生クリームの選び方|パッケージの見方と乳脂肪量の使い分けガイド
スーパーの売り場に並ぶ生クリームを前に、どれを選べばいいか迷ったことはないでしょうか。「35%」「42%」「47%」という数字の違い、「ホイップ」「フレッシュ」という商品名の意味、動物性と植物性の差など、わかりにくいポイントがいくつも重なっています。
この記事では、売り場で実際に役立つパッケージの読み方から、用途別の乳脂肪量の選び方まで、順を追って解説します。
まず確認したいこと|パッケージで本物の生クリームを見分ける
「種類別」の表示が選び方の第一歩
| 種類別の表示 | 中身 | 一般的な商品名 |
|---|---|---|
| クリーム(乳成分を含む) | 生乳・牛乳由来の乳脂肪のみ。添加物なし | 純生クリーム・フレッシュクリーム |
| 乳等を主要原料とする食品 | 植物性脂肪・添加物などが含まれる | ホイップ・フレッシュなど |
スーパーで生クリームを選ぶとき、まず確認したいのがパッケージ裏の「種類別」という表示です。ここに何と書いてあるかによって、中身が大きく異なります。
法律上「生クリーム」と呼べるのは、乳脂肪のみを原料とし、添加物を一切使っていないもの(乳等省令)に限られます。「ホイップ」「フレッシュ」と書かれた商品は、たとえ見た目が似ていても、法律上は生クリームとは別の食品に分類されます。
商品名だけで判断しない
「フレッシュ」という商品名でも植物性が入っているものがあります。逆に「ホイップ」と書かれていても、動物性のみで作られた製品もあります。商品名だけで判断せず、パッケージ裏の「種類別」と「原材料名」を確認することが確実な方法です。
原材料名に「クリーム(生乳)」とだけ書かれていれば純生クリーム。「植物油脂」「乳化剤」「安定剤」などが並んでいれば、いわゆるホイップクリームの類です。
乳脂肪%の違い|数字が変わると何が変わるのか
乳脂肪分の分類(ライトクリーム・ミディアムクリーム・ヘビークリームなど)については「生クリームの種類」の記事で詳しく解説しています。ここでは売り場で実際に選ぶ際に必要な、3帯域の実用的な違いに絞って説明します。
3つの帯域で考えると整理しやすい
| 乳脂肪分の帯域 | 味わい・特徴 | 泡立ちの特性 |
|---|---|---|
| 35%前後 | 軽くてあっさり | ゆっくり泡立つ。失敗しにくい |
| 40%前後 | バランスのよいコク | 扱いやすさと風味を両立 |
| 45%以上 | 濃厚でリッチ | 早く泡立つが、分離も早い |
売り場で見かける生クリームは、乳脂肪分によっておおよそ3つの帯域に分けられます。
数字が大きくなるほど泡立ちが早くなり、固さとコクが増します。ただし45%以上になると、ちょうどよい固さになる直前から分離まであっという間なので、泡立てすぎに注意が必要です。
迷ったときは「40%前後」から始めると失敗しにくい
初めて生クリームを選ぶ場合や、どれを選べばいいか迷ったときは、乳脂肪40%前後の純生クリームを選ぶのがおすすめです。泡立てやすさと風味のバランスがとれており、デコレーションにも料理にも使いやすいためです。慣れてきてから、つくるものに合わせて35%や45%以上を試してみましょう。
用途別の選び方|つくるものに合わせて選ぶ
お菓子づくりに使う場合
デコレーション・絞り作業には40〜45%
ケーキに塗ったり絞り袋で模様をつけたりするデコレーション用には、40〜45%が向いています。しっかり固まりながらも口溶けがよく、形を保ちやすいのが理由です。夏場や気温の高い日には、45%以上か、安定剤が少量入った純乳脂クリームを選ぶと崩れにくくなります。
スポンジのサンドクリームには35%前後
ショートケーキの中に挟む用途では、35%前後の軽めのクリームが向いています。食べたときにさっと溶けてスポンジやフルーツの味を邪魔しないためです。固すぎるクリームはスポンジを押しつぶしてしまうこともあるため、挟み用はやわらかめが基本です。
チョコレート系・ムースには用途で変わる
チョコレートケーキやガナッシュには、クリームの風味をしっかり出したい場合は40%以上が向いています。一方、軽い食感に仕上げたいムースには35〜38%が適しています。
料理に使う場合
加熱調理には動物性(純生クリーム)を選ぶ
グラタン、クリームパスタ、ポタージュスープなど、火を通す料理には必ず動物性の純生クリームを使います。植物性クリームは熱を加えると分離しやすく、料理の仕上がりに影響が出るためです。乳脂肪35〜40%のものが、料理の味との相性もよく使いやすい帯域です。
コーヒー・紅茶への少量使いなら18〜30%でも
飲み物にほんの少し加える程度であれば、乳脂肪18〜30%の低脂肪タイプで十分です。泡立てる必要がなく、さらっとしていて飲み物の味を邪魔しません。
動物性・植物性・コンパウンドの違いについて
動物性・植物性・コンパウンドそれぞれの原料・味・作業性・価格の違いについては、別記事「植物性クリームとは|動物性との違いと向いている場面・向かない場面」で詳しく解説しています。選び方に迷っている段階では、まずパッケージの「種類別」表示と乳脂肪%の2点を確認すれば十分です。
まとめ|売り場で迷わないための3ステップ
生クリームを選ぶときの判断手順をまとめます。
ステップ1:パッケージ裏の「種類別」を確認する
「クリーム(乳成分を含む)」なら純生クリーム。「乳等を主要原料とする食品」なら添加物や植物性脂肪が入ったタイプです。
ステップ2:何に使うかを決める
加熱する料理には純生クリーム(動物性)が必須。泡立てて使うなら乳脂肪%が重要になります。
ステップ3:乳脂肪%を用途に合わせて選ぶ
迷ったときは40%前後からスタート。デコレーション重視なら45%以上、軽い仕上がりにしたいなら35%前後と覚えておくと、売り場での判断がスムーズになります。




