日本の砂糖の消費量は約50年で4割減|1人あたり14.7kgの今と、世界との違い

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料理やお菓子、飲み物にと、毎日のように口にしている砂糖。日本では、1人あたりの消費量が長い年月をかけて少しずつ減ってきました。この記事では、農林水産省の「砂糖及び異性化糖の需給見通し」をもとに、砂糖の消費量の移り変わりとこれからの見通し、世界の国々との違いを整理します。

この記事で分かること

  • 1人あたりの砂糖の消費量は、1975年度の25.6kgから2024年度は14.7kgへと、4割あまり減った
  • 2025砂糖年度は、インバウンド需要が支えになる一方、物価高や甘さ控えめの好みなどから、前の年より少し減る見通し
  • 2024年の1人あたり消費量は、日本が15.2kg、アメリカが29.9kg(粗糖換算)で、日本は主な国・地域の中で少ないほう
目次

日本の砂糖の消費量はどう変わってきた?

1人あたりの消費量は、約50年で4割あまり減った

1975年度から2024年度までの、1人あたりの砂糖の消費量の推移を示す折れ線グラフ。1975年度の25.6kgからゆるやかに減り、2019年度に14.1kgまで下がったあと、2024年度は14.7kg。2025年度の見通しは14.6kg。

長い目で見ると少しずつ減り続け、2019年度には14.1kgまで下がりました。その後は、わずかに持ち直しています。農畜産業振興機構は、砂糖が国民の摂取カロリーの約8%を占める基礎的な食品だと説明しています。

砂糖年度は、その年の10月から翌年9月までの1年間です。1人あたりの消費量は、国内で使われた砂糖の量をもとにした値で、一人ひとりが食べた量を調べたものではありません。

参考:令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回)|農林水産省
参考:令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第4回)|農林水産省
参考:砂糖と加糖調製品をめぐる制度の仕組み|農畜産業振興機構

2019砂糖年度に大きく減り、その後は180万トン前後で横ばい

2014年度から2025年度までの砂糖の総需要量を示す棒グラフ。2014年度は1,971千トン、2019年度は1,779千トン、2024年度は1,809千トン、2025年度の見通しは1,791千トン。

農林水産省は、砂糖の消費は消費者の低甘味嗜好(甘さを控えめにしたい好み)などから近年は減る傾向にあり、2019砂糖年度は新型コロナウイルス感染症による経済活動の停滞などで大きく減ったと説明しています。その後は人の動きが戻ったこともあり、少しの増加から横ばいで推移しました。

総需要量は、上白糖やグラニュー糖などの「分蜜糖」と、黒糖などの「含蜜糖」の消費量に、工業用などを加えた量です。2019砂糖年度は、2019年10月~2020年9月の1年間です。

参考:令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回)|農林水産省
参考:違いを知って料理をおいしく!砂糖の種類と製造方法|農林水産省

これからの砂糖の消費はどうなる?

2025砂糖年度は、前の年より少し減る見通し

消費に影響すること働く向き
インバウンド(訪日客)の需要増える方向
物価高減る方向
低甘味嗜好(甘さ控えめの好み)減る方向
人口の減少減る方向

農林水産省が2026年6月に公表した見通しでは、分蜜糖の消費量は1,734千トンで、前の年より0.7%少なくなるとされました。工業用などを含む総需要量も、前の年より1.0%少ない見通しです。インバウンドの需要は堅調とみられていますが、減る方向の要因のほうが上回る形です。

※3月に公表された第3回では、分蜜糖の消費量は1,750千トンと前の年並みの見通しでしたが、6月の第4回で引き下げられました。2025砂糖年度は、2025年10月~2026年9月の1年間です。

参考:令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第4回)|農林水産省
参考:令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回)|農林水産省

砂糖以外の甘味も合わせると、どれくらい?

異性化糖などを含めた甘味の需要は、10年で1割近く減った

2014年度から2024年度までの、砂糖・異性化糖・加糖調製品を合わせた甘味の需要量を示す積み上げ棒グラフ。合計は2014年度の3,146千トンから2024年度は2,846千トンに減っている。

甘味の需要には、砂糖のほかに、でん粉から作る液状の糖「異性化糖」や、砂糖にココアや乳製品などを混ぜた「加糖調製品」も含まれます。中でも加糖調製品に含まれる砂糖の量は、2014砂糖年度の383千トンから2024砂糖年度は271千トンへと、3割近く減りました。3つを合わせた甘味を1人あたりにすると、2024砂糖年度は23.1kgです。

※異性化糖は標準異性化糖(果糖55%の固形分)に換算した量、加糖調製品は含まれる砂糖の量を推計した値です。

参考:令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回)|農林水産省
参考:異性化糖をめぐる状況について|農林水産省
参考:砂糖と加糖調製品をめぐる制度の仕組み|農畜産業振興機構

世界の国々と比べると?

