ビスキュイテリエ ブルトンヌとは|焼き立てフィナンシェで人気

ビスキュイテリエ ブルトンヌとは
ビスキュイテリエ ブルトンヌという名前を耳にしたことがあるでしょうか。
これは日本で展開されている焼き菓子専門店のブランド名で、フランス語で「ブルターニュの」という意味を持っています。
この店舗を理解するためには、まずその名前の由来となったフランス北西部のブルターニュ地方について知る必要があります。
このブランドは、単なる焼き菓子の販売にとどまらず、ブルターニュ地方の文化や伝統を伝えることを使命としています。
ブルターニュ地方の焼き菓子文化
ビスキュイテリエ ブルトンヌの焼き菓子の特徴を理解するには、まずそのルーツであるフランスのブルターニュ地方について知る必要があります。
この地域に根付いた焼き菓子の哲学こそが、ブランドのすべての商品に貫かれています。
豊かな自然が生み出す特産品
ブルターニュ地方は、三方を海に囲まれた半島のような地形をしており、フランスの中でも特に独特な文化と自然環境を持つ地域として知られています。
この地域が世界的に注目される理由の一つは、良質な乳製品の産地であることです。
豊かな牧草地で育った牛から作られるバターやチーズは、その品質の高さで定評があります。
さらに重要なのは、この地域の南部に広がる広大な塩田で生産される「ゲランドの塩」の存在です。
この塩は、1000年以上変わらない伝統的な製法で塩職人たちによって手作りされ、世界中の料理人から最高品質の天然塩として評価されています。
伝統的な製法と焼き菓子
豊かなバターと上質なゲランドの塩という二つの特産品に恵まれたブルターニュでは、古くから塩とバターを巧みに組み合わせた独特な焼き菓子が数多く生まれました。
これらの郷土菓子は見た目こそ素朴ですが、一口味わうと驚くほど奥深い味わいを持っています。
その秘密は、添加物に頼らず、素材そのものの味を最大限に引き出すことに重点を置いた製法にあります。
塩は甘さを引き立てるだけでなく、バターや小麦粉の風味をより際立たせる役割を果たし、結果として力強く印象的な味わいを生み出すのです。
ビスキュイテリエ ブルトンヌのブランド概要
この伝統的なブルターニュの焼き菓子作りの哲学を日本に持ち込んだのが、ビスキュイテリエ ブルトンヌです。
このブランドは、単なる商品販売を超えた文化的な使命を担っています。
運営会社と店舗
ビスキュイテリエ ブルトンヌは、株式会社エーデルワイスが展開するブランドの一つで、神戸市に本社を置く同社の代表取締役社長である比屋根祥行氏のもとで運営されています。
2012年10月にオープンした1号店である大阪の阪急うめだ本店を始点として、2025年9月現在、東京都内の主要百貨店である新宿小田急店、池袋東武店、渋谷ヒカリエ ShinQs 東横のれん街店に店舗を構えています。
各店舗は統一されたデザインコンセプトのもとで設計されており、ブランドカラーである淡いミントグリーンの内装と、どこかアンティーク調の雰囲気が特徴的です。
この空間設計は、来店客がまるでフランスの小さな菓子店を訪れたような体験ができるよう配慮されています。
店内で焼くこだわりの製法
これらの店舗の最大の特徴は、各店に併設された厨房で実際に焼き菓子を製造していることです。
この現場製造システムにより、できるだけ焼きたての状態で商品を提供することが可能になっています。
店舗を訪れた人が最初に気づくのは、店舗周辺に漂うバターの芳醇な香りでしょう。
この香りは、多くの顧客が「幸せな気分になる」と表現するほど印象的で、同店の大きな魅力の一つです。
実際、口コミでは「缶を開けた瞬間からバターの良い香りがする」という感想が数多く寄せられており、香りも含めた総合的な品質へのこだわりが伝わってきます。
人気の商品と特徴
ビスキュイテリエ ブルトンヌの魅力は、その商品ラインアップにもあります。
ここでは、特に人気の高い商品とそのこだわりについて詳しく見ていきます。
代表的な伝統菓子
商品ラインアップの中心となるのは、ブルターニュの伝統的な郷土菓子です。
代表的なものとして、ガトー・ナンテ、ガレット・ブルトンヌ、フィナンシェなどが挙げられます。
これらすべてに共通しているのは、ブルターニュ特産のゲランドの塩を隠し味として使用していることです。
この塩の使用は単なる味付けではなく、バターや小麦粉といった基本素材の風味を引き立て、より複雑で奥深い味わいを創造するための重要な技術なのです。
