加工食品とは|食品表示ガイドにある食品リスト

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加工食品とは

「加工食品」とは、食品表示基準における別表第1に定められたものを指します。

具体的には、野菜、魚、肉といった一次産品である自然な食材に、加熱、冷凍、乾燥、発酵、粉砕などの加工を施して製造された食品であり、容器包装に入れられたものが対象となります。

これらの加工の主な目的は、食品の保存性を高めたり、調理の手間を省いたりすることです。例えば、冷凍野菜や調理済みのレトルト食品は、すぐに利用できる状態に加工されています。また、乾燥させた食品や缶詰は、食材を長期間保存することを可能にします。さらに、味噌やチーズは発酵という加工技術を利用して作られ、小麦粉は穀物を粉砕することで得られ、元の食材とは異なる風味や食感を持つ食品へと変化します。

このように、加工食品は私たちの食生活において非常に重要な役割を果たしており、日常的にスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで見かける多くの食品が該当します。

①麦類

  • 精麦

麦類は主に小麦や大麦などの穀物を指し、精麦とは外皮を取り除いた状態のことを言います。主に米に混ぜたりして使われ、食物繊維やビタミンB群が豊富です。近年は健康志向の高まりから、白米に混ぜて炊く雑穀米としての需要が増えています。食感に弾力があるため、咀嚼力も鍛えられます。

②粉類

  • 米粉
  • 小麦粉
  • 雑穀粉
  • 豆粉
  • いも粉
  • 調製穀粉
  • その他の粉類

粉類は主に穀物や豆類を粉末状にしたもので、パンやお菓子、麺類など幅広く使われています。特に米粉はグルテンフリーでアレルギー対応食品として注目されています。最近は代替小麦粉として多様な粉が流通し、栄養面や味の個性を活かした商品開発が進んでいます。

③でん粉

  • 小麦でん粉
  • とうもろこしでん粉
  • 甘しょでん粉
  • ばれいしょでん粉
  • タピオカでん粉
  • サゴでん粉
  • その他のでん粉

でん粉は植物の根や種から抽出される炭水化物の一種で、とろみ付けやゲル化など調理の基礎技術に欠かせません。でん粉の種類によって粘度や食感が異なり、たとえばタピオカでん粉はモチモチとした食感で人気です。工業的にも加工食品の安定剤として広く使われています。

④野菜加工品

  • 野菜缶・瓶詰
  • トマト加工品
  • きのこ類加工品
  • 塩蔵野菜(漬物を除く)
  • 野菜漬物
  • 野菜冷凍食品
  • 乾燥野菜
  • 野菜つくだ煮
  • その他の野菜加工品

野菜加工品は保存性を高めるために加工された野菜の総称です。缶詰や瓶詰、冷凍、乾燥など形態は多様で、家庭用・業務用の両方で利用されています。旬を問わず使えるため、食材の安定供給にも貢献しています。最近では栄養価を損なわない低温乾燥技術も注目されています。

⑤果実加工品

  • 果実缶・瓶詰
  • ジャム・マーマレード及び果実バター
  • 果実漬物
  • 乾燥果実
  • 果実冷凍食品
  • その他の果実加工品

果実加工品は、生の果物を保存性や使いやすさを高めるために加工した食品です。ジャムやマーマレードは保存が効くため家庭でも広く利用され、果実の甘味や風味を長期間楽しむことができます。また、乾燥果実は携帯しやすく、栄養価が凝縮されているため、健康志向のスナックとしても人気です。

⑥茶、コーヒー及びココアの調製品

  • 茶製品
  • コーヒー製品
  • ココア製品

茶、コーヒー、ココアの調製品は、飲料として広く消費されている食品群です。これらはカフェインや抗酸化物質を含み、健康に良い影響を与えるとされています。特にココアはリラックス効果があり、心身のバランスを整える飲み物として親しまれています。また、近年では砂糖やカフェインを抑えた健康志向の製品も多く出ています。

⑦香辛料

  • ブラックペッパー
  • ホワイトペッパー
  • レッドペッパー
  • シナモン(桂皮)
  • クローブ(丁子)
  • ナツメグ(肉ずく)
  • サフラン
  • ローレル(月桂葉)
  • パプリカ
  • オールスパイス(百味こしょう)
  • さんしょう
  • カレー粉
  • からし粉
  • わさび粉
  • しょうが
  • その他の香辛料

香辛料は料理の味や香りを引き立てるために使われる重要な食品です。特にカレー粉やシナモンは、香りと風味が料理全体を印象づけます。近年では、抗炎症作用や抗酸化作用を持つ香辛料が健康にも寄与するとして注目されています。また、香辛料は保存性が高く、食文化を彩る重要な役割を果たしています。

