融合させた商品を目指したのです。

ナボナの名前の由来

ナボナという名前は、イタリアのローマにある「ナボナ広場(ナヴォーナ広場)」にちなんでいます。

当初、創業者の引地末治氏は南イタリアの「ナポリ」の名前を商品名にする予定でしたが、商標の問題から断念。同じイタリアの地名である「ナボナ」を採用しました。

また、ナボナの形状や製法自体は古くから存在しており、大正14年(1925年)刊行の「あづま錦」という書物には、現在のナボナとよく似た菓子が紹介されています。

ブッセの由来

ナボナは、フランス菓子「ブシェ(bouchée)」が由来とされています。

ブシェとは「一口の召し上がり物」を意味し、フイユタージュ(パイ生地)にクリームや具材を詰めた菓子や料理の名称です。

しかし、現在のナボナのようなスポンジ生地のお菓子が、どのようにこの名称で呼ばれるようになったのかは定かではありません。

日本では「ブッセ」として定着し、ナボナの誕生をきっかけに同様の製品が多くのメーカーで作られるようになりました。

ナボナが人気になった理由

ナボナが全国的に有名になった背景には、プロ野球選手・王貞治氏が出演したテレビコマーシャルの存在があります。

このCMが放映されたのは、王選手がホームラン記録を更新し続け、日本中が彼の活躍に熱狂していた時期でした。

この縁は王選手の親友である国松彰選手が、亀屋万年堂の関係者と結婚したことから始まりました。

「お菓子のホームラン王です」というキャッチフレーズは、王選手の偉業に重なる形で多くの消費者の心を掴みました。

ナボナの現在

ナボナは、発売以来長年にわたり日本の洋菓子市場で確固たる地位を築いてきました。

亀屋万年堂では工場見学の受け入れを通じて、消費者との交流を大切にしています。

実際、工場見学を経験した子どもたちが家族を通じて同社の商品を知り、ファンになるケースも少なくありません。

また、ナボナの成功は、類似商品が多く登場するきっかけにもなりました。

まとめ

ナボナは、日本人の繊細な味覚に寄り添った名品です。

そのふんわりとした食感や程よい甘さは、和菓子の優しいテイストを洋菓子に取り入れたことによるものでしょう。

一口食べればどこか懐かしさを感じさせるその味わいが、世代を超えて愛される理由の一つです。

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