ガレット・ブルトンヌ
厚焼きクッキーの一種で、バターと塩の風味が力強く感じられます。
ガトー・ナンテ
ラム酒が香る、しっとりとした焼き菓子です。
フィナンシェ
バターとアーモンドの風味が豊かな、しっとりとした焼き菓子です。
一番人気の「クッキーアソルティ缶」
同店で最も人気が高い商品の一つが、「ブルターニュ クッキーアソルティ(缶)」です。
ブランドカラーである美しい淡いグリーンの缶に、6種類の異なるクッキーが丁寧に配置されており、見た目にも楽しめます。
含まれているのは、スペシャリテの「ガレット・ブルトンヌ」のミニサイズをはじめ、「フランボワーズ」「ディアマン・ショコラ」「キャラメル・サレ」など、それぞれ異なる味わいと食感を持つクッキーたちです。
この缶は食べ終わった後も、お弁当箱や小物入れとして再利用されることが多く、SNSでも話題になっています。
商品そのものを超えた「アフターユース」の価値まで含めて商品設計がなされている点で、ライフスタイル提案としての側面も持っています。
オーバル型の「焼き立てフィナンシェ」
オープン以来、同店のナンバーワン人気を誇り続けるのが、この焼き立てフィナンシェです。
一般的なフィナンシェは金塊を模した長方形のインゴット型ですが、同店では楕円形のオーバル型を採用しています。
この形は口当たりを優しくし、プックリとしたふくらみは生地本来の美味しさをより強く感じられるように設計されています。
製法にも徹底したこだわりがあり、アーモンドは皮付きのプードル(粉末)を、バターはノワゼット色(薄い茶色)になるまで焦がしてから使用することで、深いコクと香ばしさを生み出しています。
さらに、ゲランドの塩で全体の味を引き締めることで、外側はカリッと香ばしく、中はふんわりしっとりとした絶妙な食感を作り出しています。
購入方法とイベント
ビスキュイテリエ ブルトンヌは、多様な購入方法と店舗ごとの特別な商品を提供しています。
また、顧客への感謝を伝えるためのイベントも積極的に開催しています。
豊富な購入ルート
購入方法は、実店舗での直接購入に加えて、オンラインショップでの通信販売も充実しています。
公式オンラインショップのほか、阪急百貨店オンラインストアを通じても商品を注文でき、全国どこからでもアクセス可能です。
焼き菓子という商品特性上、常温保存が可能で、賞味期限も製造日より60日と比較的長期間設定されているため、遠方への贈り物としても安心して利用できます。
店舗限定の特別な商品
各店舗では、通常商品に加えて店舗限定の特別な焼き菓子も提供しています。
例えば、阪急うめだ本店では「クイニャマン」という、バターと砂糖がじゅわっと広がるリッチな焼き菓子を販売しています。
こうした店舗限定商品は、各店舗を訪れる楽しみの一つとなっています。
季節や記念日イベント
同店では季節ごとや記念日に合わせて特別なイベントも積極的に開催しています。
2025年は13周年記念として「フィナンシェジャック」という特別企画を実施しました。
これは、店舗のショーケースの半分を焼きたてフィナンシェで埋め尽くすという前例のないイベントで、合計8種類のフィナンシェを同時に楽しめる貴重な機会として大きな話題を呼びました。
このようなアニバーサリーイベントでは、限定商品も数多く登場します。
「サブレ・フルール アソルティ(缶)Anniversaire」や「オリジナルバッグセット」などが用意され、ファンにとっては見逃せない商品となっています。
まとめ
ビスキュイテリエ ブルトンヌが提供しているのは、単純な焼き菓子販売を超えた文化的体験です。
フランス・ブルターニュ地方の豊かな自然と伝統的な製法を日本に移植し、「日常の中でほっと幸せを感じられる」瞬間を提供することを使命としています。
素材への徹底したこだわりと「小さな幸せ」を大切にする姿勢こそが、この専門店の真の価値と言えるでしょう。
2025年9月現在も、同店は13周年を迎えて「ブルトンヌ アニバーサリー」を開催中であり、顧客への感謝と焼き菓子作りへの変わらぬ想いを込めた特別商品を提供しています。
これは、単なる商業的なイベントではなく、長年にわたって同店を支持し続けてくれた顧客への感謝の表現であり、同時にブルターニュの食文化を日本に根付かせるという文化的使命への継続的なコミットメントの現れでもあります。





