【2026年】ロッテグループのバレンタイン戦略|4社合同発表会の様子

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ロッテは2026年のバレンタインデー商戦に向けて、グループ4社が一体となった戦略を発表しました。

2026年1月8日に開催されたグループ合同バレンタイン発表会は、ロッテ本社で初めて実施された試みです。ロッテ本体に加え、メリーチョコレートカムパニー、銀座コージーコーナー、Dari Kの4社が参加し、それぞれの商品ラインナップを披露しました。

ロッテマーケティング本部ガーナブランド課の毛利彰太課長は「バレンタインが非常に多様化しており、グループ各社で様々な商品を取り揃えることによってお客様のニーズに応えることができる」と全体像を説明しています。

2026年は2月11日の建国記念日が水曜日、バレンタインデー当日が土曜日という11年ぶりの好日程です。この日程により、自宅での手作りや外出機会の増加による需要拡大が見込まれています。

目次

バレンタイン市場の変化

ニーズの多様化

ニーズの種類内容
本命チョコ恋人や特別な相手へのギフト
友チョコ友人同士で交換するチョコレート
推しチョコ応援する人物やキャラクターへの贈り物
ご褒美チョコ自分用・自家需要

バレンタインデーに対する消費者のニーズが多様化しています。

従来の本命チョコに加えて、友チョコや推しチョコといった新しいカテゴリが広まっています。友チョコは友人同士で気軽に交換するもので、恋愛的な意味を持たないため参加しやすいという特徴があります。推しチョコは、応援しているアイドルや俳優、アニメキャラクターなどに関連した商品を購入するという行動です。

こうした多様化により、バレンタインデーに参加する人の層が広がりました。特定の相手がいなくても、友人との交換や推しへの応援、自分へのご褒美という形で楽しめるようになっています。

ご褒美チョコの台頭

現在のボリュームゾーンは、ご褒美チョコ(自分チョコ・自家需要)にあるとされています。

ご褨美チョコ浸透の背景には、ストレス社会の高まりや節約疲れに対する反動があります。日常的には節約を心がけている人でも、特別な日には自分を甘やかしたいという心理が働きます。バレンタインデーは、そうした自分へのご褒美を正当化できる機会として機能しています。

この傾向は、バレンタインデーを「誰かのための日」から「自分のための日」へと転換させています。贈り物としての側面よりも、自分が楽しむための消費という側面が強まっているということです。

商戦期間の長期化

時期2000年代現在
開始時期2月初旬1月中旬
期間約2週間約1か月間
1月の売上げ限定的本格的な売上げ

ご褒美チョコの浸透により、バレンタイン商戦は長期化しています。

毛利課長は「2000年代は2月から2週間くらいの開催だったが、今は1月中旬から約1カ月間開催され、1月から本当にチョコが売れるようになった」と市場の変化を説明しています。

商戦期間が長期化した背景には、消費者の購買行動の変化があります。2月14日に向けて準備するのではなく、1月から2月にかけてチョコレートを楽しむという行動パターンが定着しました。早期から売り場が展開されることで、じっくり選びたい人、混雑を避けたい人、給料日後に購入したい人など、多様なニーズに対応できるようになっています。

2026年の日程による影響

日付曜日特徴
2月11日水曜日建国記念日(祝日)
2月14日土曜日バレンタインデー

2026年のバレンタインデーは、特別な日程になっています。

2015年以来11年ぶりに、2月11日の建国記念日が水曜日、バレンタインデーが土曜日という組み合わせになります。グループ各社とも、ご褒美チョコに軸足を置きつつ、この日程を活かして家族チョコ・本命チョコ・推しチョコのニーズも見込んでいます。

建国記念日が水曜日となることで、飛び石の休みとなります。連休が取りづらくなることで、多くの人が家庭内や身近なところで時間を使うと予想されます。毛利課長は「バレンタインの買い物や手作りチョコを楽しまれる方が多くなり、例年以上に2月11日がバレンタインのために時間を費やされる」と分析しています。

需要拡大の見込み

需要の種類拡大の理由
手作り需要水曜日の祝日で準備時間を確保できる
買い物需要平日の休みで混雑を避けて購入できる
家族チョコ週末で家族と過ごす時間が長い
本命チョコ土曜日でデートなどの予定を立てやすい

好日程により、複数の需要カテゴリで拡大が予測されています。

水曜日の祝日は、材料を買い揃えたり、準備を進めたりするのに適しています。週の中日に休みが入ることで、週末に向けた準備が効率的に行えます。バレンタインデー当日が土曜日であることで、時間的な余裕があり、外出する機会も増えるため、店舗での購入や友人同士での交換もしやすくなります。

銀座コージーコーナーの商品展開

商品ラインナップ

商品名種類発売日
銀座のレンガチョコレート1月22日から順次
ケーキになったチョコパイショコラスイーツ1月22日から順次

銀座コージーコーナーは、家族での消費や身近な人への贈答を想定した商品を展開します。

チョコレート「銀座のレンガ」とショコラスイーツを、1月22日から全国の生ケーキ取扱店で順次発売します。全国展開により、地方の消費者もアクセスしやすくなっています。

