【初心者向け】食品表示に必要な「原材料名」|分かりやすい解説

目次

原材料名とは?【食品表示における意味】

食品のパッケージに必ず書かれている「原材料名」。これは「その食品が何でできているか」を教えてくれる、とても大切な情報です。

特に、アレルギーがある人や、食品の安全性に気をつけている人にとっては、命にも関わる重要な表示になります。

たとえば「卵アレルギー」がある人が、卵が入っている商品をうっかり食べてしまうと、体調を崩すことがありますよね。そのため、原材料名は正しく・わかりやすく書くルールが決まっています。

原材料名は「使った量が多い順」に書く

原材料は、重さ(重量)の多い順に並べる決まりがあります。

たとえば、以下の表示があったとしましょう。

原材料名:小麦粉、砂糖、バター、卵

この場合は、「小麦粉」が一番たくさん使われていて、次に「砂糖」、その次が「バター」、一番少ないのが「卵」という意味です。

「複合原材料」とは?【表示ルール】

「複合原材料(ふくごうげんざいりょう)」という言葉もよく出てきます。

これは、すでにいくつかの材料を混ぜて作られたものを、さらに食品に使う場合のことを指します。

複合原材料は下記のように表示します。

マヨネーズ(食用植物油脂、卵黄(卵を含む)、醸造酢、香辛料、食塩、砂糖)

マヨネーズは、「油」や「卵黄」「酢」などを混ぜて作った調味料です。

このように、ひとつの名前で呼ばれるけれど、実はいろいろな原料が混ざっているものは「複合原材料」と言います。

複合原材料の中身も書かないといけない?

基本的には、複合原材料の中に入っているものも、重い順にカッコ内に書く必要があります。

でも、一部は省略(しょうりゃく)してもOKな場合があります。条件は次の通りです。

「その他」とまとめて書いていいケース

条件
  • その複合原材料の中に、3種類以上の原材料が入っている
  • そのうち3番目以下の原材料がどれも5%未満しか使われていない

【表示例】

マヨネーズ(食用植物油脂、卵黄(卵を含む)、醸造酢、その他)

この場合、「香辛料」「食塩」「砂糖」などが5%未満だったら「その他」とまとめて表示しても大丈夫です。

中の材料をぜんぶ省略してもいいケース

条件
  • その複合原材料が製品全体の5%未満しか使われていないとき
  • 名前を見れば中身がだいたい分かるとき(例:マヨネーズ、ケチャップ)

【表示例】

マヨネーズ(卵を含む)

このように書いてあれば、「マヨネーズが少し入ってるけど、卵を含むんだな」とわかります。

「混ぜただけの材料」は、まとめなくてもいい

材料を混ぜただけで、見た目や性質が大きく変わっていない場合は、「複合原材料」としてまとめなくても構いません。

例えば下記です。

混ぜただけの「ココア調製品(砂糖、ココアパウダー、アーモンドパウダー、食塩)」を使用する場合

次のように、分けて表示することも可能です。

砂糖、ココアパウダー、アーモンドパウダー、食塩

ただし、焼き菓子の「皮」と「餡」のように、加工されて別物になっているものは、分けてはいけません。

皮(小麦粉、卵、砂糖)、つぶあん(砂糖、小豆、水あめ、寒天)

「総称(そうしょう)」を使ってまとめることもできる

同じ仲間の材料を使っている場合は、「まとめて」書くことができます。これを「総称」といいます。

例えば下記です。

表示例中身
野菜(にんじん、たまねぎ、キャベツ)複数の野菜を使っている
食肉(牛肉、豚肉)牛肉と豚肉を使っている
添付たれ(しょうゆ、砂糖、みりん)たれの材料

※このときも、カッコの中は重い順で書くルールがあります。

特別なルールがある食品もある

食品によっては、別の細かいルールが決められていることもあります。

それに該当する食品は、「基準別表第4」などに沿った表示をする必要があります。

まとめ

  • 原材料名は「使った量が多い順」に書く
  • 「複合原材料」は中身もカッコで記載(省略できる場合もあり)
  • 「混ぜただけ」のものは分けて書ける
  • 総称を使って、グループ化も可能

このようなルールによって、食品表示は誰が見ても分かりやすく、安全に食べられるようになっています。

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