⑧めん・パン類

めん類とパン類は、小麦粉を主成分とする食品群で、世界中で親しまれています。めんは素早く調理でき、スープや炒め物と組み合わせやすい食材です。一方、パンは栄養価が高く、朝食や軽食に欠かせない存在です。特に最近は、グルテンフリーや低糖質のバリエーションが増えており、健康志向の消費者にも対応しています。

⑨穀類加工品

  • アルファー化穀類
  • 米加工品
  • オートミール
  • パン
  • 麦茶
  • その他の穀類加工品

穀類加工品は、穀物をさらに加工して作られた製品群です。オートミールは健康食品として注目されており、ダイエットや便秘解消に効果的です。麦茶は夏の定番の飲み物として、体を冷やしながらも栄養素を補給できるため、老若男女に人気があります。穀類を加工することで、保存性や使いやすさが向上します。

⑩菓子類

  • ビスケット類
  • 焼き菓子
  • 米菓
  • 油菓子
  • 和生菓子
  • 洋生菓子
  • 半生菓子
  • 和干菓子
  • キャンデー類
  • チョコレート
  • チューインガム
  • 砂糖漬菓子
  • スナック菓子
  • 冷菓
  • その他の菓子類

菓子類は甘いおやつとして広く愛され、ビスケットや焼き菓子、キャンディなど、種類も多岐にわたります。最近では、低糖質やオーガニック素材を使用した健康志向の菓子も増えており、消費者のニーズに応じたバリエーションが豊富です。また、伝統的な和生菓子や洋菓子も、贈り物として高い人気を誇ります。

⑪豆類の調製品

  • あん
  • 煮豆
  • 豆腐・油揚げ類
  • ゆば
  • 凍り豆腐
  • 納豆
  • きなこ
  • ピーナッツ製品
  • いり豆
  • その他の豆類調製品

豆類の調製品は、高い栄養価を持つ豆を加工した製品です。例えば、納豆や豆腐は、植物性たんぱく質やカルシウムを豊富に含み、健康的な食事に欠かせません。また、きなこやあんは、スイーツの材料としても広く利用されており、豆の風味が活きています。特に納豆は発酵食品として腸内環境を整える効果があり、健康志向の人々に人気です。

⑫砂糖類

  • 砂糖
  • 糖蜜
  • 糖類

砂糖類は、甘みを与えるために広く使用される基本的な調味料です。糖蜜は、製糖過程で出る液体で、独特の風味と色合いが特徴的です。糖類は、様々な種類があり、用途に応じて使い分けられます。最近では、砂糖の摂取量を減らす健康志向の人々に向けて、低糖質や自然由来の甘味料も注目されています。

⑬その他の農産加工食品

  • こんにゃく
  • その他①から⑫までに分類されない農産加工食品

農産加工品は、原材料の保存や利用を容易にするために加工された食品群です。こんにゃくはその代表で、低カロリーで食物繊維が豊富なため、ダイエット食品として重宝されています。また、他の農産加工品には、例えば干し椎茸やトマトペーストなどもあり、料理に便利で栄養価も高いです。

⑭食肉製品

  • 加工食肉製品
  • 鳥獣肉の缶・瓶詰
  • 加工鳥獣肉冷凍食品
  • その他の食肉製品

食肉製品は、肉を加工して長期保存を可能にするための製品群です。例えば、ハムやソーセージは調理の手間を省き、便利な食材として利用されています。缶詰や冷凍食品は、保存性が高く、非常食としても重宝されます。これらの製品は、栄養価が高い一方で、塩分や脂肪分が気になる場合もあるため、適度な摂取が推奨されます。

⑮酪農製品

  • 牛乳
  • 加工乳
  • 乳飲料
  • 練乳及び濃縮乳
  • 粉乳
  • 発酵乳及び乳酸菌飲料
  • バター
  • チーズ
  • アイスクリーム
  • その他の酪農製品

酪農製品は、乳を加工して作られる製品群で、健康に良い栄養素を豊富に含んでいます。例えば、ヨーグルトやチーズはカルシウムやたんぱく質を多く含み、骨や筋肉の健康に寄与します。アイスクリームやバターは、デザートとして楽しまれる一方で、高脂肪のため摂取量に注意が必要です。また、乳酸菌飲料は腸内環境を整える効果があり、健康志向の人々に人気です。

⑯加工卵製品

  • 鶏卵の加工製品
  • その他の加工卵製品

加工卵製品は、卵を加工して保存性や使い勝手を高めた製品です。例えば、ゆで卵や卵焼きはそのまま食べられる便利な食品で、サンドイッチやサラダに加えることもできます。卵は高品質なたんぱく源であり、アミノ酸がバランスよく含まれているため、健康維持に役立ちます。

