赤城乳業とは|ガリガリ君を生んだ「あそびましょ。」のアイス会社

赤城乳業とは、埼玉県深谷市に本社を置くアイスクリーム専業メーカーです。国民的アイス「ガリガリ君」を生み出した会社として知られ、「あそびましょ。」というユニークなスローガンのもと、遊び心にあふれた商品づくりを続けています。値上げの際に社長と社員が深々と頭を下げたテレビCMが世界的な話題になったことでも記憶されている、小さくても強い個性を放つメーカーです。このページでは、赤城乳業の創業から、ガリガリ君の誕生秘話、独自の企業哲学までを掘り下げて紹介します。
赤城乳業の基本情報
| 会社名 | 赤城乳業株式会社 |
|---|---|
| 創業 | 1931年(昭和6年)10月22日/井上徳四郎が「広瀬屋商店」として創業 |
| 設立 | 1961年(昭和36年)12月20日 |
| 代表者 | 代表取締役社長 井上創太 |
| 本社所在地 | 埼玉県深谷市西島町2-12-1 |
| 資本金 | 3億5,000万円 |
| 事業内容 | 冷菓・氷の製造および販売、一般食料品の製造・販売 |
| スローガン | あそびましょ。 |
| 看板商品 | ガリガリ君 |
事業内容の筆頭に「冷菓、氷」と掲げるとおり、牛乳もヨーグルトも作らない、めずらしいアイス専業メーカーです。代表者にはいまも創業家・井上家の名が続いており、家業の心意気が受け継がれています。
赤城乳業の創業|「広瀬屋商店」から
赤城乳業のルーツは、1931年(昭和6年)、井上徳四郎が埼玉の地に開いた「合名会社 広瀬屋商店」にさかのぼります。もともとは氷や食品を扱う商店として出発し、やがてアイスクリームの製造を専門とする道へと進みました。「赤城乳業」という社名は、地元・北関東にそびえる赤城山にちなむもの。牛乳やヨーグルトも手がける総合乳業ではなく、アイスクリームひと筋で勝負する「アイス専業メーカー」であることが、この会社の大きな特徴です。
ガリガリ君の誕生
「遊びながら片手で食べられるかき氷を」
ガリガリ君の物語は、1980年ごろの一つの発想から始まります。「子どもが遊びながら、片手で食べられるかき氷ができないか?」——その問いに答える形で、赤城乳業のかき氷アイス「赤城しぐれ」に棒を突き刺したアイスが試作されました。こうして1981年(昭和56年)、外はガリガリのかき氷、中はアイスキャンディーという独特の構造を持つ「ガリガリ君」が誕生します。当時の価格は50円でした。
「君」に込めた親しみ
商品名の名付け親は、当時専務だった井上秀樹氏(のちの会長)です。当初は、かき氷の食感を表す擬音「ガリガリ」だけにする案もありました。しかし「お客さまにもっと親近感を持ってもらい、愛される存在になってほしい」という想いから、「君」の一文字を加えて「ガリガリ君」に。あの元気なキャラクターと親しみやすい名前は、こうした細やかな心づかいから生まれたのです。
語り草になった「値上げ謝罪CM」
ガリガリ君は、50円で発売されてから、60円、70円、80円と、長い年月をかけて少しずつ値上げされてきました。なかでも語り草になっているのが、2016年の値上げです。このとき赤城乳業は、社長をはじめ約100名の社員が並んで深々と頭を下げ、「25年間、頑張ったんですけど……」と値上げを詫びるテレビCMを制作しました。たった10円の値上げに真剣に頭を下げるその姿は大きな反響を呼び、公開されるや動画は爆発的に再生され、海外でも話題になりました。誠実さとユーモアが同居する、赤城乳業らしい出来事でした。
赤城乳業のあゆみ年表
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1931年 | 井上徳四郎が「広瀬屋商店」として創業 |
| 1961年 | 赤城乳業株式会社を設立 |
| 1981年 | 「ガリガリ君」を発売(当時50円) |
| 1991年 | ガリガリ君を60円に値上げ |
| 2016年 | 70円への値上げで「謝罪CM」を放映し話題に |
| 2024年 | 80円に値上げ |
値上げの歴史がそのまま年表になるアイスは、ガリガリ君くらいではないでしょうか。10円を上げるたびに頭を下げてきた誠実さも、この会社の歩みの一部です。
「あそびましょ。」という哲学
赤城乳業のスローガンは「あそびましょ。」です。これは、大手にはない発想力で勝負する「強小(きょうしょう)カンパニー」という考え方から生まれた言葉です。「ひとりひとりが遊び心いっぱいの人生を送ろう。そんな人たちが集まれば、小さくても強い会社になれるはずだ」——そんな想いが込められています。
コーンポタージュ味やナポリタン味など、ときに常識を超えた変わり種フレーバーに挑戦し続けるのも、この「あそびましょ。」の精神の表れです。「元気で、楽しく、くだらない」ことを本気で追求する姿勢が、ガリガリ君というブランドの底知れない魅力を支えています。
まとめ
赤城乳業は、アイスひと筋で勝負する「強小カンパニー」として、ガリガリ君という国民的アイスを育て上げたメーカーです。「遊びながら食べられるかき氷を」という発想、「君」に込めた親しみ、そして値上げに真剣に頭を下げる誠実さ——そのすべてに「あそびましょ。」の哲学が息づいています。一本のガリガリ君の向こうには、遊び心と本気が同居する会社の物語があります。
ガリガリ君の詳しい歴史は、本文中の記事でさらに紹介しています。
