オードトワレ(EDT)とは?
香料濃度 | 約5〜15% |
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香りの特徴 | 軽やか・爽やか |
持続時間 | 約3〜5時間 |
おすすめの使い方 | 日常使い・オフィス・初心者向け |
オードトワレ(Eau de Toilette、EDT)は、香水の中でも最も日常使いしやすい種類の一つです。
その由来はフランス語で、「身だしなみの水」という意味を持ちます。
香料の濃度はおよそ5~15%と比較的低めで、パルファムやオードパルファムと比べて香りが軽やかで爽やかなのが特徴です。
強い香りが苦手な方や、オフィスや学校など香りを控えめにしたい場面にもぴったり。
香りの持続時間は3~5時間程度で、ふんわりとした印象を与えます。
価格も手頃なものが多く、香水初心者にもおすすめです。
オードトワレと他の香水の違い
種類 | 香料濃度 | 持続時間 | 特徴 |
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パルファム | 15~30% | 6~8時間以上 | 最も濃厚で長持ち |
オードパルファム(EDP) | 8~20% | 4~6時間 | 香りと持続力のバランス良 |
オードトワレ(EDT) | 5~15% | 3~5時間 | 軽やかで日常使いに最適 |
オーデコロン(EDC) | 2~5% | 1~3時間 | さっぱりとした香り |
香水は香料の濃度によって大きく4つに分類されます。
最も濃度が高いのが「パルファム」で、15~30%の香料を含み、6~8時間以上香りが持続します。
次に「オードパルファム(EDP)」が続き、香料濃度は8~20%、持続時間は4~6時間。
オードトワレ(EDT)は5~15%の香料濃度で、持続時間は3~5時間。
そして最も軽い「オーデコロン(EDC)」は2~5%の濃度で、1~3時間ほどの持続性です。
オードトワレは、これらの中でも特に軽やかでさっぱりとした香り立ちが魅力。気軽に使える点が、多くの人に愛される理由となっています。
オードトワレの香りの持続時間はどれくらい?
オードトワレの香りは、一般的に3~5時間ほど持続します。
ただし、これはあくまで目安であり、肌質や体温、つける量、さらには気温や湿度などの環境要因によっても前後します。
たとえば、夏場は汗をかきやすく香りが早く飛びやすい一方、冬は乾燥しているため香りが比較的長持ちします。
また、肌が乾燥していると香りが定着しにくく、保湿された肌の方が香りが持続しやすい傾向があります。
- 肌質(乾燥肌より保湿された肌の方が持続しやすい)
- 体温(体温が高いと香りが立ちやすい)
- 気温・湿度(夏は飛びやすく、冬は持続しやすい)
- 使用量
- つけた場所
オードトワレの正しい付け方
- シャワー後など清潔な肌に使用する
- 20~30cm離してスプレーする
- こすらない(香りが壊れる原因になる)
- 1~2プッシュが基本(少なめに)
オードトワレを美しく香らせるためには、付け方の基本を押さえることが大切です。
まず、香水は必ず清潔な肌に使うのが鉄則です。シャワーや入浴後、肌が清潔で乾いている状態で付けることで、香りが肌になじみやすくなります。
また、香水を付ける際は、肌から20~30センチほど離してスプレーするのが理想的です。近すぎると一点に香りが集中してしまい、ムラや強い香りの原因になります。
スプレーした後は、決して手首をこすり合わせたり、肌をこすらないようにしましょう。摩擦によって香りの成分が壊れ、本来の香りが変化したり、持続時間が短くなってしまいます。
香水の量は1~2プッシュ程度が適量です。香りが強くなりすぎないよう、「自分では少し物足りない」と感じるくらいが周囲にとって心地よいバランスです。
香りを均一に広げるために、スプレーは一点集中ではなく、線を描くようにサッと動かしながら吹きかけると、自然で上品な香り立ちになります。
オードトワレをつける際は、スプレーを一点に集中させるのではなく、肌の上をサッと滑らせるように「線」を描くイメージで使うと、香りが均一に広がります。こうすることで、一部分だけが強く香ることを防ぎ、全体的に自然で上品な印象を演出できます。また、スプレータイプの場合は、肌から少し離してシュッと吹きかけることで、ふんわりとした香り立ちを楽しめます。
オードトワレの適量とは?何プッシュがベスト?
