【菓子業界】2026年新春賀礼会|商業組合首都圏お菓子ホールセラーズ
商業組合首都圏お菓子ホールセラーズは1月5日、都内で「2026年 新春賀礼会」を開催しました。
この賀礼会には、菓子メーカー・菓子卸・関係官庁・団体から約360人が集まり、新春の喜びを分かち合いました。業界を代表する企業のトップが登壇し、菓子業界の発展や菓子の魅力発信を呼びかけています。
菓子の小売金額は2021年から4年連続で拡大しており、2024年には3兆8785億円を記録しました。2025年も拡大の見通しとなっており、4兆円を超える可能性が示されています。
新春賀礼会とは
| 開催日 | 2026年1月5日 |
|---|---|
| 開催場所 | 東京都内 |
| 主催 | 商業組合首都圏お菓子ホールセラーズ |
| 参加者数 | 約360人 |
| 参加者の内訳 | 菓子メーカー、菓子卸、関係官庁、団体 |
新春賀礼会は、一年の始まりに業界関係者が集まる恒例行事です。菓子メーカーと菓子卸という、製造と流通を担う両者が顔を合わせることで、情報交換や関係強化を図ります。
約360人という参加規模は、菓子業界における主要な関係者が一堂に会する機会となっています。メーカー側からは大手企業の社長や会長が出席し、卸側からは組合の理事が参加しました。関係官庁や団体の代表も加わり、業界全体を見渡す視点からの意見交換が行われています。
商業組合首都圏お菓子ホールセラーズとは
| 組織の性質 | 菓子卸業者の商業組合 |
|---|---|
| 活動地域 | 首都圏 |
| 役割 | 菓子の流通・販売促進 |
| 理事長 | 小黒敏行(アイネットホールディングス社長) |
商業組合首都圏お菓子ホールセラーズは、首都圏で活動する菓子卸業者が集まった組織です。ホールセラーとは卸売業者を意味する英語で、メーカーから商品を仕入れて小売店に販売する事業者を指します。
組合には、地域密着型の中小企業から全国規模の大手企業まで、様々な規模の卸業者が加盟しています。これらの企業が協力することで、菓子の流通を円滑にし、市場の発展に貢献しています。
小黒理事長の挨拶
| 発言者 | 小黒敏行理事長 |
|---|---|
| 役職 | 商業組合首都圏お菓子ホールセラーズ理事長、アイネットホールディングス社長 |
| テーマ | 世界情勢の中での業界発展 |
| 引用人物 | ベンジャミン・フランクリン |
小黒敏行理事長は、商業組合首都圏お菓子ホールセラーズのトップであり、同時にアイネットホールディングスの社長でもあります。アイネットホールディングスは、菓子や食品の卸売業を展開する企業です。
冒頭の挨拶で小黒理事長は、昨今の不穏な世界情勢に触れました。2026年初頭の時点で、世界には地政学的な緊張や経済の不確実性といった不安定要素が存在しています。
ベンジャミン・フランクリンの名言を引用
小黒理事長は、希望を見出せるものとして米国の建国の父の一人であるベンジャミン・フランクリンの名言を引用しています。
ベンジャミン・フランクリンは1706年に生まれ、1790年に亡くなった人物です。政治家、外交官、著述家、物理学者、気象学者という多彩な顔を持っていました。米国独立宣言の起草委員の一人であり、米国建国に大きく貢献しました。
フランクリンは数多くの名言を残しており、その言葉には困難な状況でも前向きに取り組む姿勢や、知恵と工夫によって道を切り開く精神が込められています。具体的にどの名言を引用したかは資料に記載されていませんが、こうした先人の知恵を参考にすることで、現代の課題にも立ち向かえるという趣旨です。
業界への祈念
小黒理事長は「ベンジャミン・フランクリンなどの言葉を大事にして、お菓子業界が一層発展し繁栄することを祈念する」と述べています。
発展と繁栄という2つの言葉には、それぞれ異なる意味があります。発展は量的な成長を指し、売上げの増加や市場規模の拡大を意味します。繁栄は質的な充実を指し、働く人々の満足度や社会的な貢献といった、目に見えにくい価値も含めた全体的な向上を意味します。
全日本菓子協会会長の挨拶
太田栄二郎会長について
