日本の砂糖の消費量は約50年で4割減|1人あたり14.7kgの今と、世界との違い
料理やお菓子、飲み物にと、毎日のように口にしている砂糖。日本では、1人あたりの消費量が長い年月をかけて少しずつ減ってきました。この記事では、農林水産省の「砂糖及び異性化糖の需給見通し」をもとに、砂糖の消費量の移り変わりとこれからの見通し、世界の国々との違いを整理します。
日本の砂糖の消費量はどう変わってきた?
1人あたりの消費量は、約50年で4割あまり減った

長い目で見ると少しずつ減り続け、2019年度には14.1kgまで下がりました。その後は、わずかに持ち直しています。農畜産業振興機構は、砂糖が国民の摂取カロリーの約8%を占める基礎的な食品だと説明しています。
参考:令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回)|農林水産省
参考:令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第4回)|農林水産省
参考:砂糖と加糖調製品をめぐる制度の仕組み|農畜産業振興機構
2019砂糖年度に大きく減り、その後は180万トン前後で横ばい

農林水産省は、砂糖の消費は消費者の低甘味嗜好(甘さを控えめにしたい好み)などから近年は減る傾向にあり、2019砂糖年度は新型コロナウイルス感染症による経済活動の停滞などで大きく減ったと説明しています。その後は人の動きが戻ったこともあり、少しの増加から横ばいで推移しました。
参考:令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回)|農林水産省
参考:違いを知って料理をおいしく!砂糖の種類と製造方法|農林水産省
これからの砂糖の消費はどうなる?
2025砂糖年度は、前の年より少し減る見通し
| 消費に影響すること | 働く向き |
|---|---|
| インバウンド(訪日客)の需要 | 増える方向 |
| 物価高 | 減る方向 |
| 低甘味嗜好(甘さ控えめの好み) | 減る方向 |
| 人口の減少 | 減る方向 |
農林水産省が2026年6月に公表した見通しでは、分蜜糖の消費量は1,734千トンで、前の年より0.7%少なくなるとされました。工業用などを含む総需要量も、前の年より1.0%少ない見通しです。インバウンドの需要は堅調とみられていますが、減る方向の要因のほうが上回る形です。
※3月に公表された第3回では、分蜜糖の消費量は1,750千トンと前の年並みの見通しでしたが、6月の第4回で引き下げられました。2025砂糖年度は、2025年10月~2026年9月の1年間です。
参考:令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第4回)|農林水産省
参考:令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回)|農林水産省
砂糖以外の甘味も合わせると、どれくらい?
異性化糖などを含めた甘味の需要は、10年で1割近く減った

甘味の需要には、砂糖のほかに、でん粉から作る液状の糖「異性化糖」や、砂糖にココアや乳製品などを混ぜた「加糖調製品」も含まれます。中でも加糖調製品に含まれる砂糖の量は、2014砂糖年度の383千トンから2024砂糖年度は271千トンへと、3割近く減りました。3つを合わせた甘味を1人あたりにすると、2024砂糖年度は23.1kgです。
※異性化糖は標準異性化糖(果糖55%の固形分)に換算した量、加糖調製品は含まれる砂糖の量を推計した値です。
参考:令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回)|農林水産省
参考:異性化糖をめぐる状況について|農林水産省
参考:砂糖と加糖調製品をめぐる制度の仕組み|農畜産業振興機構
世界の国々と比べると?
日本の1人あたり消費量は、アメリカのおよそ半分

ISO(国際砂糖機関)のまとめによると、2024年の1人あたりの砂糖の消費量は、タイやカナダ、EUで35kgを超えています。日本は8つの国・地域の中で中国に次いで少なく、アメリカのおよそ半分の量でした。
※ISOの数字は粗糖に換算した暦年の値で、工業用などに使う砂糖も含みます。この記事の前半で紹介した農林水産省の1人あたり消費量とは期間も数え方も違うため、並べて比べることはできません。
参考:令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回)|農林水産省
データを読むときに気をつけたい3つの点
まとめ
この記事で使った資料
資料の一覧と、数字の数え方を見る
| 資料名 | 令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回) |
|---|---|
| 発信元 | 農林水産省 |
| 公表日 | 2026年3月 |
| 集計の対象 | 砂糖・異性化糖・加糖調製品の需給。参考資料として、需給総括表、甘味需要量の推移、ISO「Sugar Year Book 2025」による1人あたり消費量の国際比較を含む |
| 集計の単位 | 砂糖年度(10月~翌年9月)。国際比較は暦年・粗糖換算 |
| 資料名 | 異性化糖をめぐる状況について |
|---|---|
| 発信元 | 農林水産省 |
| 公表日 | 2026年9月 |
| 使った内容 | 異性化糖の原料と特徴 |
| 資料名 | 違いを知って料理をおいしく!砂糖の種類と製造方法 |
|---|---|
| 発信元 | 農林水産省(広報誌「aff」2021年11月号) |
| 使った内容 | 分蜜糖と含蜜糖の説明 |