- 1~3プッシュが目安
- 初心者はまず1プッシュからスタート
- つける場所ごとに1プッシュずつ
- 合計2プッシュほどが自然で上品な香り立ち
オードトワレは香りが軽いとはいえ、つけすぎると周囲に不快感を与えてしまうこともあります。適量は1~3プッシュ程度が目安です。つける場所ごとに1プッシュずつ、合計で2プッシュほどにとどめると自然な香り立ちになります。初めて使う場合は1プッシュから試し、自分や周囲の反応を見ながら調整するとよいでしょう。「少し物足りない」と感じるくらいが、実はちょうど良いバランスです。
オードトワレを付けるタイミングと付け直しのポイント
- 朝の身支度時
- 外出の30分~1時間前
- 午後や夕方に香りが薄くなったと感じたとき(軽く付け直す)
オードトワレは、朝の身支度時や外出の30分~1時間前に付けるのが理想的です。香水はつけた直後から「トップノート」「ミドルノート」「ラストノート」と香りが変化していきますが、ミドルノートが一番美しく香るタイミングが、ちょうど外出時に重なるように調整すると、より心地よく楽しめます。持続時間が3~5時間なので、午後や夕方に香りが薄くなったと感じた時には、最初より控えめな量で付け直すのがおすすめです。ただし、鼻が香りに慣れてしまい実際にはまだ香っている場合もあるため、付け直しは慎重に判断しましょう。
オードトワレのおすすめの付ける場所
- 手首
- 首筋(うなじ)
- 耳の後ろ
- 胸元
- ひじの内側
- 足首(香りを控えめにしたいとき)
- ひざの裏(下半身でふんわり香らせたいとき)
- ウエスト(衣類に隠れてほのかに香る)
オードトワレは、体温が高く血流の良い部分につけることで、香りが自然に広がります。代表的な場所は手首や首筋(うなじ)、耳の後ろ、胸元、ひじの内側などです。手首は動きが多いため、香りがふんわりと広がりやすく、首筋や耳の後ろは体温で香りが立ち上がりやすいポイントです。
また、香りを控えめに楽しみたい場合や、周囲に強く香らせたくないときは、足首やひざの裏、ウエストなど下半身につけるのもおすすめです。香りは下から上に昇る性質があるため、下半身に付けることでふんわりと自然に香りが広がります。ウエストは衣類で覆われるため、ほのかに香らせたいときに適しています。
一方で、汗をかきやすい脇や足の裏、顔や傷のある部分、衣類への直接スプレーは避けましょう。これらの場所は香りが変質したり、シミや不快な臭いの原因になることがあります。
このように、オードトワレは付け方と場所を工夫することで、より上品で心地よい香りを楽しむことができます。
避けたい!オードトワレを付けてはいけない場所
- 脇(汗で香りが変質しやすい)
- 足の裏(汗やムレの影響を受けやすい)
- 顔や目の周辺(刺激になりやすい)
- 傷や肌荒れの部分(肌トラブルの原因に)
- 衣類の上から(シミ・色落ちの原因になる)
- 首の前側(香りが強くなりやすいため過剰使用はNG)
オードトワレは肌に直接つけるのが基本ですが、つけるのを避けたい場所もあります。
まず、脇や足の裏など汗をかきやすい部分は、香水と汗が混ざって不快な臭いになることがあるため控えましょう。
また、衣服や布製品に直接スプレーすると、シミや色落ちの原因になることがあります。
顔や目の周り、傷や肌荒れのある部分も刺激となるため避けてください。
香りが強くなりすぎるのを防ぐため、首の前側への過剰な使用も控えた方が無難です。
オードトワレのよくあるNGな付け方と注意点
オードトワレの使い方でよくある失敗は、手首をこすり合わせてしまうことです。これをすると香りの分子が壊れ、本来の香りが変化してしまいます。
また、一箇所に大量にスプレーしたり、衣服に直接多量にかけるのもNG。シミや変色の原因になるだけでなく、香りが強くなりすぎて周囲に迷惑をかけることもあります。
汗をかいた状態で香水を重ね付けすると、香りが混ざって不快な印象になることもあるので注意しましょう。香水は体臭を消すものではなく、清潔な肌に使うことで本来の香りを楽しめます。
付け過ぎた時の対処法:すぐできる香りの落とし方
もしオードトワレをつけ過ぎてしまった場合は、できるだけ早く対処しましょう。
最も簡単な方法は、流水で洗い流すことです。石鹸を使うとさらに効果的です。
外出先で洗い流せない場合は、アルコール入りのウェットティッシュで拭き取ったり、無香料のクリームやボディローションを塗って香りを和らげる方法もあります。
体質次第では肌が荒れないなら、アルコール消毒液を少量使うのも有効です。
ロールオンタイプのオードトワレとは?