銀座のレンガ

「銀座のレンガ」は、明治期に近代化の象徴となった銀座煉瓦街のイメージを取り入れた商品です。

レンガを思わせるクラシカルな形状で、高級感のある仕上がりが特徴になっています。商品名とデザインが一体となって、銀座という地名が持つブランド価値を表現しています。

商品開発本部商品企画部の伊藤友美氏は「要冷蔵だからこそ味わえるおいしさをコンセプトに、繊細な口どけにこだわった」と開発の意図を説明しています。要冷蔵という特性は、保存性よりも味わいを優先した商品設計を示しています。常温保存の商品に比べて日持ちは短くなりますが、フレッシュな状態で楽しめるという利点があります。

ケーキになったチョコパイ

ケーキになったチョコパイ」(4号サイズ)は、2024年2月に誕生し、今回3回目の展開にあたって磨きをかけています。

商品開発本部商品企画部の山崎真帆氏は「目指したのはしっとり滑らかなチョコパイ。今年はよりケーキを体現すべく、フレッシュな苺とブルーベリーをトッピングし、華やかさとフレッシュ感をプラスした」と改良点を説明しています。

3回目の展開ということは、過去2回の消費者の反応やフィードバックを踏まえた改良が行われているということです。しっとり滑らかな食感という目標に加えて、見た目の華やかさとフレッシュ感を強化することで、ケーキとしての完成度を高めています。

メリーチョコレートカムパニーの商品展開

トップショコラティエの監修

監修者大石茂之トップショコラティエ
コレクション名奏‐KANADE‐
販売開始1月上旬
販売場所全国百貨店・量販店の対象店舗

メリーチョコレートカムパニーは、大石茂之トップショコラティエが監修したバレンタイン限定コレクション「奏‐KANADE‐」を展開します。

大石氏は2019年にサロン・デュ・ショコラ パリで「世界の優秀なショコラティエ100」に選ばれ、その中から「最高のショコラティエ賞」を受賞するなど、数々の受賞歴を持つ人物です。世界的に認められた技術と感性が、商品開発に反映されています。

コレクションのテーマ

コレクション種類
全体23種類
新作タブフィル、ナッツラバー、ビターロワの3種類
注目商品日本酒トリュフ 5個入り

マーケティング本部広報宣伝部コーポレート広報課の金津孝彦氏は「至福の偏愛没入バレンタインをテーマに、それぞれの『好き』に寄り添った23種類のコレクションを取り揃えた」と説明しています。

至福の偏愛没入という言葉には、特定の好みに深くのめり込むという意味が込められています。23種類という幅広いラインナップにより、多様な嗜好に対応できる構成になっています。

新作コレクションとしては「タブフィル」「ナッツラバー」「ビターロワ」の3つを取り揃えます。それぞれ異なる素材や味わいの方向性を持ち、消費者の選択肢を広げています。

日本酒トリュフの展開

「奏‐KANADE‐」シリーズから、日本酒を使用したトリュフが展開されます。

国産素材を生かしたブランドとして、日本らしさや和の要素を取り入れることが特徴です。チョコレートという西洋の菓子に、日本の伝統的なお酒を組み合わせることで、独自の価値を生み出しています。

バレンタインデー当日が土曜日となる今年、お酒とチョコレートのマリアージュを楽しめる商品として、大人に向けた特別な時間を提案しています。週末のため、ゆっくりとお酒を楽しむ時間的余裕があることを前提とした商品設計です。

Dari Kの商品展開

新作トリュフ

商品名種類
カカオが香るチョコレート・トリュフ‐shizuku-新作トリュフ
オランジェット‐清見オレンジ‐チョコがけオレンジ

Dari Kは新作トリュフ「カカオが香るチョコレート・トリュフ‐shizuku-」とチョコがけオレンジ「オランジェット‐清見オレンジ‐」を発売しています。

同社は2011年に京都で創業し、インドネシア産カカオを主役としたチョコレート商品を展開してきました。2022年にロッテグループ入りし、グループの一員として今回の合同発表会に参加しています。

京都での創業という背景には、日本の伝統文化や美意識を大切にする姿勢があります。インドネシア産カカオに特化することで、産地との関係を深め、品質管理を徹底しています。

特別発酵という独自技術

経営戦略部の足立こころ氏は、カカオの付加価値を上げる取り組みとして、独自技術「特別発酵」を挙げています。

特別発酵とは、産地で馴染みのフルーツをカカオとともに発酵する技術です。足立氏は「ロッテ中央研究所の方々とともに、単に香りをまとわせるだけではなく、発酵に働きかけられるようなやり方でフルーツなどを加工している」と説明しています。

この技術の特徴は、表面的に香りを付けるのではなく、発酵というプロセスそのものに介入することです。フルーツをカカオと一緒に発酵させることで、香りや風味がカカオの中に深く入り込みます。ロッテ中央研究所との共同開発により、科学的なアプローチと職人的な感性を組み合わせた技術が確立されています。

