低カロリー甘味料はアメリカでどう見られている?|好意的な人が27%に増えた2025年の調査と日本の輸入量
スクラロースやアスパルテーム、ステビアなど、少ない量で強い甘みが出せる甘味料。「ゼロ」や「カロリーオフ」をうたう飲み物などで、名前を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。この記事では、アメリカの国際食品情報評議会(IFIC)が2025年に行った調査をもとに、こうした低カロリー甘味料への評価の変化を整理し、日本での輸入量や、使ってよいかを決めるしくみもあわせて紹介します。
低カロリー甘味料は、どう見られている?
好意的な人は27%に増え、否定的な人は41%に減った

IFICが低カロリー甘味料の評価をたずねたのは、2018年以来のことです。この間に好意的な人が増え、否定的な人が減りました。どちらでもない人は3割弱で、ほとんど変わっていません。
※質問では、低カロリー甘味料の例として、スクラロース、アスパルテーム、ステビア葉抽出物が示されています。
参考:2025 IFIC Food & Health Survey: A Focus On Sugars & Sweeteners|International Food Information Council(IFIC)
「とても好意的」は、2018年の5%から10%に倍増した
| 評価 | 2017年 | 2018年 | 2025年 |
|---|---|---|---|
| とても好意的 | 7% | 5% | 10% |
| やや好意的 | 13% | 17% | 17% |
| やや否定的 | 20% | 22% | 19% |
| とても否定的 | 26% | 23% | 22% |
IFICは、好意的な人が増えたのは、主に「とても好意的」な人が増えたためだと分析しています。反対に、「とても否定的」な人は2017年から少しずつ減り、強い否定の声はやわらいできました。それでも、否定的な人の合計は好意的な人を上回ったままです。
※「どちらでもない」と「分からない」は、表から省いています。
参考:2025 IFIC Food & Health Survey: A Focus On Sugars & Sweeteners|International Food Information Council(IFIC)
低カロリー甘味料は、どれくらい使われている?
砂糖を控えている人のうち、砂糖の代わりに使う人は19%
砂糖を控えている・避けていると答えた人に、実際にしている方法をたずねたところ、低カロリー甘味料を砂糖の代わりに使う人は約5人に1人でした。いちばん多い「カロリーのある飲み物の代わりに水を飲む」(55%)と比べると、少数派といえます。
※複数回答で、2,185人が対象です。「砂糖の代わりに低カロリー甘味料を使う」は2025年に新しく加わったか表現が変わった項目のため、過去の調査とは比べられません。
参考:2025 IFIC Food & Health Survey: A Focus On Sugars & Sweeteners|International Food Information Council(IFIC)
日本は、砂糖の200倍以上甘い甘味料を2024砂糖年度に814トン輸入した

日本でも、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、スクラロースの3つの甘味料が輸入されています。量がいちばん多いのはアセスルファムカリウムで、2024砂糖年度は全体の4分の3を占めました。農林水産省の資料では、甘さは砂糖のおよそ200~600倍とされ、少ない量でも強い甘みが出せます。
※輸入した量で、国内で製造されたものは含みません。甘さの倍率(甘味度)は、アスパルテームとアセスルファムカリウムが200倍、スクラロースが600倍です。
参考:令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回)|農林水産省
使ってよいかは、だれが決めている?
アメリカでは「政府」と答えた人が35%で、2021年から4ポイント増えた

2021年と比べると、「政府」と答えた人が増え、「分からない」は25%から下がりました。それでも、5人に1人近くは、だれが承認しているのか分からないと答えています。アメリカでは、アスパルテームやスクラロースなど6種類は食品添加物としてFDA(米国食品医薬品局)が承認し、ステビアの高純度品などは、一般に安全と認められる成分(GRAS)として企業がFDAに届け出ています。
※回答は1つです。
参考:2025 IFIC Food & Health Survey: A Focus On Sugars & Sweeteners|International Food Information Council(IFIC)
参考:Aspartame and Other Sweeteners in Food|U.S. Food and Drug Administration(FDA)
日本では、国が評価したうえで使ってよい添加物を定めている
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 安全性の評価 | 食品安全委員会が評価する |
| 規格・基準を決める | 消費者庁が、成分の規格や使い方の基準を定める |
| 使用を認める | 人の健康を損なうおそれのない場合に限って認める |
日本では、甘味料などの食品添加物のうち「指定添加物」は、内閣総理大臣が使ってよいと定めたものです。消費者庁は、食品安全委員会による評価を受けて、人の健康を損なうおそれのない場合に限り、規格や基準を定めたうえで使用を認めています。アメリカと同じように、国が安全性を確かめるしくみがあります。
※指定添加物のほかに、既存添加物、天然香料、一般飲食物添加物も、原則として使うことができます。
参考:食品添加物|消費者庁
データを読むときに気をつけたい3つの点
- 質問は、低カロリー甘味料全体についてのものです。 スクラロースやステビアなど、種類ごとの評価は分かりません。
- 2019~2024年は、評価をたずねていません。 2018年から2025年の間のどの時期に評価が変わったのかは、この調査からは特定できない点に注意が必要です。
- 日本の輸入量とアメリカの意識調査は、別のものです。 輸入量は国内で使われた量の一部にすぎず、評価の変化と結びつけて読むことはできません。
まとめ
アメリカでは、低カロリー甘味料を好意的に見る人が2017年の20%から27%に増え、強い否定の声はやわらいできました。ただし、否定的な人は今も4割あまりいて、評価は分かれたままです。
日本でも、アセスルファムカリウムなどの高甘味度甘味料が、ここ数年は年に700トン前後から800トンあまり輸入されています。だれがどのように使ってよいと決めているのかを知っておくと、「ゼロ」や「カロリーオフ」の表示を見るときの手がかりになるのではないでしょうか。
この記事で使った資料
資料の一覧と、数字の数え方を見る
| 資料名 | 2025 IFIC Food & Health Survey: A Focus On Sugars & Sweeteners |
|---|---|
| 発信元 | International Food Information Council(IFIC、国際食品情報評議会) |
| 公表日 | 2025年12月3日 |
| 調査の対象 | アメリカの18~80歳の3,000人 |
| 調査の方法 | オンライン調査(2025年3月13~27日)。年齢・学歴・性別・人種・地域で、アメリカの人口構成に合わせて重み付け |
| 資料名 | 令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回) |
|---|---|
| 発信元 | 農林水産省 |
| 公表日 | 2026年3月 |
| 集計の対象 | 高甘味度甘味料(アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム)の輸入量(財務省「日本貿易統計」) |
| 集計の単位 | 砂糖年度(10月~翌年9月) |
| 資料名 | Aspartame and Other Sweeteners in Food |
|---|---|
| 発信元 | U.S. Food and Drug Administration(FDA、米国食品医薬品局) |
| 公表日 | 2025年2月27日(最終更新) |
| 使った内容 | アメリカでの甘味料の扱い(食品添加物とGRAS) |
| 資料名 | 食品添加物 |
|---|---|
| 発信元 | 消費者庁 |
| 使った内容 | 日本で食品添加物の使用を認めるしくみ |

