「期間限定」につい手が伸びる人は5割。口コミやインフルエンサーの情報との付き合い方を消費者白書から読む

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季節限定のチョコレートや、新しく出たコンビニスイーツ。「限定」と書かれていると、つい手に取ってしまうことはありませんか。この記事では、消費者庁が2026年6月に公表した「令和8年版消費者白書」の特集から、買い物のときに表れやすい考え方のくせと、口コミやインフルエンサーの情報がどのくらい信頼されているかを整理します。

この記事で分かること

  • 「数量限定」「期間限定」と書かれているとつい欲しくなる人は52.0%で、半数を超える
  • 一般の人のレビューや口コミを信頼している人は40.9%で、販売する会社自身が出す情報を信頼している人(35.4%)より多い
  • 有名人やインフルエンサーの投稿を信頼している人は全体では約2割だが、10歳代後半では4割を超える
目次

買い物のときに表れやすい考え方のくせ

「期間限定」の表示で、つい欲しくなる人は半数を超える

商品やサービスを買うときの考えや行動について「当てはまる」と答えた人の割合を示す横棒グラフ。定価より大幅に値下げされた価格を見るとお得だと感じる53.9%、最初から選択肢が選ばれているとそれに従ってしまう52.1%、「数量限定」や「期間限定」と書かれているとつい欲しくなってしまう52.0%、機能や条件が複雑だったり選択肢が多すぎたりすると決められない51.7%、多数の人が支持しているものは良いものだと思ってしまう51.6%、すでに使ったお金や時間を無駄にしたくなくて止められない28.7%。

6つの項目のうち5つで、当てはまると答えた人が半数を超えました。「限定」の表示だけでなく、値引きの見せ方や、最初から選ばれている選択肢、多くの人が支持しているという情報も、半数以上の人の判断に影響していることが分かります。白書は、取引の条件や置かれた状況が、買い物のときの考えや行動に影響を及ぼす可能性を示した結果だとしています。

※買い物全般について聞いた設問で、お菓子に限った結果ではありません。「とても当てはまる」と「ある程度当てはまる」の合計です。

引用:令和8年版消費者白書(70ページ)|消費者庁

ネットの「在庫わずか」などの表示に、プレッシャーを感じる人も4割を超える

インターネットの広告や表示についての考え当てはまる
欲しい商品・サービスを見つけやすくなったと感じた47.3%
なぜこの広告が表示されているのか、なぜこの商品がおすすめなのか分からず、不安に感じた45.1%
カウントダウンや「在庫わずか」などの表示で、時間・希少性のプレッシャーを感じた44.4%
購入までの選択肢が不公平に設計されていると感じた43.2%
購入までのデザインが不公平に設計されていると感じた42.6%
自分向けに最適化された広告・おすすめ表示だと感じた41.6%
商品・サービスの選択の幅が狭くなったと感じた31.0%

ネットで買い物をした人の多くが、探しやすさという便利さを感じていました。そのいっぽうで、残り時間や在庫の表示に急かされるように感じた人も少なくありません。白書に掲載されたコラムは、「数量限定」や「本日限り」といった売り方は店頭でもネットでも使われるものの、うそである場合も少なくないと指摘しました。とくにネットでは、事業者がうその情報を安く大量に広められるとしています。

※過去1年間にインターネットで商品やサービスを購入・申し込みした人(3,569人)に聞いた結果です。表の項目は、白書の表現を一部短くしています。コラムは、一橋大学名誉教授の松本恒雄氏への取材をもとに消費者庁が作成したものです。

引用:令和8年版消費者白書(62ページ、71ページ)|消費者庁

口コミやインフルエンサーの情報の受け止め方

一般の人の口コミは、販売する会社の情報より信頼されやすい

情報の種類信頼している信頼していない分からない
商品・サービスの販売事業者自身が発信する情報35.4%50.6%11.4%
一般人によるレビューやクチコミ40.9%45.8%10.9%
有名人やインフルエンサーによる投稿やレビュー記事20.3%64.6%13.0%

3つの情報のなかで最も信頼されていたのは、一般の人のレビューや口コミでした。会社が自ら出す情報よりも、実際に使った人の声のほうが参考にされやすいと読めます。有名人やインフルエンサーの投稿は、信頼していない人が6割を超えました。

※「信頼している」は「とても信頼している」と「ある程度信頼している」の合計です。無回答は表から省いています。

引用:令和8年版消費者白書(99ページ)|消費者庁

インフルエンサーの投稿を信頼する人は、若い世代ほど多い

有名人やインフルエンサーによる投稿やレビュー記事を「信頼している」人の割合を年齢層別に示す横棒グラフ。全体20.3%、10歳代後半44.7%、20歳代38.8%、30歳代29.6%、40歳代25.9%、50歳代20.8%、60歳代15.4%、70歳以上11.1%。

年齢が上がるにつれて、信頼している人の割合は下がっていきます。10歳代後半と70歳以上では4倍ほどの差がありました。SNSで話題のお菓子を知るきっかけは、世代によって違うのかもしれません。

