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保存方法とは?【食品表示における意味】
「保存方法」とは、食品を開封する前の状態で、どのような条件下で保管すれば安全に食べられるかを示した情報です。
品質の劣化を防ぎ、風味や見た目を保ち、食中毒などのリスクを避けるために重要な表示です。
保存方法の主な目的
- 食品の安全を守る
雑菌の繁殖や腐敗を防ぎ、安心して食べられるようにします。 - 品質・風味をキープ
湿気や光、温度変化に弱い食品も、適切に保存すれば美味しさを長く保てます。 - 表示された賞味期限を守る
保存方法に従えば、記載された期限まで問題なく食べられる可能性が高くなります。
よく使われる保存方法の表示と意味
スクロールできます
表示例 | 適した食品 | 理由・ポイント |
---|---|---|
直射日光・高温多湿を避けて保存 | クッキー、焼き菓子など | 湿気や熱で食感が悪くなったり、カビが生えることを防ぐ |
常温で保存 | 煎餅、パウンドケーキなど | 「常温」は約15〜25℃を指す。風通しのよい場所が望ましい |
28℃以下で保存 | チョコレート | 高温で溶けたり、「ブルーム」と呼ばれる白い変色が出るため |
要冷蔵(10℃以下) | 生クリーム使用ケーキ、ムースなど | 雑菌が繁殖しやすいため、低温管理が必須 |
要冷凍(-18℃以下) | アイスクリーム、冷凍ケーキなど | 冷凍温度を超えると品質が急激に落ちる可能性あり |
用語の補足:「常温」とは?
常温とは、15℃~25℃程度の気温を指すのが一般的です。ただし、夏の高温や冬の寒さで前後するため、「直射日光を避けて」などの表現とあわせて記載されることが多いです。
保存方法の表示が義務づけられるケース
一部の食品は、食品衛生法 第13条 第1項により、保存方法の表示が義務付けられています。例えば下記です。
- 生クリーム使用ケーキ → 要冷蔵(10℃以下)
- 生肉や生魚の加工品 → 要冷蔵または要冷凍
これらの食品は、一定の温度を超えると急激に品質が低下し、食中毒のリスクも高まります。
保存方法を守るメリット
- 食品の変色・におい・食感の変化を防ぐ
- 雑菌やカビの繁殖を防ぎ、安心して食べられる
- 賞味期限いっぱいまで、美味しさを保つ
- 食中毒などの健康被害を避けられる
開封後の注意点
パッケージに書かれている保存方法は「未開封」の状態に対するものです。開封後は空気に触れ、雑菌が入りやすくなるため、別の保存方法が必要な場合があります。
よくある補足表示
- 「開封後は冷蔵庫で保存し、お早めにお召し上がりください」
- 「開封後は密閉容器に移し、湿気を避けて保存してください」
特に夏場や高温多湿の時期は要注意。生菓子や乳製品は傷みやすく、冷蔵保存が基本です。
まとめ
「保存方法」は、食品の安全と美味しさを守るために欠かせない情報です。
表示を正しく理解し、記載された通りに保存することで、食品の魅力を最大限に楽しむことができます。