| 発言者 | 太田栄二郎会長 |
|---|---|
| 所属 | 全日本菓子協会 |
| 立場 | 来賓 |
| テーマ | 日本の菓子の価値発信 |
太田栄二郎氏は、全日本菓子協会の会長を務めています。全日本菓子協会は、日本全国の菓子製造業者や関連団体が加盟する業界団体です。菓子業界全体の発展を目指し、様々な活動を行っています。
新春賀礼会では来賓として挨拶しました。来賓とは、主催者から招待された賓客のことで、会の格を高め、業界全体の視点から意見を述べる役割があります。
全日本菓子協会の役割
| 活動内容 | 目的 |
|---|---|
| 業界情報の収集・発信 | 市場動向の把握と共有 |
| 品質向上の推進 | 菓子の安全性と品質の確保 |
| 消費拡大の促進 | 菓子の魅力発信と需要喚起 |
| 全国菓子大博覧会の開催 | 技術交流と販路拡大 |
全日本菓子協会は、菓子業界を代表する団体として、業界全体の利益を考えた活動を展開しています。個々の企業の利益を超えて、業界全体の発展を目指す姿勢が求められます。
国内外への価値発信
太田会長は「皆さま全員の力で日本のお菓子の良さをもっともっと日本の消費者の方に知っていただき、海外にも広めていきたい」と述べています。
この発言には、2つの方向性が示されています。第1に、国内の消費者に対して日本の菓子の良さを再認識してもらうということです。日本には長い歴史を持つ和菓子の伝統があり、同時に洋菓子の技術も高い水準に達しています。原料へのこだわり、職人の技術、繊細な味わいといった特徴を、改めて伝える必要があります。
第2に、海外市場への展開です。日本の菓子は、繊細な味わい、美しいパッケージ、季節感の表現などで、海外の消費者から評価されています。インバウンド需要の高まりにより、訪日外国人が日本の菓子を購入する機会が増えており、この流れをさらに加速させる方針が示されています。
明治社長の挨拶
八尾文二郎社長について
| 発言者 | 八尾文二郎社長 |
|---|---|
| 所属企業 | 株式会社明治 |
| 役割 | 乾杯の発声 |
| テーマ | お菓子の価値向上 |
八尾文二郎氏は、株式会社明治の社長です。明治は1916年に設立された大手食品メーカーで、チョコレート、乳製品、菓子、アイスクリームなど幅広い商品を展開しています。代表的なブランドには、明治ミルクチョコレート、きのこの山、たけのこの里、カールなどがあります。
新春賀礼会では乾杯の発声を担当しました。乾杯の発声は、祝賀の場を盛り上げる役割ですが、八尾社長の言葉には業界への強いメッセージが含まれています。
株式会社明治の事業概要
明治は、日本のチョコレート市場において大きなシェアを持つ企業です。カカオ豆の調達から製品化まで一貫した管理を行い、品質の高さで知られています。バレンタインデーやクリスマスといった季節商戦でも、様々な商品を投入しています。
不安な情勢の中での決意
八尾社長は「先行きの見通せない不安な情勢ではあるが、お菓子の価値や存在が一層大きくなる2026年にしたい」と述べています。
先行きの見通せない不安な情勢という認識は、経済環境の不確実性や国際情勢の緊張を指しています。原料価格の変動、為替レートの変化、消費者心理の変化など、様々な要因が絡み合い、将来の見通しを立てにくくなっています。
しかし八尾社長は、その中でお菓子の価値や存在が一層大きくなると述べています。不安な時代だからこそ、お菓子が果たす役割は重要になるという考え方です。お菓子は日常の中での小さな楽しみや癒しを提供し、ストレスの多い社会において、ほっとする瞬間を作り出す存在です。
カルビー社長の挨拶
江原信社長について
| 発言者 | 江原信社長兼CEO |
|---|---|
| 所属企業 | カルビー株式会社 |
| 役割 | 中締めの挨拶 |
| テーマ | 新しい発想での取り組み |
江原信氏は、カルビー株式会社の社長兼CEOです。CEOはChief Executive Officerの略で、最高経営責任者を意味します。企業の経営全体に責任を持つ立場です。
