フィリピン菓子とは|ハロハロと日本の意外な縁、ウベ・ナタデココまで

フィリピン菓子とは
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フィリピン菓子とは、フィリピンで生まれ、親しまれてきたお菓子・スイーツの総称です。カラフルなかき氷ハロハロ」、鮮やかな紫色の「ウベ」、そして日本で一大ブームを起こした「ナタデココ」——南国の恵みに、スペイン統治300年の記憶、さらには日本人移民との意外な縁までが溶け合った、まさに「混ぜこぜ」の魅力を持つお菓子文化です。じつは、ハロハロのルーツには日本人が深く関わっているといわれています。このページでは、フィリピンを代表するお菓子を、その物語まで掘り下げて紹介します。

意味フィリピン生まれのお菓子・スイーツの総称
氷菓・デザートハロハロ、ウベアイス、レチェフラン
発明品ナタデココ(フィリピン生まれ)
行事菓子ビビンカ(クリスマス)
背景スペイン統治の影響、南国の食材、日本人移民との縁
目次

フィリピン菓子を形づくった三つの流れ

フィリピンのお菓子には、大きく三つの流れが混ざり合っています。第一に、ココナッツ・マンゴー・紫芋(ウベ)といった南国の食材。第二に、約300年におよんだスペイン統治がもたらした、卵と砂糖の菓子文化。そして第三に、明治から昭和にかけて海を渡った日本人移民が残した、甘味屋の文化です。「混ぜこぜ」を意味するハロハロという言葉どおり、多様な文化の混じり合いこそが、フィリピン菓子の最大の個性です。

ハロハロ|日本人が関わった「混ぜこぜ」かき氷

どんなお菓子か

ハロハロは、かき氷とミルクをベースに、甘く煮た豆や芋、フルーツ、ゼリー、ナタデココ、プリン、そして紫色のウベアイスなど、多種多様な具材を盛り合わせたフィリピンの国民的デザートです。「ハロ(halo)」はタガログ語で「混ざる」の意味で、「ハロハロ」で「混ぜこぜ」。その名のとおり、食べる前に全体をよく混ぜてからいただくのが本場の流儀です。

ルーツは日本人の甘味屋?

ハロハロの起源には諸説ありますが、いずれも日本と関わりがあるとされる点が驚きです。明治末期、フィリピンへ渡った日本人たちが「もんご屋」と呼ばれる甘味屋を営み、緑豆を甘く煮てかき氷と合わせた「モンゴ・コン・イエロ(緑豆と氷)」を売っていました。これがハロハロの原型になったという説や、1920〜30年代にマニラのキンタ・マーケットに移り住んだ日本人移民が始めたという説が知られています。戦後、氷が高級品でなくなった1950年代に、ハロハロは国民的スイーツへと広がりました。日本のかき氷文化とフィリピンの南国食材が出会って生まれた、国境を越えたお菓子なのです。

参考:フィリピンの定番デザート「ハロハロ」って何?|サライ.jp

ウベ|フィリピンが誇る紫色

ウベは、フィリピンを代表する紫色の山芋(パープルヤム)です。鮮やかな紫と、ほんのり甘くナッツのような風味で、アイスクリームジャム(ウベハラヤ)、ケーキパンと、あらゆるお菓子に使われます。ハロハロの上にちょこんとのった紫のアイスも、たいていウベ味。近年はその美しい色合いがSNS映えすると、アメリカや日本のスイーツシーンでも「Ube」の名で注目を集めています。フィリピンの畑から世界のトレンドへ——いま最も勢いのあるフィリピン食材です。

ナタデココ|フィリピン生まれの大発明

プルプルとした独特の食感で知られるナタデココは、じつはフィリピン生まれ。ココナッツウォーターを発酵させて作る、天然のゲル状食品です。名前はスペイン語で「ココナッツの上澄み(クリーム)」を意味し、ここにもスペイン文化の名残がみえます。

日本では1993年ごろに空前の大ブームが起き、デザートの定番として定着しました。ブームの熱狂は、フィリピンの生産地を巻き込む社会現象にまでなったほど。詳しい経緯は、ナタデココブームの記事で紹介しています。

レチェフラン|スペインが残したプリン

レチェフランは、卵黄をたっぷり使った、濃厚でねっとりとしたフィリピン式のプリンです。名前は「ミルク(レチェ)のフラン」の意味で、スペイン統治時代に伝わったカスタード菓子が独自に発展したもの。普通のプリンより卵黄の比率が高く、コンデンスミルクを使うため、ずっしりと濃い味わいになります。誕生日やクリスマス、フィエスタ(お祭り)のごちそうとして、そしてハロハロのトッピングとしても大活躍する、お祝いの定番です。

ビビンカ|クリスマスの朝の焼き菓子

ビビンカは、米粉とココナッツミルクの生地を、バナナの葉を敷いた土器で焼き上げる伝統菓子です。ほんのり甘くもちっとした生地に、漬け卵やチーズをのせるのが定番。カトリックの国フィリピンでは、クリスマス前の9日間、夜明け前のミサ「シンバン・ガビ」に通う習わしがあり、ミサ帰りの人々が教会前の屋台で焼きたてのビビンカを頬張るのが、クリスマスの風物詩になっています。信仰と結びついた、心まで温まるお菓子です。

まだある、フィリピンの甘いもの

もち米をココナッツミルクと黒糖で炊いた「ビコ」、バナナを春巻きの皮で包んで揚げた「トゥロン」、氷にココナッツと糖蜜を合わせた素朴な「サマラミッグ」など、屋台や家庭には甘いものがあふれています。マンゴーの産地らしく、ドライマンゴーも世界的な人気を誇るお土産です。

まとめ

フィリピン菓子は、南国の食材、スペイン統治の卵菓子文化、そして日本人移民の甘味屋文化までが「混ぜこぜ」になった、多文化のお菓子の一族です。日本人が関わったとされるハロハロ、世界へ羽ばたくウベ、日本を熱狂させたナタデココ——フィリピンと日本は、お菓子の歴史でも深くつながっています。

ハロハロやナタデココブームの詳しい話は、本文中の個別記事で紹介しています。

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この記事を書いた人

【あいさつ】
こんにちは、ゴンザレス美と申します。お菓子ライブラリの運営者です。
お菓子・食品関連業界の事業会社にて新規事業の立ち上げに携わる、お菓子業界の現役従事者です。Webコンテンツ制作・SEO対策・販促物制作・営業活動・食品展示会の出展準備と運営など、業界の事業活動を実務として日々経験しています。

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大学卒業後、外食産業にて店舗運営に従事し、調理・接客・スタッフマネジメント・売上管理など、現場運営の基礎を積みました。その後Web業界へ転身し、SEOコンサルティング会社にてWebライティング・編集・進行管理に携わったのち、美容・健康分野のWebマーケティングを担当。検索意図の読み解きからコンテンツ設計・データ改善までを一貫して経験してきました。
現在はお菓子・食品関連業界に身を置き、新規事業の立ち上げに参画した他、Web制作・SEO記事執筆・販促カタログ制作・営業支援・食品展示会への出展準備と運営など、お菓子・食品業界の事業活動を多面的に経験しています。

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