目次
カステラの名前の由来
「カステラ」という名前には、いくつかの説があります。
どれもはっきりとは分かっていませんが、有力な説を2つご紹介します。
カスティーラ王国のお菓子説
カステラという名前は、昔ヨーロッパにあった「カスティーラ王国(現在のスペインの一部)」に由来すると考えられています。
16世紀、日本に来たポルトガル人がカステラを持ち込んだとき、日本人が「このお菓子は何ですか?」と聞きました。するとポルトガル人は、「ボロ・デ・カステラ(カスティーラのお菓子)」と答えたそう。
この「カステラ」という部分だけが日本人の耳に残り、そのままお菓子の名前になったというわけです。
カスティーラ王国ってどんな国?
- 中世(およそ1,000年前)のヨーロッパで栄えた王国
- スペインのもとになった国のひとつ
- 1035年から1715年ごろまで存在
この王国では、地域ごとにいろいろなお菓子が作られていました。ポルトガル人が「カスティーラのお菓子」と言ったのは、その国でよく食べられていたお菓子だったからかもしれません。
お城「カスティーリョ」説
もう一つの説は、「カスティーリョ」というスペイン語が元になったというものです。
スペイン語で「お城」は「カスティーリョ」と言います。
スペインの人たちは、卵白を泡立ててメレンゲを作るとき、「お城のように高くなれ!」と声をかけていたそうです。
その掛け声が日本人の耳には「カステラ」と聞こえ、それが名前になったという説です。
掛け声の文化
昔のヨーロッパでは、お菓子作りのときにリズムよく掛け声をかけながら作業するのが習慣でした。
「高くなれ」という声には、ふわふわのメレンゲをうまく作りたいという職人の願いが込められていたのです。
その他の説
他にもいくつかの語源説があります。
カステル説 | ラテン語の「カステル(城)」が由来という説 |
カスタード説 | 英語の「カスタード」が変化したという説 |
ただし、これらはあまり根拠がなく、「カスティーラ王国説」や「カスティーリョ説」が有力とされています。