中締めの挨拶を担当しました。中締めとは、宴会や会合の途中で行われる区切りの挨拶のことで、会の雰囲気を引き締めると同時に、次の展開へ移る合図となります。
カルビー株式会社の事業概要
カルビーは、じゃがいもを主原料としたスナック菓子で知られる企業です。ポテトチップスは日本のスナック菓子市場で大きなシェアを持ち、様々なフレーバーや期間限定商品を投入しています。じゃがりこは、独特の形状と食感で人気があります。
代替海苔「のりやん」を紹介
| 商品名 | のりやん |
|---|---|
| 種類 | 代替海苔 |
| 特徴 | 海苔の風味や食感を再現 |
| 開発背景 | 海苔の安定調達の課題 |
江原社長は、同社の代替海苔「のりやん」を紹介しています。
代替海苔とは、海苔の代わりとなる素材のことです。海苔は和食に欠かせない食材ですが、気候変動や海洋環境の変化により、収穫量が不安定になることがあります。価格の変動も大きく、安定的な調達が課題となっています。
「のりやん」という商品名は、親しみやすさを感じさせる命名です。カルビーはスナック菓子メーカーですが、こうした新しい素材開発にも取り組んでいることが示されています。
従来の発想を超える重要性
江原社長は「従来のスナックの開発の発想で取り組んでいたら、こういったものは出なかった」と述べています。
この言葉は、既存の枠組みにとらわれない発想の重要性を指摘しています。スナック菓子の開発という従来の視点だけでは、海苔の代替品という発想には至りません。食品全体を見渡し、社会的な課題を認識し、技術的な可能性を探るという、より広い視野が必要になります。
カルビーはポテトチップスの製造技術や、様々な味付けの技術を持っています。しかしそれだけでは、代替海苔という新しい領域には踏み込めません。海苔の特性を理解し、それを再現する技術を開発し、実用化するという過程には、従来の業務範囲を超えた取り組みが必要です。
メーカーと卸の協力呼びかけ
江原社長は「ぜひ首都圏お菓子ホールセラーズの皆さまと我々メーカーで、過去の発想にとらわれず新しい考え方で新しい取り組みをしていきたい」と呼びかけています。
この呼びかけには、メーカーと卸が協力して、新しい価値を創造していこうという意図があります。過去の発想にとらわれずという表現は、既存のやり方や常識を疑い、新しい可能性を探るという姿勢を示しています。
メーカーは商品開発の専門家であり、卸は流通や市場の専門家です。両者が知恵を出し合うことで、より効果的な取り組みが可能になります。
菓子市場の動向分析
小売金額の推移
全日本菓子協会の発表によると、菓子の小売金額は2021年から4年連続で拡大しています。2024年には3兆8785億円を記録し、2025年も拡大の見通しとなっています。
3兆円を大きく超える規模であり、日本の食品市場の中でも菓子は大きな位置を占めています。4年連続の拡大は、菓子市場が安定した成長を続けていることを示しています。
成長要因の分析
太田会長は成長要因について、次のように分析しています。
「値上げ要素が大きく数量はそこまでではないが、小売金額は間違いなく伸び続けている」という指摘は、市場拡大の要因が価格上昇にあることを示しています。
消費者が購入する菓子の数量自体はそれほど増えていなくても、単価が上がることで、金額ベースでは市場が拡大しているということです。この状況は、菓子メーカーにとって複雑な課題を提示しています。価格を上げることで売上げは増えますが、数量が伸び悩むということは、消費者の購買頻度や購買量が増えていないことを意味します。
年平均成長率の評価
小売金額の4年間における年平均成長率は5パーセントを超えています。
年平均成長率とは、一定期間における成長率を年単位に換算したものです。CAGRとも呼ばれ、Compound Annual Growth Rateの略です。複数年にわたる成長を、一年あたりの平均的な成長率として表す指標です。
5パーセント超という数字は、安定した成長を示しています。日本経済全体の成長率が低い水準にある中で、菓子市場が5パーセント超の成長を続けていることは、この分野の堅調さを表しています。