⑰その他の畜産加工食品

  • 蜂蜜
  • その他⑭から⑯までに分類されない畜産加工食品

畜産加工食品には、肉や乳製品以外にも蜂蜜などがあります。蜂蜜は天然の甘味料として、また健康食品としても利用されます。蜂蜜は抗菌作用があり、風邪予防や喉のケアにも効果が期待されています。その他の畜産加工品には、例えば皮製品やゼラチンも含まれ、これらは日常生活で様々な用途に使われています。

⑱加工魚介類

  • 素干魚介類
  • 塩干魚介類
  • 煮干魚介類
  • 塩蔵魚介類
  • 缶詰魚介類
  • 加工水産物冷凍食品
  • 練り製品
  • その他の加工魚介類

加工魚介類は、魚や貝を保存・加工することで、長期間保存できるようにした製品群です。例えば、缶詰や煮干しは便利で栄養価も高く、魚の風味を楽しむことができます。練り製品(かまぼこなど)は、魚のすり身を使った食品で、健康的な食事に役立ちます。これらは日常的に消費され、特に海産物を手軽に摂取できる手段となっています。

⑲加工海藻類

  • こんぶ
  • こんぶ加工品
  • 干のり
  • のり加工品
  • 干わかめ類
  • 干ひじき
  • 干あらめ
  • 寒天
  • その他の加工海藻類

海藻類は、海から得られる栄養豊富な食材で、健康にも非常に良いとされています。昆布やわかめは、ミネラルや食物繊維が豊富で、特に日本料理に欠かせません。寒天は、低カロリーでダイエット食品としても人気があります。また、海藻は血圧の低下やコレステロールの改善にも効果があるとされています。

⑳その他の水産加工食品

  • ⑱及び⑲に分類されない水産加工食品

水産加工食品には、魚や貝などを様々な方法で加工した製品が含まれます。例えば、魚のフライや水産物のレトルト食品など、手軽に食べられる商品が多くあります。また、近年では栄養価を保ちながら、加工の過程で使用する調味料や保存方法が工夫され、健康に配慮した製品が増えています。

㉑ 調味料及びスープ

  • 食塩
  • みそ
  • しょうゆ
  • ソース
  • 食酢
  • 調味料関連製品
  • スープ
  • その他の調味料及びスープ

<p>調味料及びスープのカテゴリーには、日常的に使用される基本的な調味料や、料理を豊かにするための製品が含まれます。食塩やみそ、しょうゆなどは日本料理に欠かせない基本的な調味料であり、ソースや食酢はさまざまな料理に風味を加える重要な役割を果たします。また、スープは料理のベースや副菜として多くの家庭で利用されています。</p>

㉒ 食用油脂

  • 食用植物油脂
  • 食用動物油脂
  • 食用加工油脂

<p>食用油脂は、調理や加工食品に使用される油脂の種類を指します。植物油脂は健康志向の高まりと共に注目されており、動物油脂は特定の料理で必要とされます。加工油脂は、製品の特性や使用用途に応じて調整されており、料理の風味や食感に大きな影響を与える重要な成分です。</p>

㉓ 調理食品

  • 調理冷凍食品
  • チルド食品
  • レトルトパウチ食品
  • 弁当
  • そうざい
  • その他の調理食品

<p>調理食品は、手軽に調理できる食品群です。冷凍食品やチルド食品は、保存や流通の利便性が高く、消費者にとって便利な選択肢を提供しています。レトルトパウチ食品や弁当、そうざいも、忙しい日常生活の中で簡単に食事を取る手段として広く利用されています。</p>

㉔ その他の加工食品

  • イースト
  • 植物性たんぱく及び調味植物性たんぱく
  • 麦芽及び麦芽抽出物
  • 麦芽シロップ
  • 粉末ジュース
  • その他㉑から㉓までに分類されない加工食品

<p>その他の加工食品には、特定の用途に使われる原料や製品が含まれます。イーストは発酵食品やパンの製造に欠かせない成分であり、植物性たんぱくは健康食品として注目されています。麦芽抽出物や麦芽シロップは飲料や菓子作りに使われることが多く、粉末ジュースは手軽に栄養を補給できる便利な商品です。</p>

㉕ 飲料等

  • 飲料水
  • 清涼飲料
  • 酒類
  • その他の飲料

<p>飲料等は、消費者の水分補給やリフレッシュに欠かせない製品群です。飲料水や清涼飲料は日常的に消費され、暑い季節には特に需要が高まります。また、酒類は嗜好品として多くの文化で楽しまれており、氷は飲み物の温度調整に使われるほか、飲料全般の質を高める役割を果たします。</p>

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