赤福餅はどこで買える?|購入できる場所やメニューを紹介

赤福餅とは
その名前は、「赤子のような、いつわりのないまごころを持って自分や他人の幸せを喜ぶ」という意味の「赤心慶福(せきしんけいふく)」という言葉に由来しています。
赤福餅の形は、伊勢神宮の神域を流れる五十鈴川のせせらぎを模しています。
餡の表面にある三筋の模様は清流の流れを、白い餅は川底の小石を表現しています。
この形状は、創業以来変わることなく受け継がれています。
赤福の歴史
赤福餅の味の変遷
赤福餅は、時代によって味が変化してきました。
誕生当初は、疲労回復を助けるために塩あんが使われていました。
18世紀中頃になると、黒砂糖を使ったあんこに変わり、この味は約200年間続きました。
現在のような白砂糖を使った赤福餅になったのは1911年(明治44年)のことです。
ほまれの赤福
明治44年に、昭憲皇太后が伊勢神宮に参拝する際に、口に合うようにと白砂糖を使った赤福餅が献上されました。
この味が大変気に入られたことから、現在の味が定着しました。
この時に作られたものは「ほまれの赤福」と名付けられ、一般に販売されるようになりました。
このような歴史を持つ赤福は、現在では様々な場所で購入することができます。
赤福餅の購入方法
直営店での購入
赤福を最も本格的に体験できる方法は、直営店での購入です。
直営店は、単に商品を買うだけでなく、赤福餅の製造過程を見学できる場所もあります。
赤福本店
赤福本店は、伊勢神宮内宮の近くにある「おはらい町通り」沿いに位置しています。
明治時代から続く歴史ある建物で、金色の文字で「赤福」と書かれた看板が目印です。
ここでは、3年以上の修業を積んだ「餅入れさん」と呼ばれる職人たちが、手作業で赤福餅を作る様子を見学できます。
製造は15時頃まで行われています。
店内での飲食
本店では、出来立ての赤福餅を温かいほうじ茶と一緒に店内で楽しむことができます。
店内には、お茶を淹れるためのお湯を沸かす朱色の大きな竈(かまど)があり、昔からのおもてなしの心を表しています。
竈は現在も本店のみで稼働しています。
座敷席と縁側席があり、縁側席からは五十鈴川の景色を眺めながらゆっくり過ごすことができます。
本店以外の直営店
本店以外にも、内宮前支店や五十鈴川店といった直営店があります。
五十鈴川店は内宮駐車場に隣接しており、車で訪れる際に便利です。
中庭に面した縁台や、創業当時の様子を描いた屏風が置かれた広々とした空間で、赤福を味わうことができます。
駅での購入
交通機関を利用される方には、駅での購入が便利です。
伊勢市駅や宇治山田駅などの駅構内にある売店で赤福餅を購入できます。
電車での移動中や、帰る前に手軽に買うことが可能です。
一般店舗での購入
より身近な購入方法として、コンビニエンスストアでの販売もあります。
ファミリーマートなどのコンビニチェーンで赤福餅を見つけることができます。
これにより、日常的な買い物のついでに赤福餅を購入できます。
販売エリア
赤福の販売エリアは三重県を中心に、近隣の県にも広がっています。
愛知県では、名古屋市内の松坂屋名古屋本店やJR名古屋タカシマヤ内の直営店「赤福茶屋」で購入できます。
赤福は愛知県以外にも、岐阜、大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良の各府県で購入できます。
神戸では、神戸阪急店などで取り扱いがあります。
催事販売
遠方の地域、特に東京などの関東圏では、9月頃から期間限定で催事販売が行われることがあります。
これは、百貨店などで開催される物産展や特別催事の一環として実施されます。
普段は購入機会の少ない地域の人々も、この機会に赤福を楽しめます。
オンライン販売
現代の購入方法として、オンライン販売も利用できます。
赤福の公式ウェブサイトを通じて、赤福餅を注文することが可能です。
遠方に住んでいる方や店舗に足を運べない方にとって便利な方法です。
ただし、赤福餅は日持ちが短いため、発送から到着まで2日以上かかる地域では購入できません。
また、夏期間中は消費期限が「製造日含め2日間」に短くなるため、宅配サービスでの注文が一時的にできなくなります。
赤福餅の種類とサイズ
定番の折箱
赤福餅には、複数のパッケージサイズがあります。
最も小さなサイズは、2個入りの「銘々箱」で250円(税込)です。
配りやすいサイズのため、一度に複数箱を購入する人もいます。
定番の折箱は、8個入り(800円)、12個入り(1200円)、20個入り(2000円)の3種類です。
20個入りは、本店、内宮前支店、五十鈴川店のみでの販売となっており、他の直営店では事前予約が必要です。
白餅黒餅
オンライン販売では、2021年から「白餅黒餅」も購入できます。
この商品は、黒砂糖味の「黒餅」と白小豆を使った「白餅」が4つずつセットになったものです。
価格は1000円(税込)です。
黒餅は、明治時代以前に作られていた赤福餅の味を再現しています。
当初はオンライン限定でしたが、現在はすべての直営店で購入できます。
季節限定の商品
赤福ぜんざい
価格は600円(税込)です。
煮崩れしにくい大納言小豆を使ったぜんざいに、注文を受けてから焼いた角餅が2つ入っています。
優しい甘さで、冷えた体を温めてくれます。
お口直しの塩昆布も添えられています。
赤福氷
夏期限定の「赤福氷」も人気の商品です。
価格は600円(税込)です。
この商品は、1961年(昭和36年)に二見浦の海水浴客向けに二見支店から始まったものです。
中に入っているあんこと餅は、赤福氷専用に作られた特製品です。
抹茶蜜の色合いと中のあんことの相性が良い商品です。
これらの季節商品は、店内での飲食のみで、持ち帰りはできません。
朔日餅
毎月1日には、**「朔日餅(ついたちもち)」**という特別な商品が販売されます。
これは、正月を除く毎月1日限定の商品で、1978年(昭和53年)から続いている伝統です。
朔日餅は、毎月1日に神宮にお参りする「朔日参り」という伊勢の慣習に合わせて作られています。
赤福餅で培った技術に、季節感を織り込んだもので、毎月内容が変わります。
1日だけの限定販売のため、早朝から多くの人が購入に訪れます。
購入時の注意点
消費期限と持ち運び
赤福餅の消費期限は、製造日を含む3日間と短めに設定されています。
そのため、購入する時期と食べる予定を考慮することが大切です。
また、赤福餅は形が崩れやすいため、持ち運びの際は傾けないように注意が必要です。
付属の伊勢だより
赤福餅の箱には、「伊勢だより」という小さな紙が1枚入っています。
この紙には、伊勢神宮や赤福に関する豆知識が書かれており、購入した人だけが楽しめる内容です。
事前確認の推奨
購入を検討する際は、赤福の公式ウェブサイトで最新の販売エリアや催事出店情報を確認することをおすすめします。
販売価格や取り扱い店舗は変更される可能性があるため、事前に確認することが安心につながります。
また、季節限定商品の販売期間も変わる可能性があるため、目当ての商品がある場合は確認してから足を運ぶことが大切です。
赤福は、伝統的な直営店での購入からオンライン販売まで、多様な購入方法を提供しています。
どの方法で購入しても、赤福に込められたまごころの精神と伝統の味を楽しむことができるでしょう。