ロールオンタイプのオードトワレは、先端に小さなボールが付いていて、直接肌の上をコロコロと転がして香りをつけるタイプです。
スプレーよりも香りが控えめで、持ち運びにも便利なため、外出先での付け直しにも重宝します。
使い方は、手首や首筋などに軽く1往復させるだけで十分です。ただし、付け過ぎると香りが強くなりやすいので注意しましょう。
また、衣服に付くとシミになることがあるため、必ず肌に直接使い、ロール部分の清潔も保つようにしてください。
オードトワレを選ぶ時のポイントやおすすめの香り
香りの系統 | 印象・特徴 | おすすめシーン |
---|---|---|
フローラル系 | 華やかで女性らしい印象 | デート、パーティー、特別な日 |
シトラス系 | 爽やかで軽やかな印象 | 日常使い、オフィス、春夏 |
ウッディ系 | 落ち着いた大人の雰囲気 | ビジネス、フォーマル、秋冬 |
オードトワレを選ぶ際は、自分の好みや使うシーンに合わせて香りの系統を選ぶことが大切です。
フローラル系は華やかで女性らしい印象、シトラス系は爽やかで軽やかな印象、ウッディ系は落ち着いた大人の雰囲気を演出します。
仕事用には控えめで清潔感のある香り、デートや特別な日には少し甘さや深みのある香りを選ぶと良いでしょう。
また、春夏は軽やかで爽やかな香り、秋冬は温かみや深みのある香りが季節感にマッチします。
香りは時間とともに変化するので、テスターでトップノートからラストノートまで試してみるのがおすすめです。
オードトワレはどんなシーンに向いている?
オードトワレは、その軽やかな香り立ちと控えめな印象から、職場や学校、カジュアルな外出など、日常のさまざまなシーンに最適です。
特に香りを強く主張したくない場面や、清潔感を演出したいときにぴったり。
夏場や暖かい季節には、爽やかさが際立ち、気分転換やリフレッシュにも役立ちます。
男女問わず使いやすい香りが多いので、シェアして楽しむのもおすすめです。
オードトワレの価格帯
オードトワレは、香水の中でも比較的手頃な価格帯が多く、30ml~100mlで3,000円~10,000円前後の商品が主流です。
パルファムやオードパルファムに比べて価格が安く、気軽に買い替えやすいのも魅力のひとつ。
持続時間はやや短めですが、日常的に使いやすく、コストパフォーマンスに優れています。
香りの種類も豊富なので、気分や季節に合わせて複数を使い分ける楽しみもあります。
香水初心者にもおすすめなオードトワレの魅力
香水を初めて使う方にとって、オードトワレは最適な選択肢。
香りが軽めなので失敗が少なく、価格も手頃で試しやすいです。
持続時間が短めなため、香りに慣れていない人でも気軽に使えますし、必要に応じて付け直しもしやすい。
まずはオードトワレから香水デビューを始めて、自分に合う香りや使い方を見つけていくのがおすすめです。
オードトワレの保存方法と長持ちさせるコツ
オードトワレを長持ちさせるためには、保存方法にも気を配ることが大切です。
直射日光や高温多湿を避け、冷暗所に保管することで香りの劣化を防げます。
使い終わったら必ずキャップをしっかり閉めて、空気に触れる時間を減らすこともポイントです。
さらに、使わないときは箱に戻すと、温度変化や紫外線から守ることができます。
こうした工夫で、最後までフレッシュな香りを楽しむことができます。
まとめ
オードトワレは、軽やかで親しみやすい香りと手軽さが魅力の香水です。
正しい使い方や選び方を知ることで、日常にさりげなく上質な香りを取り入れることができます。
香水初心者から上級者まで、幅広い層に愛される理由がここにあります。