祖父母が孫のために用意するお菓子|年末年始の調査から見えた5つのこと

クラシエが2025年12月に「祖父母と孫の年末年始の過ごし方とお菓子に関する意識調査」の結果を公表しました。3歳から9歳の孫がいて、帰省のある祖父母200名に聞いたものです。
年末年始に孫を迎える準備として、6割以上が「お菓子」を挙げました。では、どんなお菓子が選ばれているのでしょうか。調査結果から読み取れることを5つに整理して紹介します。
この記事で読み解く資料
- 祖父母と孫の年末年始の過ごし方とお菓子に関する意識調査クラシエ|2025年12月23日公表
この調査の前提を確認しておきます
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- 祖父母と孫の年末年始の過ごし方とお菓子に関する意識調査クラシエ|2025年12月23日公表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査対象 | 3歳から9歳の孫がいて、帰省のある祖父母 |
| 人数 | 200名 |
| 調査実施期間 | 2025年12月2日〜4日 |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 調査機関 | 楽天インサイト |
| 実施主体 | クラシエ株式会社(フーズカンパニー) |
200名という規模である点は押さえておきましょう
回答者は200名です。一般的な消費者調査と比べると小さめの規模になります。数字の細かい差を読み込みすぎず、大きな傾向をつかむ材料として扱うのが適切でしょう。
対象は「帰省のある祖父母」に限られます
孫がいる祖父母全般ではなく、帰省がある方に絞られています。また孫の年齢も3歳から9歳と限定的です。この条件のもとでの結果である点は、数字を引用する際に添えておきたいところです。
知育菓子を製造するメーカーの調査です
クラシエは「ねるねるねるね」などの知育菓子を製造・販売しています。調査には知育菓子に関する設問が含まれており、自社商品への関心を測る目的が含まれていると考えられます。設問の設計にその関心が反映されうる点は意識しておきましょう。
動向1:6割強がお菓子を買って孫を待っています

| 準備するもの | 割合 |
|---|---|
| お年玉 | 78.0% |
| お菓子 | 62.5% |
| ごちそうの食材 | 59.0% |
孫が帰省してくる前に準備しておくものを聞いた結果、お年玉が78.0%で最多。お菓子は62.5%で2番目に入りました。ごちそうの食材(59.0%)を上回っています。
帰省を予定しているのは65.0%でした
今年の年末年始に孫が帰省する予定があると答えたのは65.0%。帰省の日数は1〜3日の短期が中心だったと報告されています。
短い滞在であっても、事前にお菓子を用意して待つ。そういう家庭が多数派だということになります。
動向2:半数以上が「一緒にお菓子を食べたい」と答えました

| 過ごしたい時間 | 割合 |
|---|---|
| 一緒にごはんを食べる | 93.0% |
| 一緒に遊ぶ | 76.5% |
| 会話を楽しむ | 61.5% |
| ゆっくり団らんする | 54.5% |
| 一緒にお菓子を食べる | 51.5% |
最も多かったのは「一緒にごはんを食べる」の93.0%。「一緒にお菓子を食べる」も51.5%と、半数以上が挙げました。
特別な体験より、日常のふれあいでした
上位に並んだのは、ごはん・遊び・会話・団らんといった日常的な時間です。クラシエはこの結果について、日常の時間を一緒に過ごすことを重視する傾向がみられた、としています。
楽しみにしているのは「成長」と「会話」です
| 楽しみにしていること | 割合 |
|---|---|
| 成長をみること | 86.0% |
| 会話をすること | 73.0% |
| 笑顔をみること | 71.5% |
孫と交流するうえで楽しみにしていることでは、成長を見ることが86.0%で最多でした。
いちばんうれしい瞬間は「笑顔」です
| 瞬間 | 割合 |
|---|---|
| 笑っているのをみたとき | 25.5% |
| 顔をみたとき | 22.5% |
| 一緒に遊んだり会話をしているとき | 21.5% |
孫が帰省したときに一番うれしい瞬間としては、笑っているのをみたときが25.5%でトップでした。上位3つが20%台に並んでおり、大きく差がついてはいません。
動向3:お菓子選びの基準は「孫が好きかどうか」です

