お菓子の袋の表示はどう読む?賞味期限・栄養成分・原料原産地のルールと見直しを食育白書から読む
お菓子の袋の裏には、賞味期限や原材料、栄養成分などがぎっしりと書かれています。これらの表示は、どのくらい読まれているのでしょうか。この記事では、農林水産省が2026年6月に公表した「令和7年度 食育白書」をもとに、食品表示のルールと最近の見直し、表示がどのくらい活用されているかを整理します。
期限表示の見方
ケーキは「消費期限」、スナック菓子は「賞味期限」
| 項目 | 消費期限 | 賞味期限 |
|---|---|---|
| 意味 | 安全に食べられる期限 | おいしく食べられる期限 |
| 表示される食品の例 | お弁当、サンドイッチ、生めん、ケーキなど傷みやすい食品 | スナック菓子、カップめん、チーズ、缶詰、ペットボトル飲料など比較的傷みにくい食品 |
| 期限を過ぎたら | 食べないほうがよい | すぐに食べられなくなるわけではない |
どちらの期限も、袋や容器を開けずに、表示された方法で保存した場合の期限です。賞味期限は、3か月以上日持ちする食品では年月だけで示される場合もあります。一度開けた食品は、期限にかかわらず早めに食べるようにしましょう。
参考:消費期限と賞味期限|農林水産省
2025年3月に、期限表示の国のガイドラインが見直された
食育白書によると、「食品期限表示の設定のためのガイドライン」は、2025年3月に、食品ロスを減らす観点と食品の安全についての科学的な知見をふまえて見直されました。賞味期限を過ぎても必ずしもすぐに食べられなくなるわけではないことを書き添えることが望ましいとされています。あわせて、消費期限と賞味期限の意味を消費者に伝えることにも努めるとしています。
※ガイドラインは、食品メーカーなどが期限を決めるときの考え方を示したものです。令和8年版消費者白書によると、この改正には、賞味期限を過ぎても「まだ食べられる期限」の目安を、事業者ができる範囲で情報提供することなども盛り込まれました。
参考:令和7年度 食育白書(第2部第7章 食品の安全性・栄養等に関する調査、研究、情報提供及び国際交流の推進)|農林水産省
参考:令和8年版消費者白書(125ページ)|消費者庁
栄養成分表示
栄養成分表示を知っている人は約7割で、そのうち参考にしている人は約6割
栄養成分表示は、容器や包装に入った一般向けの加工食品などに義務づけられていて、袋の裏側に書かれていることが多い表示です。消費者庁の2022年度の調査では、表示があることを知っている人は約7割でした。そのうち、実際に参考にしている人は約6割です。
※割合は食育白書に書かれた概数で、消費者庁「消費者意向調査」の結果です。
参考:令和7年度 食育白書(第2部第7章 食品の安全性・栄養等に関する調査、研究、情報提供及び国際交流の推進)|農林水産省
2026年2月に、袋の表側に栄養の情報を示すためのガイドラインが公表された
2026年2月には、「日本版包装前面栄養表示ガイドライン」が公表されました。食品関連の事業者が、包装の前面(表側)に栄養の情報を示す表示を取り入れる際の、一般的な取り扱いと望ましいあり方をまとめたものです。裏側を見なくても栄養の情報が目に入るようになれば、お菓子を選ぶときの手がかりが増えるのではないでしょうか。
※最後の一文は当サイトの読み方です。ガイドラインで表示する項目などの詳しい内容は、食育白書には書かれていません。
参考:令和7年度 食育白書(第2部第7章 食品の安全性・栄養等に関する調査、研究、情報提供及び国際交流の推進)|農林水産省
原料原産地と遺伝子組換えの表示
原料原産地を参考にする人は約5割だが、制度をよく理解している人は約2割
| 表示のルール | 輸入品を除くすべての加工食品で、重さの割合が最も多い原材料の原産地を表示する(その原材料が加工食品の場合は製造地) |
|---|---|
| 始まった年 | 2017年 |
| 商品を選ぶときに参考にする人 | 約5割 |
| 制度の内容を十分に理解している人 | 約2割 |
原料原産地を参考に商品を選ぶ人は半数ほどいる一方で、ルールの中身をよく理解している人は少数でした。こうした結果を受けて、国は2025年度から高校や専門学校、大学で食品表示の講義を行っています。
※割合は、消費者庁の2022・2023年度の消費者意向調査の結果を、食育白書が概数で記載したものです。
参考:令和7年度 食育白書(第2部第7章 食品の安全性・栄養等に関する調査、研究、情報提供及び国際交流の推進)|農林水産省
「遺伝子組換えでない」と書けるのは、混入がないと確認できた場合に限られる
遺伝子組換え食品の表示は、2023年4月から新しい制度になりました。「遺伝子組換えでない」と表示できるのは、分けて生産・流通させる管理が行われ、遺伝子組換えのものが混ざっていないと確認できた場合に限られます。表示が義務づけられている範囲は、新しい制度でも変わっていません。
参考:令和7年度 食育白書(第2部第7章 食品の安全性・栄養等に関する調査、研究、情報提供及び国際交流の推進)|農林水産省
データを読むときに気をつけたい3つの点
- 表示を知っている人や参考にする人の割合は、概数です。 食育白書に「約7割」「約5割」などと書かれた値で、調査の年度も項目によって異なります。
- 期限表示は、開ける前に表示どおり保存した場合の期限です。 開けた後や、保存のしかたが違う場合には当てはまりません。
- 包装前面栄養表示のガイドラインは、事業者が表示を取り入れる際の指針です。 すべての商品の表側に、栄養の情報が載るとは限りません。
まとめ
この記事で使った資料
資料の一覧と、数字の数え方を見る
| 資料名 | 令和7年度 食育白書 |
|---|---|
| 発信元 | 農林水産省 |
| 公表日 | 2026年6月16日 |
| 集計の対象 | 食品表示の理解促進の取り組み(原料原産地表示、遺伝子組換え表示、期限表示、栄養成分表示、包装前面栄養表示) |
| 集計の単位 | 制度の内容と、消費者庁の意向調査の結果(概数) |
| 資料名 | 消費期限と賞味期限 |
|---|---|
| 発信元 | 農林水産省 |
| 公表日 | 2026年10月9日に確認 |
| 集計の対象 | 消費期限と賞味期限の意味と、表示される食品の例 |
| 集計の単位 | ― |
| 資料名 | 令和8年版消費者白書 |
|---|---|
| 発信元 | 消費者庁 |
| 公表日 | 2026年6月12日(閣議決定) |
| 集計の対象 | 食品期限表示の設定のためのガイドラインの改正についての記述(125ページ) |
| 集計の単位 | ― |
食品表示のルールは、食品表示法にもとづく「食品表示基準」で定められています。期限表示のガイドラインや包装前面栄養表示のガイドラインの公表元は、消費者庁です。


