日本人の食塩・野菜・果物の量は目標に届いている?都道府県による違いを食育白書から読む
塩分は控えめに、野菜はたっぷりと。よく聞く食生活の目安ですが、実際にはどのくらい食べているのでしょうか。この記事では、農林水産省が2026年6月に公表した「令和7年度 食育白書」をもとに、食塩・野菜・果物の摂取量と国の目標、都道府県による違いを整理します。
この記事で分かること
- 1日の食塩摂取量は平均9.6gで、2019年度より減ったものの、国の目標の8g以下には届いていない
- 野菜は1日平均258.7gで目標の350gより約90g少なく、果物を1日100gも食べていない人は7割近い
- 都道府県別に見ると、野菜の摂取量が多いグループと少ないグループの差は、男性で1日約70gあった
食塩・野菜・果物の摂取量
食塩は1日9.6gに減ったが、目標の8g以下には届いていない
| 目標の項目 | 作成時の値(2019年度) | 現状値(2024年度) | 目標値(2025年度) |
|---|---|---|---|
| 1日あたりの食塩摂取量の平均値 | 10.1g | 9.6g | 8g以下 |
| 1日あたりの野菜摂取量の平均値 | 280.5g | 258.7g | 350g以上 |
| 1日あたりの果物摂取量が100g未満の人の割合 | 61.6% | 67.7% | 30%以下 |
食塩の摂取量は5年で0.5g減り、食育白書でも「作成時より改善」と評価されました。ただ、目標の8gまではあと1.6gあります。減ってきてはいるものの、目標までの道のりはまだ残っている状況です。
※値は厚生労働省「国民健康・栄養調査」の結果を、食育白書が掲載したものです。
参考:令和7年度 食育白書(第3部 食育推進施策の目標と現状に関する評価)|農林水産省
野菜は目標より約90g少なく、果物が100gに届かない人は7割近い
野菜の摂取量は1日258.7gで、5年前より20g以上減りました。目標の350gまでは、約90gの開きがあります。果物を1日に100gも食べていない人の割合は67.7%に上がり、目標の30%以下からは大きく離れています。
※果物の指標は、割合が低いほど目標に近いことを表します。
参考:令和7年度 食育白書(第3部 食育推進施策の目標と現状に関する評価)|農林水産省
都道府県による違い
野菜の摂取量は、多いグループと少ないグループで男性は1日約70gの差

都道府県ごとの野菜の摂取量を、年齢の違いをそろえたうえで高い順に4つのグループに分けると、上位と下位のグループの差は男性で1日69g、女性で57gでした。同じ日本でも、住む地域によって食卓の野菜の量に違いがあることが分かります。
※上位・下位のグループは、都道府県を4つに分けた上位25%と下位25%の平均です。差は食育白書の記載で、四捨五入の関係で平均値どうしの差と一致しない場合があります。どの都道府県がどのグループに入るかは、食育白書には書かれていません。
参考:令和7年度 食育白書(第2部第7章 食品の安全性・栄養等に関する調査、研究、情報提供及び国際交流の推進)|農林水産省
食塩や歩数、体格、喫煙の割合にも、都道府県で差がある
| 指標 | 全国 | 上位のグループ | 下位のグループ | 差 |
|---|---|---|---|---|
| 食塩摂取量(男性・20歳以上) | 10.5g | 11.4g | 9.6g | 1.7g |
| 食塩摂取量(女性・20歳以上) | 8.9g | 9.6g | 8.3g | 1.3g |
| BMIの平均値(男性・20~69歳) | 23.9 | 24.8 | 23.5 | 1.3 |
| BMIの平均値(女性・40~69歳) | 22.3 | 23.2 | 21.8 | 1.5 |
| 歩数(男性・20~64歳) | 8,564歩 | 9,151歩 | 7,713歩 | 1,438歩 |
| 歩数(女性・20~64歳) | 7,291歩 | 7,632歩 | 6,207歩 | 1,425歩 |
| 習慣的に喫煙している人の割合(男性・20歳以上) | 24.2% | 28.5% | 18.4% | 10.1ポイント |
食育白書によると、これらの指標はいずれも、上位のグループと下位のグループの間に統計的に意味のある差が見られました。男性の食塩摂取量では、多いグループと少ないグループで1日1.7gの開きがあります。
※BMIは体重(kg)を身長(m)の2乗で割った体格の指数です。差は食育白書の記載で、四捨五入の関係で平均値どうしの差と一致しない場合があります。
参考:令和7年度 食育白書(第2部第7章 食品の安全性・栄養等に関する調査、研究、情報提供及び国際交流の推進)|農林水産省
糖尿病の推計人数
糖尿病が強く疑われる人は、約1,100万人と推計されている
| 区分(20歳以上) | 推計人数 | これまでの動き |
|---|---|---|
| 糖尿病が強く疑われる人 | 約1,100万人 | 1997年以降、増えている |
| 糖尿病の可能性を否定できない人 | 約700万人 | 2007年以降、減っている |
食育白書のコラムでは、2024年の国民健康・栄養調査の結果として、糖尿病の推計人数も紹介されています。糖尿病が強く疑われる人は増え続けている一方、糖尿病の可能性を否定できない人は減っていると説明されました。
※推計人数は、調査の結果から全国の人数を推計したものです。この記事は、特定の食品と病気の関係を示すものではありません。
参考:令和7年度 食育白書(第2部第7章 食品の安全性・栄養等に関する調査、研究、情報提供及び国際交流の推進)|農林水産省
データを読むときに気をつけたい3つの点
- 摂取量は、調査に参加した人の平均値です。 一人ひとりの食べている量は、平均値から大きく離れていることもあります。
- 都道府県のグループは、4つに分けた上位25%と下位25%の平均です。 年齢の違いをそろえて比べたもので、特定の都道府県の順位を示すものではありません。
- 糖尿病の人数は、調査の結果から推計した値です。 実際に診断を受けた人の数とは異なります。
