モナ王とは
モナ王は、1995年にロッテ冷菓(現在のロッテ)から発売された氷菓です。ネーミングの由来は「もなかアイスの王道」から。名前の通り、もなかの皮にアイスを詰めたスタイルが特徴で、発売当初から斬新さと親しみやすさを兼ね備えた商品として注目を集めました。
当時のアイス市場では、コーンやカップ入りが主流でしたが、モナ王は和菓子の「もなか」と洋菓子の「アイス」を融合させた点が話題となり、氷菓カテゴリーに新風を吹き込みました。
1995年の夏にはコンビニや街角の自動販売機で広く流通し、夏の定番商品として一気に浸透。以降、毎年のように販売され、“もなかアイスの王者”としての地位を築いています。
ロッテブランドの変化
2002年 | ロッテスノー |
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2008年 | ロッテアイス |
2018年 | ロッテ本体に統合 |
モナ王の登場当初は、「ロッテ冷菓」という氷菓専門部門の商品でした。その後、上記のようにブランド名が変更されてきました。
これらの企業再編により、商品開発・マーケティング・流通などの部門がグループ内で密接に連携。モナ王のブランド育成は一貫体制で進められ、安定的な供給と品質管理、さらにはプロモーションの強化に貢献しています。
モナ王の特徴
モナ王の魅力は、「軽快な食べ心地」と「サクッとしたもなか皮×なめらかアイス」という二重構造の食感です。
この絶妙な食感のバランスにより、子どもから大人まで幅広い層に親しまれています。
噛んだ瞬間にサクッと崩れる皮と、口の中で滑らかに広がるアイスの相性が抜群。
シンプルながら完成度の高い構造が、飽きのこないおいしさを実現しています。
もなかの皮
原料 | もち米 |
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製法 | 薄く焼き上げてサクサク感を維持 |
特徴 | 湿気に強く、アイスの水分でベタつかないよう設計されている |
モナ王のもなか皮には、日本の伝統菓子である「最中(もなか)」の技術が生かされています。
通常のもなか皮と異なり、モナ王専用に開発された皮は、冷凍下でも崩れやすく、食べた瞬間の「サクッと感」をしっかり残しています。
これにより、アイスと皮の境界が曖昧にならず、それぞれの食感をしっかり楽しめます。
アイス
モナ王に詰められたアイスは上記の中で「ラクトアイス」という分類にあたります。アイスクリームのような濃厚さよりも、軽快で涼感のある口どけを実現。暑い夏の日でも爽やかに食べられる味わいです。

モナ王のフレーバー
発売当初のフレーバーは「バニラ」と「宇治抹茶」の2種類。どちらも根強い人気があります。
いずれのフレーバーも、もなか皮との組み合わせを前提に味が設計されており、調和のとれた一体感があります。
バニラ
- クリーミーでまろやかな甘さ
- もなか皮との相性がよく、風味のバランスが絶妙
- 後味はすっきりとしており、食後感も軽やか
抹茶
- 宇治抹茶を使用
- 抹茶のほろ苦さと香り高さが特徴
- 和の要素を強調しており、大人層に人気
モナ王のパッケージ
モナ王のパッケージは、ただの包装ではありません。遊び心と話題性が詰まった重要なマーケティング要素です。
過去には以下のような人物、キャラクターとのコラボパッケージが登場しました。
- アントニオ猪木
- ボブ・サップ
- 千葉ロッテマリーンズのマスコット「マーくん」
これらの限定デザインは消費者に“買う楽しみ”を提供し、「つい手に取りたくなる」工夫として大きな効果を発揮しました。季節限定や数量限定のパッケージはコレクション性もあり、SNSなどでの話題拡散にもつながっています。
モナ王はパッケージデザインにおいても“遊び心”を取り入れています。アントニオ猪木やボブ・サップ、ロッテマリーンズのマーくんなど、多彩なキャラクターを起用。コラボパッケージは話題性を生み、「買う楽しみ」「コレクション性」を生み出しました。限定感を演出することで、消費者の購買意欲を喚起する巧妙な手法です。
まとめ
モナ王は、和と洋を融合させたアイスとして、日本の氷菓市場に革新をもたらしました。
- 伝統菓子「もなか」を活かしたサクサクの皮
- さっぱりした「ラクトアイス」の口どけ
- キャラクターパッケージによる話題性
- 長年のブランド展開を支えるロッテの企業力
これらが組み合わさったことで、「もなかアイスの王者」として不動の地位を確立。森永製菓の「チョコモナカジャンボ」と並び、このジャンルの代表格として愛され続けています。
夏の日に食べたひとくちの記憶が、懐かしさと涼しさをもたらしてくれる。そんな存在が、モナ王です。