日本の1人あたり消費量は、アメリカのおよそ半分

2024年の国・地域別の1人あたり砂糖消費量を示す横棒グラフ。タイ37.5kg、カナダ36.6kg、EU35.1kg、オーストラリア33.9kg、韓国31.2kg、アメリカ29.9kg、日本15.2kg、中国11.2kg。

ISO(国際砂糖機関)のまとめによると、2024年の1人あたりの砂糖の消費量は、タイやカナダ、EUで35kgを超えています。日本は8つの国・地域の中で中国に次いで少なく、アメリカのおよそ半分の量でした。

※ISOの数字は粗糖に換算した暦年の値で、工業用などに使う砂糖も含みます。この記事の前半で紹介した農林水産省の1人あたり消費量とは期間も数え方も違うため、並べて比べることはできません。

参考:令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回)|農林水産省

データを読むときに気をつけたい3つの点

  1. 消費量は、一人ひとりが食べた量ではありません。 国内で使われた砂糖の量をもとにした数字で、訪日客の需要なども含まれます。
  2. 2025砂糖年度の数字は見通しです。 3月から6月にかけて見通しが引き下げられたように、新しい資料が出るたびに数字が変わることがあります。
  3. 期間や数え方の違う数字は、並べて比べられません。 砂糖年度(10月~翌年9月)と暦年、精製した砂糖の量と粗糖に換算した量など、資料によって数え方が違います。

まとめ

日本の1人あたりの砂糖の消費量は、約50年で4割あまり減りました。2019砂糖年度に新型コロナウイルス感染症の影響で大きく落ち込んだあとは横ばいが続き、2025砂糖年度は物価高や甘さ控えめの好みなどから、少し減る見通しです。

世界と比べると、日本の1人あたり消費量は少ないほうに入ります。砂糖だけでなく、異性化糖や加糖調製品といったほかの甘味の動きもあわせて見ると、身の回りの「甘さ」の変化がよりはっきりと見えてきます。

この記事で使った資料

この記事の数値や制度の情報は、2026年10月8日時点で確認できた公表資料にもとづいています。

資料の一覧と、数字の数え方を見る
資料名令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回)
発信元農林水産省
公表日2026年3月
集計の対象砂糖・異性化糖・加糖調製品の需給。参考資料として、需給総括表、甘味需要量の推移、ISO「Sugar Year Book 2025」による1人あたり消費量の国際比較を含む
集計の単位砂糖年度(10月~翌年9月)。国際比較は暦年・粗糖換算
資料名令和7砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第4回)
発信元農林水産省
公表日2026年6月
集計の対象2025砂糖年度の需給の見通し(第3回の見通しを更新したもの)
集計の単位砂糖年度
資料名砂糖と加糖調製品をめぐる制度の仕組み
発信元農畜産業振興機構
公表日2026年7月(広報webマガジン「alic」)
使った内容砂糖が摂取カロリーに占める割合、加糖調製品の説明
資料名異性化糖をめぐる状況について
発信元農林水産省
公表日2026年9月
使った内容異性化糖の原料と特徴
資料名違いを知って料理をおいしく!砂糖の種類と製造方法
発信元農林水産省(広報誌「aff」2021年11月号)
使った内容分蜜糖と含蜜糖の説明

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この記事を書いた人

【あいさつ】
こんにちは、ゴンザレス美と申します。お菓子ライブラリの運営者です。
お菓子・食品関連業界の事業会社にて新規事業の立ち上げに携わる、お菓子業界の現役従事者です。Webコンテンツ制作・SEO対策・販促物制作・営業活動・食品展示会の出展準備と運営など、業界の事業活動を実務として日々経験しています。

【これまでの経歴】
大学卒業後、外食産業にて店舗運営に従事し、調理・接客・スタッフマネジメント・売上管理など、現場運営の基礎を積みました。その後Web業界へ転身し、SEOコンサルティング会社にてWebライティング・編集・進行管理に携わったのち、美容・健康分野のWebマーケティングを担当。検索意図の読み解きからコンテンツ設計・データ改善までを一貫して経験してきました。
現在はお菓子・食品関連業界に身を置き、新規事業の立ち上げに参画した他、Web制作・SEO記事執筆・販促カタログ制作・営業支援・食品展示会への出展準備と運営など、お菓子・食品業界の事業活動を多面的に経験しています。

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