| 条件 | 割合 |
|---|---|
| 孫が好きなお菓子 | 73.5% |
| 安全・安心なお菓子 | 47.5% |
| おいしいお菓子 | 38.5% |
| 家族みんなで食べられるお菓子 | 29.0% |
孫に買ってあげたいお菓子を聞いたところ、「孫が好きなお菓子」が73.5%で最多となりました。2位の「安全・安心なお菓子」(47.5%)に26ポイントの差をつけています。
自分の好みではなく、孫の好みが優先されます
祖父母自身が良いと思うものではなく、孫が喜ぶかどうかが第一の基準になっている、と読み取れる結果です。クラシエは、おいしさや安心感も含めて総合的に選んでいることがうかがえる、と分析しています。
「安全・安心」が2位に入った点も特徴です
47.5%が挙げた「安全・安心なお菓子」は、「おいしいお菓子」(38.5%)を上回りました。3歳から9歳という年齢の孫を対象としているため、成分や食べやすさへの配慮が働いているのかもしれません。
なお、この調査ではどんな商品ジャンルが選ばれているかまでは聞かれていません。「孫が好きなお菓子」が具体的に何を指すのかは、この結果からは分からない点に注意が必要でしょう。
動向4:知育菓子は祖父母世代にも知られています
| 項目 | 割合 |
|---|---|
| 知育菓子を知っている | 67.0% |
| 孫に買ってあげたことがある | 38.0% |
| 孫と一緒に作ってみたい | 59.5% |
「ねるねるねるね」や「ポッピンクッキン」などの知育菓子について、約7割にあたる67.0%が「知っている」と回答しました。実際に孫へ買ったことがある人は38.0%です。
認知と購入経験には差があります
知っている67.0%に対し、買ったことがあるのは38.0%。29ポイントの開きがあります。名前は知られていても、実際の購入までは至っていない層が一定数いることになります。
一緒に作ってみたい人は59.5%です
孫と一緒に知育菓子を作ってみたいかを聞いたところ、59.5%が「作ってみたい」と回答しました。購入経験のある38.0%を上回っています。
ただしこれは意向を聞いた設問であり、実際の行動を測ったものではありません。「作ってみたい」と答えた人が実際に作るかどうかは、クラシエの調査からは分かりません。
動向5:他の調査とも重なる部分があります
「家族で団らん」はスイーツ調査でも1位でした
モンテールの「スーパー・コンビニ スイーツ白書2026」では、スイーツを食べるシーンの1位が「家族で団らんしているとき」でした。スーパーのスイーツで32.7%、コンビニのスイーツで27.6%。いずれも前年から増えています。
同白書の自由回答には「孫にスイーツを買うときは、自分も一緒に食べる」という声も掲載されました。祖父母がお菓子を用意して待つという今回の結果と、方向が重なる部分があります。白書の全体像はスーパー・コンビニのスイーツ白書の記事で取り上げました。
贈答は減り、手土産は残っています
全日本菓子協会の資料では、和生菓子について中元・歳暮に代表される贈答品需要と法人の進物需要の減少に歯止めがかかっていない一方、手土産需要は順調に推移していると記されました。
形式的な贈り物は減りつつあるものの、人と会うときに持っていくお菓子や、家で一緒に食べるお菓子は残っている。今回の調査が示す「お菓子を買って孫を待つ」という行動も、この流れのなかにあると見ることができるかもしれません。菓子市場全体の動きは2025年のお菓子市場を統計で読み解く記事で整理しています。
なお、それぞれの調査は対象も規模もまったく異なります。同じ方向を向いているように見えても、直接つなげて論じることはできない点は押さえておきましょう。
読むときに気をつけたい3つの点
母数は200名です
冒頭でも触れたとおり、回答者は200名です。数ポイントの差を大きく扱うのは避けたほうがよいでしょう。
対象条件が限定されています
3歳から9歳の孫がいて、帰省のある祖父母に絞られています。孫がいる祖父母全体の姿ではありません。
意向と行動は別物です
「一緒に作ってみたい」59.5%は意向を聞いた数字です。実際に作った人の割合ではない点に注意が必要です。
まとめ|祖父母と孫のお菓子から見えたこと
読み取れる内容を、あらためて整理しました。
- 年末年始に孫の帰省を予定しているのは65.0%。滞在は1〜3日が中心
- 帰省前に準備するものはお年玉78.0%、お菓子62.5%、ごちそうの食材59.0%
- 過ごしたい時間の1位は「一緒にごはんを食べる」93.0%、「一緒にお菓子を食べる」も51.5%
- お菓子選びの基準は「孫が好きなお菓子」が73.5%で突出している
- 知育菓子の認知は67.0%、購入経験は38.0%、一緒に作ってみたい人は59.5%
特別なごちそうや遊びより、一緒にごはんを食べて会話をする。そんな日常的な時間が求められているなかで、お菓子は半数以上の祖父母が「一緒に食べたい」と答える存在でした。
選ぶ基準が「孫が好きかどうか」に集中している点も印象的です。何を買うかを決めているのは、実は孫のほうなのかもしれませんね。