オランジェットの展開

「オランジェット‐清見オレンジ‐」は、チョコがけオレンジという商品です。

清見オレンジという日本の柑橘を使用することで、国産素材へのこだわりを示しています。清見オレンジは温州みかんとオレンジを交配した品種で、甘みと酸味のバランスが特徴です。

チョコレートと柑橘の組み合わせは、やかさと濃厚さの対比を楽しめます。特別発酵の技術が応用されているかは資料からは明確ではありませんが、Dari Kの技術力を示す商品の一つです。

ロッテの商品展開

プレミアムガーナの展開

ブランドプレミアムガーナ
コラボレーションピエール・エルメ
商品数3品
発売日1月20日

ロッテは「プレミアムガーナ」ブランドから、ピエール・エルメの代表的なフレーバーとコラボしたバレンタインコレクション2026の3品を1月20日に発売します。

ピエール・エルメはフランスを代表するパティシエで、マカロンなどの洋菓子で知られています。世界的に高い評価を受けており、そのフレーバーを再現することで、ガーナブランドに新しい価値を加えています。

アンフィニマン ヴァニーユ

3品のうち「生チョコレート〈アンフィニマン ヴァニーユ〉」は、昨年特に話題になった商品です。

「幻の青いガーナ」として注目を集めましたが、今回はバニラ風味をより感じられるように品質を進化させています。マーケティング本部ガーナブランド課の山口洸也氏は「昨年までバニラと相性のよいお酒として隠し味に入れていたホワイトラムを、熟成年数が長く重厚な味わいのダークラムに変えて、ダークラムのキャラメルのような味わいでバニラ感を引き立たせた」と改良点を説明しています。

この改良は、消費者の反応を分析した結果です。昨年の商品が好評だったからこそ、さらに品質を高めるという方向性が選ばれました。ホワイトラムからダークラムへの変更という細かい調整が、味わいの深みを増しています。

新作2品

商品名特徴
フルーツショコライチゴの濃厚な果実感やみずみずしさを打ち出す
ピスタチオのトリュフ3層仕立ての構造

残りの2品は新作となります。

イチゴの濃厚な果実感やみずみずしさを打ち出したフルーツショコラは、チョコレートと果実の組み合わせです。イチゴという親しみやすいフルーツを使いながら、濃厚な果実感という表現により、品質の高さを訴求しています。

3層仕立てのピスタチオのトリュフは、複雑な構造を持つ商品です。3層という設計により、食べる過程で異なる味や食感を楽しめます。ピスタチオはナッツの中でも高級感があり、緑色という独特の色合いも視覚的な魅力になっています。

グループ合同発表会の意義

開催場所ロッテ本社
参加企業ロッテ、メリーチョコレートカムパニー、銀座コージーコーナー、Dari K
登壇者各社の担当者

初めての取り組み

ロッテグループとして合同でバレンタイン発表会を開催するのは、今回が初めてです。

左からDari Kの足立氏、銀座コージーコーナーの伊藤氏、ロッテの山口氏、メリーチョコレートカムパニーの大石氏が登壇し、それぞれの立場から商品や戦略を説明しました。

これまでは各社が個別に商品発表や販売促進活動を行っていましたが、グループとして一体となって市場に向き合うという姿勢を示しました。合同で発表することで、メディアへの訴求力が高まり、報道される機会が増えます。

グループとしての強み

企業名特徴強み
ロッテ手頃な価格帯大衆向け商品の展開力
銀座コージーコーナー洋菓子ケーキやスイーツの品質
Dari K原料へのこだわり専門性と技術力
メリーチョコレートカムパニー老舗ブランド信頼性と伝統

4社が揃うことで、商品ラインナップの幅が格段に広がります。

それぞれの強みを生かした商品が一堂に会することで、消費者の多様なニーズに応えられます。友人用にはロッテの手頃な商品、家族用には銀座コージーコーナーのケーキ、自分用にはDari Kの特別な商品、本命用にはメリーチョコレートの高級ラインといった使い分けが可能です。

毛利課長が説明するように、バレンタインが非常に多様化している現状において、グループ各社で様々な商品を取り揃えることが、顧客ニーズへの対応力を高めています。

まとめ

ロッテグループの2026年バレンタイン戦略は、市場の変化を捉えた取り組みです。

ご褒美チョコを中心としながらも、11年ぶりの好日程を活かして、家族チョコ・本命チョコ・推しチョコなど多様なニーズに対応しています。商戦期間が1月中旬から約1か月間へと長期化する中で、各社がそれぞれの強みを生かした商品を展開しています。

銀座コージーコーナーは要冷蔵の生チョコレートとショコラスイーツで、家族や身近な人への贈答需要に応えています。メリーチョコレートカムパニーは世界的に評価されるショコラティエ監修のもと、23種類のコレクションで多様な嗜好に対応しています。Dari Kは独自の特別発酵技術により、カカオの付加価値を高めた商品を提供しています。ロッテはピエール・エルメとのコラボレーションにより、プレミアムガーナブランドの魅力を高めています。

グループ合同での発表会という初の試みは、各社が個別に動くのではなく、一つのグループとして結束する姿勢を示すものです。多様化するバレンタイン市場において、グループの総合力で応えるという戦略が明確になっています。

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