4兆円市場への展望
太田会長は「2025年は4兆円を超える可能性は高い」との見方を示しています。
3兆8785億円という2024年の実績から、さらに1200億円以上の増加が見込まれています。これは約3パーセントの成長に相当します。4兆円という大台に乗ることは、業界にとって象徴的な意味を持ちます。
市場規模が4兆円に達することで、投資家や取引先からの評価も変わります。より大きな市場として認識され、新規参入や投資の機会が増える可能性があります。
インバウンド需要の影響
太田会長は、好調要因の1つとしてインバウンド需要の高まりを挙げています。
新型コロナウイルス感染症の影響で一時期大幅に減少していた訪日外国人数は、規制緩和により回復しています。訪日外国人は、日本滞在中に様々な商品を購入しますが、菓子は人気の高いカテゴリの一つです。
日本の菓子は、品質の高さ、味の繊細さ、パッケージの美しさなどで、海外の消費者から評価されています。訪日外国人は、自分用のお土産としてだけでなく、帰国後に配る贈り物としても菓子を購入します。
全国菓子大博覧会の総括
| 正式名称 | 第28回 全国菓子大博覧会・北海道 あさひかわ菓子博2025 |
|---|---|
| 開催期間 | 2025年5月30日から17日間 |
| 開催地 | 北海道旭川市 |
| 目標来場者数 | 20万人 |
| 実際の来場者数 | 約26万人 |
| 収支 | 黒字 |
全国菓子大博覧会は、全国の菓子メーカーが集まり、商品を展示・販売する大規模なイベントです。数年に一度開催され、各地を巡回しています。第28回は北海道の旭川市で開催されました。
17日間という期間は、多くの来場者が訪れる機会を確保するための設定です。平日と週末を含めることで、様々な人々が参加できます。
イベントの意義
| 新商品の発表 | 最新の菓子技術や商品の紹介 |
|---|---|
| 技術交流 | 職人や開発者同士の情報交換 |
| 消費者との交流 | 直接的なフィードバックの収集 |
| 地域振興 | 開催地の観光誘客と経済効果 |
全国菓子大博覧会には、複数の目的があります。
このイベントは、菓子業界にとって重要な意味を持ちます。新商品の発表、技術の披露、消費者との直接的な交流など、様々な価値があります。また、開催地の菓子文化を全国に発信し、観光誘客にも貢献します。
成功の評価
太田会長は「成功裏に終わった」と総括しています。
来場者数は目標の20万人を上回り、約26万人となりました。目標を30パーセント上回る結果は、イベントへの関心の高さを示しています。26万人という数字は、旭川市の人口が約32万人であることを考えると、地元住民だけでなく、道内外から多くの人々が訪れたことを意味します。
収支も黒字となりました。大規模なイベントを開催するには、会場設営、運営スタッフ、広報活動など、多額の費用がかかります。入場料や出展料、協賛金などの収入でこれらの費用を賄い、さらに黒字を達成したことは、財政面でも成功だったことを示しています。
鏡開きの参加企業
| 企業名 | 参加者 | 主な商品カテゴリ |
|---|---|---|
| 株式会社明治 | 八尾文二郎社長 | チョコレート、乳製品、菓子 |
| 岩塚製菓株式会社 | 槇春夫会長兼CEO | 米菓(せんべい、あられ) |
| 江崎グリコ株式会社 | 江崎勝久会長 | チョコレート、アイス、菓子 |
| 亀田製菓株式会社 | 髙木政紀社長兼COO | 米菓(柿の種、ハッピーターン) |
| カンロ株式会社 | 村田哲也社長 | キャンディー、グミ |
| 株式会社不二家 | 河村宣行社長 | 洋菓子、チョコレート |
| 株式会社ブルボン | 吉田匡慶社長 | ビスケット、クッキー、米菓 |
| 株式会社ロッテ | 中島英樹社長執行役員 | チョコレート、ガム、アイス |
これらの企業は、それぞれ異なるカテゴリで事業を展開しています。チョコレート、米菓、キャンディー、洋菓子、ビスケットといった具合に、多様な商品群を代表する企業が一堂に会しています。