※最後の一文は当サイトの推測です。10歳代後半は161人、70歳以上は1,707人の回答で、年齢層によって回答者の数が大きく異なります。

引用:令和8年版消費者白書(100ページ)|消費者庁

口コミを見て買ったときのトラブルは「おおげさな表示」が最も多い

トラブルの内容一般人のレビューやクチコミを見て有名人やインフルエンサーの投稿を見て
事実より著しく良いように見せるなどの誇大な表示・広告があった50.6%69.0%
事実と異なる(または虚偽の)説明や表示があった38.6%27.6%
事業者から依頼されてPRしていることが示されておらず、正当なレビューと信じてしまった26.5%24.1%

口コミやインフルエンサーの投稿を見て買い、トラブルに遭った人に内容を聞くと、どちらも誇大な表示が最も多くなりました。広告であることを隠した宣伝(ステルスマーケティング)は、2023年10月から景品表示法違反となっています。規制の対象は広告を出す事業者で、依頼を受けたインフルエンサーなどの第三者は対象になりません。

※トラブルに遭った人のうち、一般人のレビューやクチコミは83人、インフルエンサーの投稿は29人の回答で、人数が少ないため目安として読む必要があります。複数回答です。

引用:令和8年版消費者白書(101ページ)|消費者庁
参考:令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。|消費者庁

ネットで買う前に確かめたいこと

白書のコラムは「5つのポイント」を挙げている

  1. 商品や契約内容のページを、焦らずじっくり確認する
  2. 広告ラベル(「広告」や「PR」、「タイアップ」、「有料プロモーションを含みます」等)を見落とさない
  3. 最初から選択されている項目には特に注意し、必要な項目を自分で確認して選ぶ
  4. 最終確認画面で、総額・継続条件・解約条件を確認する
  5. 不審に思ったら操作を止め、家族・友人・消費生活センター等に相談する

コラムでは、トラブルを防ぐには、買う前や契約する前の「確認」と「記録」が大切だとしています。期間限定のお菓子をネットで注文するときも、限定の文字に急かされず、広告の表示や最終確認画面を一度確かめてみてはいかがでしょうか。

※コラムは、松本恒雄氏への取材をもとに消費者庁が作成したもので、白書には「必ずしも消費者庁の見解を示すものではありません」と書かれています。最後の一文は当サイトの読み方です。

引用:令和8年版消費者白書(63ページ「デジタル取引で注意したい五つのポイント」)|消費者庁

データを読むときに気をつけたい3つの点

  1. 買い物全般について聞いた調査です。 お菓子を選ぶときに限った結果ではありません。
  2. 「当てはまる」かどうかは、回答した人の自己評価です。 実際に「期間限定」の商品を買ったかどうかを調べたものではありません。
  3. トラブルの内容の設問は、回答した人数が少なくなっています。 割合の差は目安として読むのが適切です。

まとめ

「数量限定」や「期間限定」の表示でつい欲しくなる人は半数を超え、値引きの見せ方や多くの人の支持も、買い物の判断に影響していました。口コミは会社の情報より信頼されやすく、インフルエンサーの投稿は若い世代ほど信頼される傾向があります。

限定のお菓子を楽しむのは、買い物の楽しみのひとつです。ただ、ネットで買うときは、広告の表示や最終確認画面を落ち着いて確かめるようにしましょう。

この記事で使った資料

この記事の数値と制度の情報は、2026年10月9日時点で確認できた公表資料にもとづいています。

資料の一覧と、数字の数え方を見る
資料名令和8年版消費者白書(第1部第2章【特集】デジタル化とAI技術の進展で変化する、私たちの消費取引)
発信元消費者庁
公表日2026年6月12日(閣議決定)
集計の対象消費者庁「消費者意識基本調査」(2025年度)。全国の満15歳以上の日本国籍を有する1万人を対象に、2025年11月に郵送とWebで実施し、5,473人が回答
集計の単位設問ごとの回答の割合。一部の設問は、ネットで購入した人やトラブルに遭った人に限って集計
資料名令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。
発信元消費者庁
公表日2026年10月9日に確認
集計の対象ステルスマーケティングの規制の内容
集計の単位―

この記事の白書の記述は、同白書から引用・参考にしたもので、ページ番号を併記しています。

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この記事を書いた人

【あいさつ】
こんにちは、ゴンザレス美と申します。お菓子ライブラリの運営者です。
お菓子・食品関連業界の事業会社にて新規事業の立ち上げに携わる、お菓子業界の現役従事者です。Webコンテンツ制作・SEO対策・販促物制作・営業活動・食品展示会の出展準備と運営など、業界の事業活動を実務として日々経験しています。

【これまでの経歴】
大学卒業後、外食産業にて店舗運営に従事し、調理・接客・スタッフマネジメント・売上管理など、現場運営の基礎を積みました。その後Web業界へ転身し、SEOコンサルティング会社にてWebライティング・編集・進行管理に携わったのち、美容・健康分野のWebマーケティングを担当。検索意図の読み解きからコンテンツ設計・データ改善までを一貫して経験してきました。
現在はお菓子・食品関連業界に身を置き、新規事業の立ち上げに参画した他、Web制作・SEO記事執筆・販促カタログ制作・営業支援・食品展示会への出展準備と運営など、お菓子・食品業界の事業活動を多面的に経験しています。

【お菓子ライブラリで発信する情報】
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