アフィリエイト広告を消費者はどう見ている?消費者庁のアンケートで分かったこと
ブログの体験談やランキング記事を参考に、商品を選んだことはありませんか。そうした記事の中には、企業から報酬を受け取って書かれた「アフィリエイト広告」も含まれています。この記事では、消費者庁が2021年に約2万人へ行ったアンケートから、消費者がアフィリエイト広告をどう受け止めているのかを整理します。
この記事で分かること
- アフィリエイト広告で買った人の多くは満足していたが、約3分の2は「広告の表示と違った」と答えている
- 口コミ記事を参考にする人は87.5%だが、企業からお金をもらって書かれた記事なら34.1%に下がる
- 9割近くの人が、ネット上の企業の広告は「広告」と分かるようにしてほしいと答えた
アフィリエイト広告の知られ方
知っている人は約6割で、買ったことがある人は2割に満たない
| 質問 | 答え | 割合 | 答えた人 |
|---|---|---|---|
| アフィリエイト広告を知っているか | 知っている | 58.7% | 19,822名 |
| アフィリエイト広告は買い物の参考になるか | 大変・ある程度参考になる | 35.7% | 11,645名 |
| アフィリエイト広告を通じて買ったことがあるか | 買ったことがある | 17.8% | 11,645名 |
知っている人の中でも、「あまり」「ほとんど」参考にならないと答えた人(55.3%)のほうが、参考になると答えた人より多くなりました。アフィリエイト広告という言葉を知っていることと、その広告を頼りにしていることは、別のようです。
参考:アフィリエイト広告の取引実態(実態調査)|消費者庁
買った人の満足度
買った人の多くは満足していたが、約3分の2は「表示と違った」と答えた

アフィリエイト広告を通じて買ったことがある人のうち、「満足している」か「ある程度満足している」と答えた人は85.8%でした。ただし、その多くは「表示とは違うが、ある程度満足している」という答えで、表示と違いがなかったと答えた人は3人に1人ほどにとどまります。満足度の高さの裏で、広告と実物の差を感じた人が多かった、という結果です。
※85.8%と67.6%は、それぞれの答えの人数から当サイトで計算した割合です。
参考:アフィリエイト広告の取引実態(実態調査)|消費者庁
口コミ記事と広告の関係
企業からお金をもらって書かれた記事だと、参考にする人は87.5%から34.1%に下がる

個人のブログや商品紹介の記事は、多くの人が買い物の参考にしています。ところが、その記事が企業からお金をもらって書かれたものだった場合は、参考になると答えた人が半分以下に減りました。書き手と企業の関係を知っているかどうかで、記事の受け止め方は大きく変わるといえるでしょう。
参考:アフィリエイト広告の取引実態(実態調査)|消費者庁
9割近くの人が、ネット上の企業の広告は「広告」と分かるようにしてほしいと答えた
ウェブサイトやブログ、SNSにある企業の広告について、「広告」と分かるようにしてある方がいいと答えた人は86.8%でした。検討会の報告書は、この結果も踏まえて、広告であることを隠す「ステルスマーケティング」への対策を検討すべきだとまとめています。その後、2023年10月からは、広告であることを隠す表示が景品表示法違反の対象になりました。
参考:アフィリエイト広告の取引実態(実態調査)|消費者庁
参考:アフィリエイト広告等に関する検討会 報告書|消費者庁
参考:令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。|消費者庁
データを読むときに気をつけたい3つの点
- 2021年10月の調査です。 ステマ規制が始まる前の結果で、今の受け止め方とは違う可能性があります。
- 質問ごとに、答えた人の範囲が違います。 20,000名の全員、インターネットを使う19,822名、アフィリエイト広告を知っている11,645名、買ったことがある2,071名に分かれます。
- 「お金をもらって書かれた記事なら」は、仮定の質問です。 実際に「PR」などの表示を見たときに、買うのをやめたかどうかを調べたものではありません。
まとめ
消費者庁のアンケートでは、アフィリエイト広告を通じて買った人の多くが満足していた一方、約3分の2は広告の表示と違ったと答えていました。口コミ記事への信頼も、企業からの報酬があると分かると大きく下がっています。
「広告」と分かる表示を望む声は9割近くにのぼり、報告書はこの結果も踏まえてステマへの対策の検討を求めました。2023年10月から始まったステマ規制は、こうした消費者の声とも重なる動きといえるのではないでしょうか。
この記事で使った資料
資料の一覧と、数字の数え方を見る
| 資料名 | アフィリエイト広告の取引実態(実態調査) |
|---|---|
| 発信元 | 消費者庁 |
| 公表日 | アフィリエイト広告等に関する検討会の配布資料(資料2-2) |
| 集計の対象 | 一般の消費者20,000名(オンラインのアンケート) |
| 集計の単位 | 2021年10月27日〜28日に行った1回の調査 |
| 資料名 | アフィリエイト広告等に関する検討会 報告書 |
|---|---|
| 発信元 | 消費者庁(アフィリエイト広告等に関する検討会) |
| 公表日 | 2022年2月15日 |
| 集計の対象 | 上のアンケートの結果と、事業者へのヒアリングなど |
| 集計の単位 | アンケートの結果は上と同じ |
アンケートでは、アフィリエイト広告を「ウェブサイトやブログ、SNSなどに広告をのせ、その広告を通じた購入などの成果に応じて、のせた人が報酬を受け取る仕組みの広告」と説明したうえで、質問しています。
